中日新聞2022年7月22日 05時05分 (7月22日 05時05分更新)

北海道で開校予定の「モシリナァスコーレ」の10年後のイメージ図=星野人史さん提供
アイヌ民族や歴史を学ぶ授業が特色の私立学校を北海道に開校する計画が進んでいる。奔走するのは、沖縄県でフリースクールや自主夜間中学を営むNPO法人「珊瑚(さんご)舎スコーレ」代表の星野人史さん(74)だ。北海道と沖縄-。共通点は、独自の文化と差別・抑圧された歴史を持つことだ。マイノリティー(社会的少数者)への差別を禁じる包括的な法制定を巡る動きが活発化する中、星野さんの試みはどんな意義を持つのか。 (木原育子)
星野さんの手元に十年後の学校予想図がある。校舎のシンボル塔は五角形で、赤い菱葺(ひしぶ)き屋根に風見鶏が揺れている。外周の桜並木、ビオトープ、農園やまき割り場…。自力発電を目指して至る所で風車が回る。「ね? いいでしょ」と語る星野さんの目が優しい。
学校名はアイヌ語で大地を意味する「モシリ」と、沖縄の言葉で庭を意味する「ナァ」を取り、「モシリナァスコーレ」(大地の庭学校)。星野さんは「人は『自分を創る』生きもの。その手助けをする場が学校だ。北海道や沖縄に学校を創る意味は、マイノリティーの文化を学び、そこから多様な知性や感性に触れられることだ」と語る。
モシリナァスコーレは中等部...
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北海道で開校予定の「モシリナァスコーレ」の10年後のイメージ図=星野人史さん提供
アイヌ民族や歴史を学ぶ授業が特色の私立学校を北海道に開校する計画が進んでいる。奔走するのは、沖縄県でフリースクールや自主夜間中学を営むNPO法人「珊瑚(さんご)舎スコーレ」代表の星野人史さん(74)だ。北海道と沖縄-。共通点は、独自の文化と差別・抑圧された歴史を持つことだ。マイノリティー(社会的少数者)への差別を禁じる包括的な法制定を巡る動きが活発化する中、星野さんの試みはどんな意義を持つのか。 (木原育子)
星野さんの手元に十年後の学校予想図がある。校舎のシンボル塔は五角形で、赤い菱葺(ひしぶ)き屋根に風見鶏が揺れている。外周の桜並木、ビオトープ、農園やまき割り場…。自力発電を目指して至る所で風車が回る。「ね? いいでしょ」と語る星野さんの目が優しい。
学校名はアイヌ語で大地を意味する「モシリ」と、沖縄の言葉で庭を意味する「ナァ」を取り、「モシリナァスコーレ」(大地の庭学校)。星野さんは「人は『自分を創る』生きもの。その手助けをする場が学校だ。北海道や沖縄に学校を創る意味は、マイノリティーの文化を学び、そこから多様な知性や感性に触れられることだ」と語る。
モシリナァスコーレは中等部...
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