中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

イメージトレーニングと2分間のポーズ

2013年12月21日 | コンサルティング

大勢の人の前で話すことは、慣れていない人にとって大変難しいことです。

プレゼンテーションの研修では全員の前で実際にデリバリー(発表)をしてもらいます。

すると、途中で内容が頭の中から飛んでしまい立往生する人がいます。同じ説明を何度も繰り返して時間切れになってしまう人もいます。

誰もが思ったよりも上手く行かず、愕然としてしまうようです。

でも、それで良いのです。意図して「上手く行かせない」ことをねらっているからです。

「上手く行かせない」ために発表までの準備時間を制限します。つまりわざと準備不足にしています。

ほとんどの人は、限られた時間でPowerPointのスライドを見直し、全体のストーリーを頭に入れたところで時間切れになります。

「スライドも完成して、ストーリーも頭に入っていれば上手く行くはずでは?」と思われた方も多いでしょう。

残念ながら、それだけでは失敗します。

ほんの3分間で良いので、頭の中で自分が上手にプレゼンを行っている様子を思い描くとかなり成功する確率が高くなります。イメージトレーニングですね。

そして、その後に2分間であるポーズをとってほしいと思っています。どんなポーズかは以下の動画(TEDのプレゼン)を観るとわかります。動画は21分ありますが、必ず最後までご覧ください。

効果は絶大です。

「ボディランゲージが人を作る by エイミー・カディ」

http://www.youtube.com/watch?v=flQwXztDdfA

(人材育成社)


「今日から私も『小林さん』です。」

2013年12月20日 | コンサルティング

小林製薬の「さん」付けキャンペーンです。

(このブログで小林製薬について書くのはこれで3度目、私は自称小林製薬の「広報部長」です。(笑))

小林製薬は1995年に組織改革を行っているのですが、そのうちの一つが「フラット組織」の導入で、10段階あった階層を5段階に半減し、同時に全社員を「さん」付けで呼ぶことにしたそうです。

小林製薬はいわゆるオーナー企業で、社内には「小林さん」が何人かいらっしゃるそうですから、役職で呼ばないとするとどうやって呼ぶのか気になるところです。その場合はそれぞれの下の名前のイニシャルを呼んでいる、例えばKさんというように呼ぶとともに、書類にもKと表示されるのだそうです。

制度導入の1995年には、「今日から私も「小林さん」です」と記された社長の写真を使ったポスター掲示したそうです。(冒頭の写真はそのイメージ)

やると決めたことは、社長自ら先頭に立って進めていらっしゃるわけで、以前書いた理念の共有といい提案に対するフィードバックといい、さすがは小林製薬、何事も徹底されていますね。

かつて外資系企業に勤めていた私にとっては、「さん」付けは特に抵抗はありませんが、長い間役職名で呼んでいた企業風土では途中で呼び方を変更することはとても大変だと思います。

特に、職位の下の人が上の人を「さん」付けで呼ぶことには、慣れないうちは結構勇気がいることだと思います。

昨日までA課長、B部長と呼んでいたものをいきなりAさん、Bさんと呼ぶのは、ちょっと馴れ馴れしく感じられてしまうのではないかと思います。

そうした懸念を払しょくするのには、やはり社長自らが「小林さんと呼んでください」と言うのが一番手っ取り早く、有効だと思います。

呼び方を変えることがそんなに大変なの?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、呼び方も組織の文化や風土なのです。長い間培われた文化を変えることには、やはりかなりのエネルギーが必要です。

フラットな組織に変えると言っても、簡単に変わるものではありません。ですから、まず形から変える、つまり呼び方を変更することから始めるというのは意味のあることです。そしてそれが徐々に浸透することで、少しずつフラットな組織も出来上がっていくのだと思います。

(人材育成社)


