先住民族関連ニュース

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<ウポポイ オルシペ>42 知里真志保の生涯 語学に才 辞典遺す

2022-07-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/02 05:00

知里真志保の母ナミの衣服(登別アイヌ協会蔵)=登別アイヌ協会提供
 今年は、登別で生まれ東京で亡くなった知里幸恵(1903~22)の没後100年です。登別市には「知里幸恵 銀のしずく記念館」もありますし、「アイヌ神謡集」(岩波文庫)を遺(のこ)した彼女のことを知っている人は多いと思います。
 旭川でキリスト教の伝道を行っていた伯母(母の姉)の金成マツ(1875~1961)と、祖母の金成モナシノウクとは、家庭の事情により6歳の時から一緒に暮らすことになります。3人の間ではアイヌ語で会話していた様子を、言語学者の金田一京助がエッセー「近文の一夜」に記しています。
 幸恵には、高央(1907~65)と真志保(1909~61)という二人の弟がいました。高校の英語教諭となった高央にも、アイヌ語研究に関心があったことが金田一京助宛ての書簡からわかっています。
 真志保は11歳の時に姉の幸恵がいる旭川に引っ越して同居しながら学校に通います。その後、北海道庁立室蘭中学校(現在の室蘭栄高校)、旧制第一高等学校、東京帝国大学と進学していきます。英語が得意で、単語を覚えるそばから辞典を食べていたのではないかと、うわさされたほどでした。旧制中学生だった18歳のころにはアイヌ語の説話をまとめて発表していますので、いずれにしても語学の才能があったようです。
 大学院を経て、樺太庁豊原高等女学校教諭、北海道大学教授などを歴任しました。真志保がまとめた「分類アイヌ語辞典」や「地名アイヌ語小辞典」は、現在でも多くの人が活用している重要な文献です。
 国立アイヌ民族博物館で始まった特別展示で、知里真志保の生涯と、彼が遺したアイヌ語やアイヌ文化に関する業績について、約200点の資料や映像から紹介しています。(文・田村将人=国立アイヌ民族博物館資料情報室長)

 第4回特別展示「CHIRI MASHIHO 知里真志保―アイヌ語研究にかけた熱意―」は、国立アイヌ民族博物館特別展示室で、8月21日まで開催されています。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/700858

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<釧根まち物語>第6部 春採湖かいわい(4)アイヌの歴史継承 文化学び精神に触れる

2022-07-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/01 05:00

春採生活館のアイヌ語入門講座でアイヌ語のあいさつなどを学ぶ人たち
 太平洋を臨む千代ノ浦から東へ富士見坂桜ケ岡通を上ると、左手に古めかしい建物が見えてきた。春採生活館。釧路アイヌ協会が活動拠点とするアイヌ文化の発信拠点の一つだ。中をのぞくと、アイヌ語入門講座が開かれている。
 「アイヌ語で『こんにちは』は『イランカラプテ』が一般的ですが、道東では『イッソロレ』も使われています」。講座を担当するのは、釧路アイヌ語の会の奥田幸子さん(72)。春採で伝承されるウポポ(歌)を受講生たち全員で歌うなど、アイヌの精神に触れてもらうよう工夫を凝らす。
■料理や舞踊体験
 釧路アイヌ協会会長代行の桃井芳子さん(73)は、細かな刺しゅうの入ったアイヌ民族の着物を見た時、「素晴らしい。道具や材料が乏しい中、どんな思いを込めて作ったのか」と胸を打たれたという。そんな着物をアイヌ民族の人がまとうと、「ほれぼれするほどよく似合う」。自らは和人で、夫がアイヌ民族。夫のルーツを理解したいと2006年に協会に入会した。
 アイヌ料理や刺しゅう、トンコリ、アイヌ舞踊などを体験し、「自然とともに生きてきたアイヌ民族の世界観を完全に理解することは難しいけれど、伝承活動を担うことで、少しでも近づけたら」と願う。アイヌ民族の前会長が今年3月亡くなったが、会長は空席のまま、自らが会長代行に就き、活動を支える。
 春採生活館のある春採地区には1885年(明治18年)、幣舞橋や米町など周辺に住んでいた50戸超のアイヌ民族たちが強制移住させられ、1901年(同34年)には98世帯が住んでいたとの記録が残る。春採湖周辺にはチャランケチャシ跡などアイヌ民族の遺跡が複数残っている。
■詩に生き方表現
 春採で育ったアイヌ民族の詩人伊賀ふで(1913~67年)は「春採湖」と題した詩にこんな一節を残している。
 春採湖はわが父母
 美しい瞳で空を見
 私たちを見つめている
 「アイヌ・母(ハポ)のうた 伊賀ふで詩集」を編さんした東京都在住の詩人麻生直子さん(80)は「自然に生かされているというアイヌの人たちの生き方が表現されています」と指摘する。
 老朽化する春採生活館は来年末、建て替えられるが、「アイヌ民族の歴史が刻まれた春採で、文化をつないでいきたい」と、桃井さんは力を込める。
※「イランカラプテ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/700132

