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青森大「忍者部」見参!青森の町は忍者が作った

2017-05-21 | アイヌ民族関連
日刊スポーツ-[2017年5月20日12時58分 紙面から]
 青森の町並みは忍者が作った!? 青森大に日本唯一の「忍者部」がある。16年4月に発足し、現在は薬学部の学生を中心に活動中。弘前藩(津軽藩)に存在した「早道之者(はやみちのもの)」と呼ばれる甲賀流忍者組織の研究を行っている。薬学部ながら歴史も研究する清川繁人教授(56)を中心に文献発掘や忍者の活動を広め、外国人観光客らにアピールする狙いもある。青森と忍者の意外な関係。こっそりと紹介します。
■■町並みつくった弘前藩家老は服部家につながる長門
 歴史のかなたにドロンと消えた忍者が青森にいた。清川教授が手にするのは秘伝の巻物ではなく、レジュメ。講義のような軽快な語り口の説明で明かされたのは驚きの史実だ。「実は青森の町は忍者が作ったんです」。弘前藩が1600年の関ケ原の戦いで徳川家に加勢し、初代藩主・津軽為信が周辺を治めた。その際に為信に仕えたのが服部長門。筆頭家老として青森の町割りの責任者を務めた。「この服部、服部半蔵とかで有名な忍者の末裔(まつえい)だったんです」。現在、県庁所在地として栄える町並みは忍びの手によって作られていた。
 発見はさらに続く。古文書を調べると1673年に「早道之者」が結成。忍者組織として、国内最長の約200年間活動していた。幕府の命を受けた弘前藩主の直属部隊として、蝦夷地のアイヌ民族調査やロシア戦の監視。戊辰(ぼしん)戦争への出動を行っていた。隠密部隊のため残された資料を探すのは困難だが清川教授は「調べてみたら広がりがすごい」と確信。学生を勧誘して昨春4月の部発足へこぎつけた。
■■忍者伝書から丸薬などの製法解読、観光アピールも
 学問との相乗効果もある。江戸時代の忍者は薬草などの扱いにたけ、薬売りに化けるなど薬のスペシャリストだった。部員の多くは薬学部のため、忍術伝書から丸薬などの製法解読を行えば薬の歴史も学べる算段になっている。薬学部の堀松星翔(せいか)部長(2年)は「薬や保存食の解読をするのは楽しそうだな」と思い入部。医薬品医療機器法(旧薬事法)の壁があり、調合などの授業は難しいが清川教授は「1日食べなくてもいいカロリー食とかできたら」と忍者飯の復活にも意欲を見せる。
 今後は「青森=忍者」のイメージアップを行い、観光資源としての展開も思索中。豪華客船の出迎えを行い外国人観光客をもてなしたり、近隣住民らへの忍者ショーや手裏剣体験なども行っている。「グローバルに韓国語や中国語が堪能な部員もいる」と多方面での活躍も見すえている。青森から世界へ。現代の忍者は明るく楽しく活動している。
【島根純】
■■人気の忍びは新体操部出身
 大人気の忍びもいる。社会学部2年の福田創さんは新体操部出身。バック転などアクロバティックな動きが得意で、まさに忍者のような身のこなしを見せてショーなどで歓声を浴びる。「忍者なのに全然忍んでいないですね(笑い)。忍者部の活動を県内でとどめるつもりはない。活動を広めていけたら」と意気込む。芝居の勉強も行っており、観客を魅了するパフォーマーとして成長したいと話した。
http://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1825850.html

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角松敏生、キャリアにおける重要作をリメイク 『SEA IS A LADY 2017』の仕掛けを読む

