KITCHEN みんなのレシピ 2024/09/25
明治末期の北海道を舞台にした、野田サトル原作の人気漫画「ゴールデンカムイ」。
私自身、漫画・アニメ・実写映画と全てチェックし、その勢いのまま北海道のウポポイ(民族共生象徴空間)を訪れたくらい大好きな作品です。
10月からはWOWOWにて、実写版の続編となる連続ドラマがスタートするということもあり、自分のなかでブームが再燃!
そこで今回は、作品内に登場するアイヌ料理を身近な食材を使って再現してみることにしました。
鶏肉のチタタプと鮭のオハウ
「ゴールデンカムイ」のなかでも印象的なのが、チタタプ(「プ」は小文字が正式名称)とオハウ。
「チタタプ」はアイヌ語で「我々が刻むもの」という意味があり、その名のとおり、動物や魚を細かく刻んでペースト状にしたもの。「オハウ」はアイヌ語で「汁物」を意味し、スープや鍋などを指します。
鮭のオハウ 材料
・鮭の切り身
・昆布
・にんじん
・玉ねぎ
・じゃがいも
・ごぼう
・白菜
・しめじ
・舞茸
・ニンニク
・塩
鶏肉のチタタプ 材料
・ささみ
・もも肉
・せせり
・ナンコツ
・ハツ
・砂肝
・生姜
・九条ネギ
今回作るのは、アイヌの人々にとって特別な食材である鮭を使ったオハウと、鶏肉のチタタプです。
チタタプは、食材を余すことなく使うアイヌの人々の知恵が詰まっている料理なので、なるべく色々な部位を使えるものを……と探した結果、鶏肉に行きつきました。
それでは早速作っていきましょう。レッツ・チタタプ!
チタタプって意外と大変…!
まずはオハウの下準備として、昆布を水に浸しておきます。
火にかける前に30分ほど水に入れておくと旨味が出やすくなるので、その間にチタタプ作りをしていきましょう。
ハツや砂肝は最小限の下処理をして、あとはまな板の上でどんどん細かくしていきます。
「ゴールデンカムイ」に倣って、「チタタプチタタプ」と口に出しながら叩き続けること10分。
少しずつ細かくなってきました!
さらに叩き続けること10分。合計20分ほどしたところで粘り気が出てきました。
途中、ぼーっとして無言になるたびに、アシリパさん(「リ」は小文字が正式名称)の「チタタプって言えぇ!!」というシーンを思い出し、また「チタタプチタタプ」と声に出しながら叩き続けていました。
食べやすいように、細かく刻んだ生姜と九条ネギを混ぜ合わせたらチタタプの準備は完了です。
正直、硬い部位もあって細かく刻むのは予想以上に大変……。
ですが、手から伝わってくる食材の硬さや手間が伴うことによって「食べること=命をいただくこと」に対してしっかりと向き合える時間に。
それは「ゴールデンカムイ」という作品のなかでもキーとなる要素なので、読んだり観たりして感じていたことを実際に体験できて、とてもいい経験になりました。
じっくり煮込んで旨味を引き出す
続いてはオハウ作り。こちらは煮込むだけなので比較的かんたんです。
まずは昆布の入った水を火にかけて、ゆっくりと旨味を出していきます。その間に他の具材は一口大にカットしておきましょう。
沸騰直前で昆布を取り出したら、根菜類、鮭、チタタプを投入。
灰汁を取りながらしっかりと火を通していきます。
最後に残りの具材を加えてひと煮立ち。塩で味を整えたら完成です!
再現料理ってこんなにいいものなのか!
お椀によそうと、さまざまな食材の旨味が溶け出した、食欲をそそる香りがふわっと立ち上ります。
気になる味はというと、めちゃめちゃ美味しい……!
ゴールデンカムイ風に言うと「ヒンナヒンナ(食事に感謝する言葉)」で、思わず笑っちゃうくらい美味しいです。
普段鍋を作るときはお手軽に鍋の素を使っているんですが、素材と塩だけでこんなにも旨味が出るものなのかとびっくりしました。
時間をかけて作ったチタタプもとっても好みの味。
色々な食感が混じっていて、それがまたいいアクセントになっていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/c5/9182cdf6c6b0ad977abb70bf6a1bfd22.png)
思いつきで挑戦した再現料理ではありましたが、作品の理解にもつながって、美味しいごはんも食べられて、いいこと尽くしだったなあと大満足。
10月からWOWOWで始まる実写版の続編「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」が、より一層楽しみになりました!
ファンにはたまらないグッズがたくさん!
そんな『ゴールデンカムイ 北海道刺青囚人争奪編』ですが、配信開始に先んじて現在WOWOW公式のオンラインショップにてオリジナルグッズが公開されています!
今回のアイヌ料理にチャレンジする際にも役立ちそうな「エゾオオカミ・レタㇻのミトン」や「ぬいぐるみ」、人気キャラクターの「アクリルスタンド」、「物語のキーアイテムである人肌刺青の図柄をプリントしたTシャツ」などなど、ファン垂涎のモノばかり。
https://www.roomie.jp/2024/09/1315593/