今日は久しぶりに料理教室があったりしたのですが、昨日夜中までレコーディングに時間を使ってしまったので疲れてしまい、遅刻してしまいました。到着した時には既に皆さん実食中で、私の分は取っておいて下さっていたので、今日は食べただけで終わってしまいました(汗)。
その後帰宅したのですが、ただボ~…ッとしていると寝墜ちしてしまいそうなので、とりあえずこの時間に何かできることはないかと思って楽譜を物色していました。そうしたら、ちょうど一人の生徒が教則本に載っているバッハの《2台のヴァイオリンのための協奏曲》の第2ヴァイオリンに取りかかり始めたのを思い出しました。
およそこの国でヴァイオリン教室に通っておられる各位であれば、いずれ必ず通る道として存在している楽曲のひとつで、ポピュラーなところで言えばスズキ教本の4巻に第2ヴァイオリンが、5巻に第1ヴァイオリンの楽譜が載っています。現存するバッハのヴァイオリン協奏曲の中で最初に取り組む曲ではありますが、今までにいろんなコンサートや発表会でこの曲の演奏を聴いていて、よかったと思ったことが殆どありません。細かなミスは特に気にしないのですが、何といいますか、楽曲分析の仕方がどうも気に入らないのです。
Youtubeには様々な動画が掲載されているので御覧になってみて頂くといいのですが、海外の動画に比べて日本人の演奏している動画は大概イマイチです。というのも、当然のことながらこの曲は2人で出てきて演奏するわけですが、だいたいそれぞれが自分のやることに一生懸命過ぎてアンサンブルになっていないことが多く見受けられます。これは恐らく暗譜することに重きを置いてしまっていることも原因かと思いますが、指導講師がこの曲全体の構造をきちんと教えていないことにも起因しているのではないかと思われます。
それともう一つは、日本人の演奏ではどうしても1拍目が強く入ってしまうのでリズムの取り方がヨイトマケになってしまって、言葉を選ばずに言ってしまえばダサいのです。例えば第2ヴァイオリンの楽譜で言うと
♪レミファソラレ、ド#ラミソ、ファ#レドー、シラシソ…
というアクセントが聴こえることがよくあります。これは偏に『アウフタクト感の無さ』に起因しています。この辺りが西洋人と日本人との音楽の歌い方の決定的な違いでもあるのですが、意外とそれを感覚的に出来てしまっている講師からしてみると、指導していても
「う~ん、何か違うのよねぇ…」
というボンヤリした言葉しか出てこないことがあるようで、たまに私も「どう言えばいいのか」を相談されることがあります。これはほんのちょっとしたことでグッと解決に近づけるのですが、長くなるのでここでは省略します。詳細は個人的に御質問下さいませ。
ただ、解決のヒントになり得る動画を転載しておきました。ユーディ・メニューインとダヴィッド・オイストラフという20世紀の巨匠2名の競演によるライヴ映像です。彼らの『歌い方』が日本人のそれとどう違うのか、見比べて謎解きしてみては如何でしょうか。
David Oistrakh & Yehudi Menuhin "Double Concerto" Bach
その後帰宅したのですが、ただボ~…ッとしていると寝墜ちしてしまいそうなので、とりあえずこの時間に何かできることはないかと思って楽譜を物色していました。そうしたら、ちょうど一人の生徒が教則本に載っているバッハの《2台のヴァイオリンのための協奏曲》の第2ヴァイオリンに取りかかり始めたのを思い出しました。
およそこの国でヴァイオリン教室に通っておられる各位であれば、いずれ必ず通る道として存在している楽曲のひとつで、ポピュラーなところで言えばスズキ教本の4巻に第2ヴァイオリンが、5巻に第1ヴァイオリンの楽譜が載っています。現存するバッハのヴァイオリン協奏曲の中で最初に取り組む曲ではありますが、今までにいろんなコンサートや発表会でこの曲の演奏を聴いていて、よかったと思ったことが殆どありません。細かなミスは特に気にしないのですが、何といいますか、楽曲分析の仕方がどうも気に入らないのです。
Youtubeには様々な動画が掲載されているので御覧になってみて頂くといいのですが、海外の動画に比べて日本人の演奏している動画は大概イマイチです。というのも、当然のことながらこの曲は2人で出てきて演奏するわけですが、だいたいそれぞれが自分のやることに一生懸命過ぎてアンサンブルになっていないことが多く見受けられます。これは恐らく暗譜することに重きを置いてしまっていることも原因かと思いますが、指導講師がこの曲全体の構造をきちんと教えていないことにも起因しているのではないかと思われます。
それともう一つは、日本人の演奏ではどうしても1拍目が強く入ってしまうのでリズムの取り方がヨイトマケになってしまって、言葉を選ばずに言ってしまえばダサいのです。例えば第2ヴァイオリンの楽譜で言うと
♪レミファソラレ、ド#ラミソ、ファ#レドー、シラシソ…
というアクセントが聴こえることがよくあります。これは偏に『アウフタクト感の無さ』に起因しています。この辺りが西洋人と日本人との音楽の歌い方の決定的な違いでもあるのですが、意外とそれを感覚的に出来てしまっている講師からしてみると、指導していても
「う~ん、何か違うのよねぇ…」
というボンヤリした言葉しか出てこないことがあるようで、たまに私も「どう言えばいいのか」を相談されることがあります。これはほんのちょっとしたことでグッと解決に近づけるのですが、長くなるのでここでは省略します。詳細は個人的に御質問下さいませ。
ただ、解決のヒントになり得る動画を転載しておきました。ユーディ・メニューインとダヴィッド・オイストラフという20世紀の巨匠2名の競演によるライヴ映像です。彼らの『歌い方』が日本人のそれとどう違うのか、見比べて謎解きしてみては如何でしょうか。
David Oistrakh & Yehudi Menuhin "Double Concerto" Bach