人間失格
2010-02-27 | 映画
監督は「赤目四十八瀧心 中未遂」の荒戸源次郎。
生田斗真が主演、
共演は伊勢谷友介、寺島しのぶ、
小池栄子、坂井真紀、
室井滋、三田佳子、森田剛等。
原作を読んだのは、昔過ぎて、
あまり覚えてはいませんが
こんなのとは違っていたような…。
うっすら記憶に残っているのは、
誰でも持っている人間の心の奥底を
表面にあぶり出した作品ということ。
子供の時代から周囲を気にして
好かれるために道化を演じ、
罪悪感から心が病んでいく。
そして生きていくのが、
困難になって…の様な記憶が。
自意識過剰な人間が、
本当の心を、隠して生きる。
そんな自分に耐えられなくなっていく…。
そういった感じ。
人の名前などは全く忘れていました。
生田斗真が破滅していく、
資産家の息子、葉蔵を演じます。
ちょっと映画は拍子抜けの感じ。
自分を演じるというのが、
子供の頃のシーンのみだし、
なぜ彼が落ちていくのかが、
伝わってこないまま。
主人公の心は観客が想像するしかない。
生田斗真はどん底まで落ちていっても、
清潔感を失わずきれいです。
女性遍歴の多さ、
女性を虜にしてしまう男、
生田斗真だから有り得るような‥
社会生活に順応出来ず、
あれだけ女性に慕われても、
孤独感を癒すことが出来ず、
破滅へと進んでいく葉蔵が、
哀れで哀しい。
弱すぎる男、そして愚か者!
静かさと暗さと、重苦しさ、
そして「赤目四十八瀧心 中未遂」でも
感じた不思議な感覚。
独自の世界。
沈んだ気分が後々まで、
ずしんと重く、
残ってしまう映画でした。
キャストは豪華だったけど
太宰の世界観があんまり感じられず、、、、でした。。。
こちらこそTB、コメント
ありがとうございました。
おっしゃるように、
この映画は太宰の世界観とは別物の
「人間失格」でしたね。