折にふれて

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立春大吉、雛人形。そして、カレン忌

2022-02-05 | 折にふれて

一日遅れたが、立春に寄せて。

 

金沢は相変わらず断続的に雪が降り、今朝は久しぶりの積雪となった。

立春とは名ばかりの気候だが、それでも、暦に「春」の字が入るだけで

気持ちは明るくなるものだ。

 

そして・・・。

立春だから、というわけでもないだろうが

我が家に雛人形が飾られた。

今年3歳になる孫のすみれ。

日増しに女児らしくなる、その姿を家内が思い浮かべたのか

数年ぶりに飾り付けたのだ。

 

この雛人形、長女が生まれた時に父が買ってくれたものだが、

その時いちばん喜んだのは家内。

父を引っ張るように出かけ、選んだのがこれだった。

以来、母娘で楽しんできたのだが、その長女も今年39歳になる。

長女は狭い貸家住まいなので、今は我が家に飾っているが

いずれ、この雛人形は長女の家へと移り、

そして、すみれへと引き継がれていくのだろう。

 

ところで・・・。

立春、いや2月4日といえばもうひとつ思い出すことがある。

 
 Carpenters, The Royal Philharmonic Orchestra - Superstar

偶然見つけ、見入った動画。

何年か前、リチャード・カーペンターが

ロンドンのロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラを従えて

カーペンターズの楽曲をリメイクしたCDが発売された。

その録音風景、もしくはリハーサルの一部だと思う。

そこに、カレンの映像が重なっているのだが、

この模様を眺めながら、ふと「カレンが亡くなったのはいつだったろう」と、気になり始めた。

それで、すぐに調べてみたところ、それが1983年の2月4日だった。

今でも時々、カレン・カーペンターの歌声を耳にする。

それゆえにカレンが亡くなったのが、ついこの前のように思っていたのだが

実に39年もの年月が、「あっ!」という間に流れている。

一方で、1983年、つまり昭和58年は長女が生まれた年でもある。

幼かったころのこと。就学。大学受験。就職。結婚。

そして出産と、折々を思い出すと39年は長い。

雛人形とともに積みあがった時間に

カレンが亡くなってからの「あっ!」という間の時間を重ねながら、

時間感覚の不確かさ、あるいは不思議さを感じずにはいられなかったのである。

 

さて。カレンが存命なら72歳。

「今頃、どんなおばあちゃんになっていただろう」などと

つまらないことを考えて、思わず頬を緩めていたりもした。

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