夜明け前の雨晴。
2023.03.05 5:42AM Sony α7S2 FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/16,5sec,ISO1250)
雨晴に着いたのは午前2時30分。
撮影準備をして3時から星空を撮るつもりだった。
というのも、午前4時頃には中天に天の川がかかり
ヴェガ、アルタイル、デネブと言った一等星が
銀河とともに雨晴を飾る、と思ったからだ。
天気は夜明けまで快晴の予報、洋々と出かけたのだが...。
ところが、そううまくは行かなかった。
ところどころ星は見えるものの、薄いながらも大きな雲が空の大部分を覆っていたのだ。
失望して帰りかけたのだが、たまたま声をかけられたカメラマンとの会話で思いとどまった。
その方は宇都宮から450キロの道のりを駆けて来ていたのだが
雨晴はこれで3回目、今日こそ冠雪の立山を背景に雨晴を撮る、と意気込んでおられた。
それに比べて、金沢からなら60キロ、わずか1時間の距離。
それで思った。「この恵まれた時間をもう少し大切にするか」と。
そして夜明け前。
この光景に出会い、ほんのりと染まり始めた空を眺めながら
「案外いい時間だったかも」と、清々しい気分で
雨晴を後にしたのである。