新入社員が願う、たった1つの上司の条件

2013年12月19日 | コンサルティング

毎年4月になると日本全国の会社で新人研修がおこなわれます。弊社もフル回転の日々が続きます。

研修中、いつも本題からちょっと離れて新人諸君にある質問をしてみます。

「あなたの上司はどんな人物であってほしいですか?」という質問です。

研修会場にいる新人に片っ端から聞いて、答えをホワイトボードに書いていきます。

やさしい、知識が豊富、人脈が広い、謙虚、ときには厳しい、安定感がある、自分に厳しい、明るく振る舞う、仕事ができる、教え方が上手、偉そうなことを言わない、行動をする、部下を理解してくれる、長所をほめてくれる、面倒見がよい、部下の失敗をカバーしてくれる、部下の話をよく聞く、魅力がある、ひいきしない、決断力がある、おごってくれる、評価してくれる
・・・

まだまだたくさん出てきます。

でも、こうした条件を全部満たす上司なんているわけがありません。そこで・・・

「たくさん出ましたね!では、たった1つだけにするとしたら?」と少し意地悪な質問をします。

すると、ほとんどの会社の新人諸君は次の条件を挙げます。

「逃げない」 です。

これは説明不要ですね。

(人材育成社)


フィードバックがもたらすもの

2013年12月18日 | コンサルティング

提案件数、毎年約4万件。

先日、このブログで紹介した小林製薬の信賞必誉制度によるアイディア提案、改善提案の件数です。

つまり、2,204名の社員が毎年1人当たり平均18件の提案をしていることになります。

こうした提案制度を設けている企業はたくさんありますが、制度の維持・継続は決して簡単ではないようで、「提案締切日になっても提案が全く集まらない」というのは、よく耳にする話です。

制度のスタート時は、物珍しさもあって提案がたくさん集まったけれど、だんだんとジリ貧になり「どうしたら提案が集まるのだろう」と担当者は頭を悩ませるようです。

そうした話を聞くことが多い中で小林製薬のこの提案件数、実に素晴らしいことだと思います。そして、何がこの提案へのモチベーションになっているのか、とても気になっていました。

先日の講演でお聞きしたところでは、約4万件の提案全てにフィードバックをしているとのことでした。フィードバック(feedback)とは、返事・反応が戻ってくること、自分の働きかけに対して相手から返信があるということです。

これが小林製薬の提案制度の秘訣であり、社員にとって次なる提案への意欲につながっているのではないかと思いました。

提案をしても何の反応も返事もなければ残念に感じますし、自分の提案はどうなってしまったのだろうと気になります。「ちゃんと見てもらえたのだろうか?」と不安にもなります。

一所懸命提案したのであればあるほど、どこが良かったのか、あるいは悪かったのか、どこを改善すれば良くなるのかなど、余計に気になります。

小林製薬が行っている約4万件もの提案に対し全てにフィードバックをするのは、決して簡単なことではないはずです。一件一件読み込んで、一つ一つにきちんと答えていく。

これは大変な作業だと思いますが、それが「あったらいいな」の製品化にもつながっているのでしょう。提案した側から考えると、たとえ自分の提案が通らなかったとしても、反応があるからこそまた提案しよう、頑張ろうと考えるでしょう。

そして、職場の人間関係も実はこれと同じことではないかと思います。

よく部下からの「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)が少ない」と嘆く上司がいますが、そういう人はフィードバックをどうしているか、チェックしてみる必要がありそうです。

部下にとってみれば、自分の働きかけに対して上司から「なしのつぶて」では張合いもなくなります。

報告がない、提案がないと嘆いている方はぜひ一度、「自分はフィードバックをきちんとしているだろうか」と振り返ってみることをお薦めします。

(人材育成社)


やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

2013年12月17日 | コンサルティング

これは、太平洋戦争時の連合艦隊司令長官・山本五十六の言葉としてあまりにも有名です。

一説によれば、江戸中期の米沢藩主・上杉鷹山の「してみせて、言って聞かせて、させてみる」という言葉から影響を受けたものだそうです。

また「OJTの父」、チャールズ・R・アレンの4段階職業指導法(the "Show, Tell, Do, and Check" method of job instruction)にもよく似ています。

