フォルトゥナの瞳
他人の未来の死が、
見えてしまう瞳を持つ主人公。
彼に課せられた運命は
あまりにも残酷。
見知らぬ人の運命を変えると、
自分の体に負担がかかってしまう。
見えなければ気にならないのに…
心優しい主人公は
見て見ぬふりなんて出来ない。
大事故を予見してしまってからは、
深い苦悩から抜け出せない。
主人公の心の揺れが切ないです。
素朴で純真な彼にとって
選択肢は限られています。
結末を知りたい気持ちを
グッと我慢して読みました。
なんとかいい方向に
向かって欲しいと願いながら…
読み進めていくのが怖かったです。
最後のエピローグにはびっくり。
この物語の救いなのか、
それとも彼女は弱くてずるい女なのか…
虚しさが後々まで
残ってしまう物語でした。