四国八十八箇所霊場の中に徳島県内には23箇所の札所がある。其の中でも山深い場所に在る札所は第12番札所の「焼山寺」と第20番札所の「鶴林寺」と第21番札所の「大龍寺」があり何れも可也の交通の難所であるが「焼山寺」と「鶴林寺」は道中の道は険しいが近くまで車で上がる事が出来るし近くに広い駐車場があり境内までの徒歩は比較的楽であるが「大龍寺」だけは途中の駐車場に車を停めて本来の寺の入口である仁王門までは1km位の急な坂道を歩いて上がらねば成らず其の山門(仁王門1806年建立)から本堂(1852年建立)までは更に200m以上の歩きと成って私達の様な俄仕立ての遍路では県内の札所では一番大変な札所と成って居る。
別の巡礼のルートとして道の駅「鷲の里」から山越えの全長2775mのロープウエイ(規模では西日本一)で一気に境内近くに到達する便利な交通手段もあるのだが此方は料金が大人1人の往復で2470円也で可也高額と成って居る。私達夫婦が乗車すると其の料金だけで5000円近く掛かるので家内に「如何しようか?」と聞いたら即座に「歩き!」との返事が返って来た。実は此の大龍寺は我家からは一番近い札所であり過去に何回か訪れて此の山道が大変な事は解かって居る筈の家内が何故か?気合が入って居るなぁ~と思ったら下心があってロープウエイ代金を浮かせて「スシロー」に行く魂胆があったのだ。一番最初の写真は可也へばった家内の後ろ姿だが歩きながら「スシロー、スシロー」を連呼しながら登っていた。次は山門(仁王門)で其の次が本坊で納経所や郵便受付所もある。更に石段を上り詰めると鐘楼門をくぐって本堂へと向かうルートと成って居る。(歩きの人が辿るルート)
此方の写真はロープウエイを利用する巡礼者にとっては随分楽になったルートで駅から降り15mも歩くと直ぐに厄除け坂の石段が在り其れを上り切ると本堂へと繋がる。私達が子供連れで訪れて居た頃には此のロープウエイは無かったので全ての人が歩きであったが最近は大半の人達が便利で楽なロープウエイを利用する様である。
最初の写真は多宝塔(1861建立)で次が大師堂(1877年建立)、次が鐘楼門(1903年建立)で何れの建物も立派で此の大龍寺が「西の高野」と言われる寺院としての規模と荘厳さを持って居る。
上の三番目の写真が六角経蔵で最後の写真が本坊の天井に描かれた龍の絵、今日は天候に恵まれたので最後に残った第21番札所の「大龍寺」を時間を掛けてゆっくりと納経し此れで徳島県内の札所が全て終わり次回からは愈々県外の札所を回る事に成るが出来れば桜の花が咲揃う良い時期に回りたいと考えて居る。当然、今日は第一段階の目標が達成出来たので帰りには家内の要望のスシローに立寄り御馳走する事に成った。