2017-05-21 | アイヌ民族関連
リアルサウンド-2017.05.20

 昨今のシティ・ポップ・ブームに乗って、70~80年代の音源が多数再評価されている。再発などによって当時の音源が手軽に聴けるようになったのはいいことだし、その動きにともなってベテランのアーティストが復活したりと活発な動きを見せてくれているのは嬉しい。ただ、こういった場合、どうしても「懐かしい」という感情が先行してしまい、今の時代と上手くリンクしないことも多い。
 とはいえ、当時から変わらぬスタンスで現役を貫いているアーティストも少なからず存在する。その筆頭に挙げたいのが、角松敏生だ。山下達郎やユーミン(松任谷由実)などがシティ・ポップの第一世代だとすると、角松は第二世代といってもいいだろう。1981年にデビューして以来、常に第一線を突っ走ってきた。デビュー当初は山下達郎や大滝詠一のブレイク直後だったため、リゾート・ポップ的なイメージ戦略も相まって、彼らのフォロワーのような評価もされていた、しかし、80年代半ば以降は徐々にオリジナルのスタイルを確立。佐野元春と同時期にヒップホップをJ-POPに取り入れて斬新なイメージを与えてくれただけでなく、杏里や中山美穂といったシンガーへの楽曲提供やプロデュース、V6もカバーしたAGHARTA名義による「ILE AIYE~WAになっておどろう~」の大ヒット、沖縄やアイヌの音楽を絶妙に融合した先鋭ポップなど、自身の核となる音楽性はそのままに、時代によって様々なアプローチを行ってきた。
 そんな角松のチャレンジのひとつが、インストゥルメンタル作品だ。彼はシンガーソングライターとしての実力はいうまでもないが、ギタリストとしても高く評価されている。そのきっかけとなったのが、1987年発表のギターインストアルバム『SEA IS A LADY』だろう。この当時の角松は、業界内評価は高かったがセールスが追いついていないというデビュー当初からの状況から一歩前進し、『GOLD DIGGER〜with true love〜』(1985年)と『Touch And Go』(1986年)がアルバムチャートでベスト10入りしたことで、勢いに乗っていた時期。そんなタイミングで、なんと掟破りのインストアルバムを作ってしまったのだ。今思えば、ブレイクしたばかりのシンガーソングライターの新作が、歌のないインストだというのは普通に考えるとありえない。それも、別名義や企画物として逃げるのではなく、堂々たる本人名義での新作として打ち出されたのだから、スタッフ間では賛否両論あったという。しかし、卓越したミュージシャンを配し、ボーカル作品と変わらぬポテンシャルでレコーディングされたこの『SEA IS A LADY』は、周囲の予想に反して当時における過去最高位の4位を記録。10万枚を越えるセールスを記録したことで、結果的に角松のアーティスト性を決定付ける一作となり、彼のターニングポイントといってもいい重要な作品にもなった。なお、その後の1990年にはインストアルバムの第二弾『Legacy of You』をリリースし、こちらも大ヒットを記録している。
 さて、そんな角松のキャリアにおける重要作が、30年の時を経て新たに蘇った。タイトルは『SEA IS A LADY 2017』。いわゆるリメイク作品である。本人のセルフライナーノーツによると、オリジナル発表当時は商業的成功を収めたとはいえ、自身のプレイに関しては悔いが残る演奏だったという。そのため、今回は30年という節目を機に、アレンジはほぼオリジナルのままに、スキルアップしたテクニックでギターを演奏。ようやく納得のいく作品に仕上げたそうだ。当時はCMにも使用されたポップ・フュージョンナンバー「SEA LINE」、アコースティックギターの爪弾きが美しい「SUNSET OF MICRO BEACH」、プログラミングされたテクノポップ風のサウンドがクールな「52ND STREET」、疾走感に満ち溢れる「MIDSUMMER DRIVIN'」など、オリジナルの印象はそのまま変わらないこともあり、リアルタイムで聴いていた方にも納得できる演奏が聴けるだろう。
 とはいえ、本作はたんなる焼き直しの作品ではない。ところどころにオリジナルとは違う仕掛けがあるのが面白い。例えば、「Ryoko!!」は『SEA IS A LADY』ではなく、1983年のアルバム『ON THE CITY SHORE』に収められていたインストのリメイク。また、いきなり現れるボーカル・ナンバーの「Summer Babe」は、1981年のデビューアルバム『SEA BREEZE』収録曲だが、レコーディングされる前のオリジナルアレンジをもとにしたもの。もともとインスト部分が重要な楽曲だったこともあっての選曲だそうだ。そして、新曲「Evening Skyline」も書き下ろされているが、こちらは80年代に一世を風靡したUKのフュージョングループ、Shakatakへのオマージュとなっている。一大セッションへと展開していく「OSHI-TAO-SHITAI」がラストを飾るなど曲順も少し変えたことで、オリジナルを聴き込んだファンにも新鮮に聞こえる作りは、まさに2017年バージョンなのだ。
 リメイクというのは、ある種の自己満足だろうし、実際に角松本人も拙かった過去の自分への落とし前だと語っている。しかし、それ以上にこの『SEA IS A LADY 2017』は、80年代当時の彼が規格外のスケールを持ったアーティストであったことを再提示するアイテムにもなるし、さらにいえば、今のシティ・ポップ・ブームで注目されているアーティストが今後どう進むべきかのひとつのヒントにもなるはずだ。そういう意味でも、今聴くべき非常に重要なアルバムだといえるだろう。
■栗本 斉
旅&音楽ライターとして活躍するかたわら、選曲家やDJ、ビルボードライブのブッキング・プランナーとしても活躍。著書に『アルゼンチン音楽手帖』(DU BOOKS)、共著に『Light Mellow 和モノ Special -more 160 item-』(ラトルズ)がある。
http://realsound.jp/2017/05/post-12427.html

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