しかし、山本五十六が上杉鷹山やチャールズ・R・アレンと異なっている点は、最後に「ほめてやらねば」とあるところです。

前回も書きましたが、「ほめる」ことは大変有効な人材育成の手段です。最近は「ほめる達人検定」なるものも登場しているほどです。実際、人はほめられると悪い気はしませんし、自分よりも上の立場の人からほめられるとやる気も湧いてきます。

山本五十六は、人を育てることが「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ」という手間のかかる過程であることを示し、最後にほめることで完了すると言っています。

ほめることは良いことですが、仕事を教える一連の過程があってこそほめることが活きてくるのだと思います。

ただやみくもにほめるのではなく、仕事の中でほめることを忘れないようにしたいものです。

(人材育成社)

 


「あったらいいなをカタチにする」

2013年12月16日 | コンサルティング

「私たちは、日々変化し進化するお客様のニーズを解決するだけでは満足しません。お客様も気づいていない必要なものを発見し、『こんなものがあったらいいな』をカタチにして、一刻も早く送り届けます。」(以下省略)

これは、CMでおなじみの小林製薬株式会社のブランド憲章の一部です。

昨日、小林製薬の社員の方の講演を聞く機会を得ましたが、このブランド憲章は2,204人の社員全員が共有しているとのことです。

また、このブランド憲章の根底には「絶えざる創造と革新によって新しいものを求め続け、人と社会に素晴らしい「快」を提供する」という経営理念があるそうですが、どちらも具体的であり、心に響きます。

多くの企業の経営理念やビジョンに接すると抽象的なものが多いと感じます。

全く異なる業種業態のA社とB社の経営理念をそっくりそのまま入れ替えても、何の違和感もなく受け入れられるくらい、概念的なものが多いと思います。

そして、そうした経営理念は社員の心にも響かないのか、研修の中で質問をしても答えられない社員が少なくないと感じます。

これでは、せっかくの経営理念もそれこそ絵に描いた餅になってしまいます。そもそも経営理念はその考え方が社員と共有されてこそ、意味をなします。経営理念が答えられないのであれば、考え方が共有されることはあり得ないのです。

では、経営理念を具体的にすれば共有化ができるのかと言うと、必ずしもそうではありません。

小林製薬では、組織の風土改革はトップからとの考えに基づき、社長は現場の生の情報をつかみ、自らの考え方を現場に直接伝える取り組みをしているそうです。社長がいかに社員に理念を伝えるかが大事とのことでした。

組織風土の醸成は簡単なことではありません。どうすれば組織風土を改革できるのかは難しい課題だと考えていましたが、中小企業ならいざしらず、大企業であっても社長が現場に出向いて自ら伝えていることを知り、経営トップが直接語り伝えることしか方法はないのかもと思いました。

そして、一度醸成された風土の改革は難しいと考えていた私には、明るい光を得られたように感じました。

実は、小林製薬にはもう一つ、経営トップが日々強く言っていることがあるそうです。

それは、社員の育成においては「ほめて、ほめて、ほめまくれ」というものです。

管理者研修で、ほめ方のトレーニングをすることももちろん有効ですが、トップからの「ほめる」メッセージはもっと効果があるのだと思います。

(冒頭の写真は、小林製薬のHPより)

(人材育成社)


お菓子な研修

2013年12月15日 | コンサルティング

「コミュニケーション研修」は研修会社にとって天然資源の宝庫、大油田です。掘れば必ず油ならぬお金が出てきます。

当然ながら、多くの研修会社がそこに殺到します。以前にも書きましたが、自分で名乗ってしまえば誰でもすぐに「講師」になれます。必要なのは「講師」という肩書の入った名刺くらいのものです。

かくして「コミュニケーション研修」という大油田には、一発当てようとピンからキリまでたくさんの自称・講師が様々な「道具」を担いでやって来ます。最近話題になっている「お笑い研修」も道具のひとつです。

