研修に参加している受講者の何人かが「やり方だけ教えて。他はいいから」という姿勢で臨んでいるとその研修はほぼ失敗します。
研修は知識やスキルをインプット(input)することです。自分の中(in)に置く(put)には頭と身体を使ってそれらを取り込むプロセス、すなわち練習という行為が必要になります。
ロールプレイングやケーススタディは、そのプロセスをスムーズに進めるための行為です。
そうした実習の際、積極的に参加しようとしない受講者のほとんどが「そんな面倒なことはいいから、結論だけ教えて」という態度をとります。
ちょうどゴルフの初心者が「素振りとか面倒なので、どうやれば良いショットが打てるかやり方だけを教えて」とレッスンプロに言うようなものです。
当然ですが、これでは決して上手く行きません。
すると「プロのくせに教えるのが下手だなあ」という評価を下します。
こうした態度をとる受講者が何人かいると研修の失敗は火を見るよりあきらかです。
しかし研修講師もプロですから、研修が台無しにならないように色々な手を打ちます。
もっとも有効な手段は、研修の主催者である人事部門に事実を報告することです。
受講者は研修終了後にアンケートで講師評価を行いますが、講師も受講者を評価をしていることをお忘れなく。
(人材育成社)