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<今日の話題>アイヌ力

2022-07-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞06/30 16:00
 <アイヌよ/自分力(りょく)を出せ/アイヌが持つ力は 世界を変える/自分を出すは 自分力(りょく)/自分力(りょく)は アイヌ力(ぢから)>
 詩人で古布絵作家、宇梶静江さん(89)の詩「アイヌ力よ!」(2020年)の一節だ。アイヌとは何かを共に考え、語り合いたい。意識を変え、手を取り合おう―。詩に託したアイヌ民族としての強い決意が胸を打つ。
 旧荻伏村(現日高管内浦河町)で生まれ、23歳で上京。昨年11月に埼玉県から胆振管内白老町に居を移した。名付けて「シマフクロウの家」。道内各地の同胞が気軽に集まり、カムイノミ(神への祈り)を行えるようにと、敷地内の倉庫を改装中だ。
 差別の歴史、生活格差、サケ漁など奪われた権利の回復。重いテーマを前に「1人で訴えても効果はない。アイヌと和人が力を合わせなければ」と信じている。
 前に進むための原動力は歴史を知ることと出会いという。アイヌの苦難の歴史を丹念に調べた和人の著作に救われ、「和人と理解を共有でき、学ぶことで私の心は解放された」と同胞に伝えている。
 65年ぶりに帰ってきたアイヌモシリ(アイヌ民族の大地)での生活。白老の人々との新しい出会いに触発されて先日、大地や水、火、風などさまざまなカムイ(神)が言葉を交わす歌を作った。
 「祝い事があれば村中集まってカムイノミをしていた子どもの頃のように、みんなで楽しく歌って踊りたい」
 シマフクロウの家からアイヌ力があふれ出す。(稲垣重則)
◆「アイヌモシリ」のリは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/700023

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カナダで約3万年前のマンモスの子どもを発見…皮膚や内臓などもほぼ完全な保存状態で

2022-07-02 | 先住民族関連
ビジネスインサイダーJul. 01, 2022, 07:00 PM Bethany Dawson

カナダのユーコン準州のトロンデック=クロンダイクで見つかったマンモスの子ども「ヌン・チョ・ガ」。
Yukon Government
* 鉱山労働者がミイラとなった3万年前のマンモスの子どもをカナダのユーコン準州で発見した。
* 北米で見つかった中では最も完璧な状態のマンモスだ。
* マンモスの子どもはメスで、皮膚、脚の爪、毛、腸も残っている。
金鉱山の労働者が、カナダのユーコン準州のトロンデック=クロンダイクで、ミイラとなったマンモスの赤ちゃんを発見した。現地政府の発表によると、マンモスの子どもはメスで、現地の先住民族の長老によって「大きな動物の赤ちゃん」を意味する「ヌン・チョ・ガ(Nun cho ga)」と名付けられた。
ヌン・チョ・ガは北米で見つかったマンモスの中で、最も完全な状態のものだ。
発表によると、ヌン・チョ・ガは3万年以上前の氷河期に死亡し、その後、永久凍土層で凍った状態で保存された。彼女は、ユーコン各地を野生の馬、ホラアナライオン、ステップバイソンなどとともに歩き回っていたのだろう。
https://www.businessinsider.jp/post-255877