さて、道具には大きく分けると2種類あります。

ひとつは、知識やスキルといった受講者の仕事に焦点を当てたもの。もう一つは、笑いや感動といった受講者の気持ちに焦点を当てたものです。

後者の研修講師は、たいてい「いいお話」という道具を使います。たとえば、次のようなものです。

①私は最初はダメな人間でした、②ある日XXという出来事(あるいは人物)に出会って考え方が変わりました、③それからというもの、△△を常に心掛けるようにしています。そのおかげで前向きになり仕事も上手く行くようになりました。

私は、これを「お菓子な研修」と呼んでいます。

お菓子のように甘く、楽しく、感動もします。でも、それだけ。

日常業務に役に立つ「栄養」はほとんど身につきません。

このことを、企業の研修担当者が理解していれば良いのですが、残念ながらそういう人はあまり多くありません。

お菓子がいけないと言っているのではありません。お菓子には栄養がほとんどないと言っているだけです。

どんな企業もきびしい競争環境の中にいます。

お菓子だけ生き抜いていけるでしょうか?

(人材育成社)

 

 

 


ルールなくして、解決なし

2013年12月14日 | コンサルティング

「共働き夫婦の場合、家計費の負担はどのように分けているのですか?」

先日、最近結婚した若い友人から私が受けた質問です。その友人は「後になってややこしいことにならないように、初めにルールを決めておいた方がよいと思うので、相談したいのです」と言っていました。

我が家の場合は、そういうことをきちんと考えずに結婚生活をスタートしてしまいましたが、知り合いの中には保険料をどちらが1円多く負担するかで一晩中議論を楽しんだ?というエネルギーのあるカップルもいました。(果たして結果はどうなったのでしょうか?)

1円まで追求するのは極端な例だと思いますが、結婚生活の早い段階でルールをクリアにしておくことは、やっぱり大切なことかもしれないと思いました。

始めのうちはお互いに気を遣い、言いたいことを言わずにやり過ごしていても、それが少しずつ蓄積した結果ストレスになってしまうことは夫婦に限らずよくあることです。問題にならないうちに話し合って、「ルール」にすることは大事なことだと思います。

職場の問題発見・課題解決の研修を行っていると、企業の様々な問題に出会います。業種業態によりいろいろな問題がありますが、一見異なるように見える問題も実は3つに分類することができます。

1つ目は情報共有化ができていない(コミュニケーションが足りない)こと、2つ目は残業が多い(人が足りない)こと、3つ目は書類の整理ができないことです。

いずれも根が深い問題ですが、これらはそもそも「ルール」がないことが一番の要因であることが多いです。

つまり、ルールがないので個々人が思い思いの進め方で行ってしまう結果、仕事が属人化してしまい、その人が異動したり退職したりすると大事な職場の財産が消えてなくなってしまうということが起きてしまいます。

こう言うと、「ルールがあれば全てが解決するのか」と思われる方がいらっしゃることと思いますが、もちろんルール通りに進められないイレギュラーな案件もあります。 

しかし、そういうイレギュラーな案件こそ管理職の出番であり、管理職が状況を見つつ判断することが求められます。

2006年に経済産業省が「社会人基礎力」というものを定めています。これは組織や地域で多様な人々と共に働く上で必要とされる、基礎的な力と定義されています。 

社会人基礎力は細かく分けると12のスキルに分かれますが、その中の一つに課題解決力があります。12のスキルを基に1,295社の企業にOJTや研修で強化したいものは何ですかと尋ねた 毎日コミュニケーションズのデータがありますが、2年続けて課題解決力が首位になっています。

このデータからも、問題発見や課題解決力が重要視されていることがわかります。

仕事は問題発見と課題解決の連続です。このスキルを身に付けることはとても意味のあることですが、実は冒頭の話のようにあらかじめルールを決めておくことによって、問題にはならずに済むことが少なからずあるのではないかと思います。

(人材育成社)

 


