今から10年前ぐらいはGBをやる人は圧倒的に老人が多かったと思います。当時、私は横浜市の区GB連合の教室に通っていましたが、教室は作戦を教えていませんでした。原因は、生徒が老人だけで、老人は打撃がなかなか上手になりません。打撃ミスが非常に多く、作戦が役立ちません。先生は打撃を教えるだけで終わっていました。
老人は思考力が衰え、作戦を考えません。考えることができません。誰かから作戦を言われても何を言われているのかわかりません。他人から打撃を指示されるとうるさいと思う老人が多かったと思います。ところが自分が撃ちたいように撃ってミスになることが多いと思います。もう老人は作戦どころではありません。老人はタッチできると、あるいはゲートを通すと大喜びします。なかなか作戦を楽しむところまで行きません。
その点、若い人は打撃上手です。思ったように撃つことができます。すると、作戦を考える心の余裕が生じます。思考力がありますから、失敗を反省し、対策を考え、実験し、作戦を改善します。打撃上手ですから、作戦の実現が可能です。次の次の次の手を読むような「長い作戦」だって役立つようになります。若い人がGBをやるようになって作戦は高度化が進んでいます。彼らは得点を予測しながら作戦を考え、実行します。
GBコートは15m×20mです。5mタッチ・ゲート通過、10mタッチ・ゲート通過が上手になると外さない自信がつき、大会でも果敢な打撃ができます。大会を観察すると、第2ゲートを先に陣どりしても、陣通りが甘いと、相手が第1ゲートを通過し、第2ゲート付近に陣取りしたボールにタッチすることが多くあります。それが試合の流れを決めてしまうことがあります。長距離タッチ・ゲート通過上手になることは非常に重要と思います。これは老人にはむずかしいことです。タッチ・ゲート通過に自信がないと打撃ミスが増え、臆病になり、逃げの試合になり、負ける確率が大きくなります。
GBをやる若人がどんどん増えています。GB大繁栄が実現しそうです。鈴木栄治という方は本当に素晴らしいスポーツを開発したと感心します。老人向けではなく、子供向けに開発したそうです。すごい想像力の人でした。