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ガマフヤー具志堅さん国連出発前に会見

2022-07-02 | ウチナー・沖縄
琉球朝日放送 報道制作局 2022年7月1日

沖縄戦で犠牲になった人の遺骨が眠る本島南部の土砂が辺野古新基地建設の埋め立てに使われようとしている問題について国連で訴えるため遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんがスイスに向けて出発します。
沖縄戦遺骨収集ボランティア・ガマフヤー具志堅隆松さんは、「(南部土砂問題は)次世代の生き残りのためにも私たちはここでしっかり声をあげる、声をあげる相手は日本政府ではなくて、アメリカもしくは国連っていうことを考えていきたい」と述べました。
遺骨集ボランティアガマフヤーの代表を務める具志堅隆松さんは国連の人権理事会の下部組織「先住民族の権利に関する専門家機構」の会議で遺骨を含んだ南部の土砂が辺野古の新基地建設に使われようとしていることを世界に発信することになっています。
具志堅さんは「国際的な人道問題であり日本政府が死者を冒とくする非人道的なことを行っていることを広く伝える必要がある」と話していました。
https://www.qab.co.jp/news/20220701152830.html

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アイヌの伝統を見学【平取】

2022-07-02 | アイヌ民族関連
日高報知新聞2022.06.30
【平取】町アイヌ文化振興公社主催の平取地域イオル再生事業・体験交流事業「イオル自然体験会Ⅰ(イオルをめぐる交流体験)」が25日、二風谷地区で開かれた。参加は町民や近隣町民と限定し25人が参加した。
 体験会は二風谷コタンでチセや、二風谷ファミリーランド近くの丘にある雑穀畑「ヌクカトイ」で栽培のイナキビやヒエ、アワなど雑穀の生育状況などを見学したあと、沙流川河川敷にある「水辺空間」へ移動。
 環境コンサルティング会社の地域環境計画ちいかんで生き物調査や、生物多様性をまもる・広げる活動をしている北海道支社の岡田美佳副支社長が水辺空間を作ることによって動植物が育まれている説明をした。
 続いて、普段は立ち入り禁止になっているアイヌにあらゆる生活の方法を教えたとされる文化神の伝承が残る土地で地域の人々に語り継がれる崖「ハヨピラ」をなどを見学。シト試食会では「イナキビ」と「オオウバユリ」の団子を甘い醤油ダレをかけて味わった。
 何度も参加している貝澤ユリ子さんは「オヒョウが鹿の食害や下草に負けないような植え方がされている所を初めて見た。大変な苦労をしながらアイヌの伝統を守る活動をしていることが分かった。もっと若い人やいろいろな人たちにアイヌ文化を知ってもらえたらうれしい」と話した。

5〜6年経過したオヒョウの生育状況を説明する岡村先生
http://www.hokkaido-nl.jp/article/25730

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近畿調査 複数民族の混在証明【日本人の起源を探る 鳥居龍蔵知の旅⑬】

2022-07-02 | アイヌ民族関連
徳島新聞7月2日(土)
岡本治代・鳥居龍蔵を語る会会員
鳥居龍蔵の「日本人起源論」は、日本列島の先住民族をアイヌ(現在のアイヌ民族とは別)と考え、そこに東北アジアにルーツをもつ人々「固有日本人」が、主に朝鮮半島を経由して渡来したというものだ。

 日本人起源論に直接かつ多大な影響を与えたのは、鳥居が近畿で行った調査とされるが、彼はその調査で何を発見し、起源論を深化させたのだろうか…
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https://www.topics.or.jp/articles/-/730522

