花ごよみ

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新世界より(上・下) (貴志祐介)

2008-05-02 | 本 か行(作家)

新世界より 上 新世界より 下

貴志祐介さんの作品は【黒い家】【天使の囀り】
【クリムゾンの迷宮 】【青の炎】
【硝子のハンマー】を既読。
寡作な作家としては、
結構多く読んでいます。

図書館で予約したら、
上巻と下巻が同時に手元に。
それも分厚い!!
上下合わせて1071ページ。

そこでページ数の合計を日数で割って
1日に読むページ数のノルマを
決めてなんとか読み終えようと
努力しましたがやっぱり
期間中に読了は無理でした。

結局、読み残したまま再度予約をして、
やっと、なんとか読み終えることができました。

貴志祐介3年半ぶりの、
作品ということです。

こういう世界を考える貴志祐介さん
すごいです。

不思議生物に対しても
何気なく書かれていて、
作者の記す情報によって当の生物の
全体像が違和感なしに伝わってきます。

風船犬、バケネズミ…
色んな化け物の登場、
気持ち悪いのだが、
なにかユーモラス、
少年、少女の物語、のどかな田園風景…。

なーんて高をくくっていたら
物語の世界が知らされるにつれ
気持ち悪さもエスカレート。

恐ろしい光景がちらちら
目に浮かんできます。
前半には伏線が引かれています。

多数で構成される社会、
多彩な価値観。
人間の愚かさ、なによりグロい描写。

【クリムゾンの迷宮】、
【天使の囀り】を彷彿させる
貴志祐介さん特有の、
においがする作品でした。






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