ホーソン実験という底なし沼

2013年12月13日 | コンサルティング

ホーソン実験とは、シカゴにあるウエスタン・エレクトリック社のホーソン工場で1924年~1932年に行われた、労働者の作業効率に及ぼす要因についての実験です。

実験では、工場内の照明の明るさを変えるなど、作業環境の変化が生産効率にどのように影響を与えるのかを調べました。

その結果、影響を与える要因は物理的環境よりもインフォーマル組織(職場の人間関係)であることがわかりました。

そこではリーダーのあり方が注目され、「リーダーシップ」の研究が始まったのです。

職場内の非公式な人間関係が労働意欲に影響するという、言わば当たり前のことを「発見」したというのですから、今から考える何とも大げさな話です。

とはいえ、当時は近代的な生産方式がようやく確立した頃でしたから、徒弟制度とは違った工場という組織は未知のものだったのです。

さて、ホーソン実験から90年近く経った現在、はたして「人間関係論」はどれほど進歩したのでしょうか。

申し訳ないのですが、様々な学術論文で示された知見に関しては「だから、何なの?」という感想しか出てきません。

職場における人間関係について「科学的な」分析を学者がやればやるほど、底なし沼に沈んでいくように思えます。

さらに、私(平野)の個人的な意見ですがリーダーシップ論に至っては三流SF小説(ヒーローを描いたもの)とあまり区別がつきません。

これを読まれている企業の人材育成、研修担当者の方々、「人間関係論」は要注意です。

特に「人間関係論」を信奉している研修講師がいたら避けておいた方が良いでしょう。

(人材育成社)


繰り返し行うことが良策?

2013年12月12日 | コンサルティング

 1時間後に44%、1か月後には22%しか覚えていない。

これは、心理学者のエビングハウスの忘却曲線で示される数値です。

この忘却曲線は、1時間後に記憶したことの56%を忘れてしまうという意味ではなく、経過時間ごとの節約率を表しています。節約率とは、一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間をどれくらい節約できたかを表す割合のことです。

例えば、最初にあることを覚えるまでに10分を要し、20分後に覚え直すと4分を要したとすると、覚え直すのに最初と比べ6分を節約したことになるので、節約率は 6(節約された時間)÷10(最初に要した時間)=0.6=60% となるということです。

しかし、エビングハウスの実験で使用されたのは、相互に関連を持たない無意味な音節ですから、仕事で必要となる知識や学問などの体系的な知識では忘却はこれよりも緩やかになると考えられます。

では、この節約率を少しでも上げるためにはどうすれば良いのか?それには、記録したり復習するなどして、記憶の作業を繰り返し行うことが有効です。事がらを記録することでそれが中期記憶になり、さらに繰り返し行うことで長期記憶に移行するのだと思います。

学生時代、暗記科目は一夜漬けでなくても試験前の数日間、ひたすら覚えまくって試験に臨んだことがありました。それによって、取りあえず試験ではある程度の点数を取ることができましたが、残念ながらそれ以降覚えたはずのことを何かで生かすことは、ほとんどできませんでした。

なぜなら、試験終了のチャイムと同時に憶えた全てをきれいに忘れ去ってしまうからなのです。まるで賞味期限が切れてしまった食品のように、全てがモノにならなくなってしまうのです。

しかし、そうした中でも比較的憶えているのは日本史です。もともと他の教科と比べ、関心があったということもあるのかもしれませんが、日本史に関することは大河ドラマや時代劇などで目にすることが多く、繰り返し知識を確認できるチャンスがあるからなのだと思います。

大河ドラマが放送された次の日、友人とドラマの内容と史実について盛り上がって語り合うことがよくありました。そういう中で、記憶が確実に長期記憶に移行して今も覚えているのだと思います。

ならば、仕事で憶えなければならないことをできるだけ楽しみつつ、確実に記憶できる方法はないものかといつも思っているのですが、これがなかなか見つかりません。

どなたかよい方法をご存知ありませんか?

(人材育成社)