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古典の日文化基金賞に朗読劇団など選出 京都

2022-07-02 | アイヌ民族関連
産経新聞7/1(金) 21:19配信

古典の日文化基金賞「未来賞」を受賞した「宇治っ子朗読劇団☆Genji」
京都の学識経験者らで構成する古典の日文化基金賞顕彰委員会(会長=村田純一・村田機械会長)は1日、日本の古典文化の研究・普及活動に貢献した団体や個人を顕彰する第2回古典の日文化基金賞に、アイヌの伝統文化の継承に尽力した知里森舎(ちりしんしゃ)など3団体と1人を選んだと発表した。
また、今回から次世代の日本文化を担う若者たちの古典文化活動を励まし顕彰する「未来賞」が設けられ、宇治っ子朗読劇団☆Genji、京都府立鳥羽高校披講研究部、津屋崎臨海学校実行委員会の3団体を選出した。
知里森舎と札幌大学ウレシパクラブは文学・思想分野で共同受賞。伝統芸能・音楽分野は淡路人形座、美術・生活文化分野は日本美術史家のクリストフ・マルケさんが受賞した。
授賞式は9月2日、京都コンサートホール(左京区)で、賞顕彰委員会名誉総裁の三笠宮家の彬子さまご臨席の下で開催され、受賞者には賞金100万円(未来賞は賞金30万円)が贈られる。また、「古典の日に関する法律」制定10周年を記念して雅楽師の東儀秀樹さんと典親さん父子が会長特別表彰に選ばれた。
古典の日文化基金賞は令和2年、日本人の感性や知恵の源泉となっている古典に焦点を当て、その魅力を継承、発展させていこうと創設された。※ウレシパクラブの「シ」は小さい「シ」(梶原紀尚)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0672423e1dc7976f8dbca59f3995b0da48aadb81

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吉田美月喜、常盤貴子と母娘役!若年性乳がんをテーマにした舞台「あつい胸さわぎ」を映画化

2022-07-02 | アイヌ民族関連
シネマトゥデイ7/1(金) 8:00配信

2023年全国ロードショー
 演劇ユニット「iaku」の横山拓也が、母と娘の視点から乳がんをテーマに描いた傑作舞台「あつい胸さわぎ」が映画化されることが決定し、注目若手女優の吉田美月喜が主演に抜てきされた。同じく主演で吉田ふんする千夏の母親を常盤貴子が演じる。
 本作は、上海国際映画祭にてアジア新人賞を受賞したまつむらしんご監督と、『凶悪』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した脚本家・高橋泉の手によって映画化される。灯台のある港町の古い一軒家に住む母娘の物語が展開する。
 母親・昭子(常盤)と慎ましくも笑いの絶えない日々を過ごしていた千夏(吉田)は、念願の芸大に合格し、忙しい毎日を送ることに。特に大学から出された創作小説の課題「初恋の思い出」で彼女は頭を悩ませる。初恋の相手は、幼なじみの光輝。しかし中学生のころ、光輝から言われた一言が奇妙な“しこり”となり今でも彼女の胸に突き刺さっている。千夏はそんな感情を課題小説にぶつけ、その高鳴る“しこり”を昇華しようとする。
 そして、ある日、昭子は千夏の部屋で乳がん検診の“再検査”に関わる一通のお知らせを見つける。娘の身を案じた昭子と、気の乗らない様子の千夏。そしてそんな最中に2人の日常にちょっとした変化が訪れる。
 千夏役の吉田は、ドラマ「今際の国のアリス」「ドラゴン桜」「サヨウナラのその前に」といった話題作に出演。さらに、アイヌ文化伝承者、知里幸恵(ちり・ゆきえ)さんをモデルにした主演映画『カムイのうた』(2023年秋公開予定)が控えているなど注目を浴びている。
 本作は、和歌山県にて撮影され、2023年初めに全国公開される予定だ。なお、8月には演劇ユニット「iaku」による舞台の再演が決定している。(編集部・梅山富美子)
https://news.yahoo.co.jp/articles/50bd906a8d4af9309e797b35e95acba8967654ba

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