はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

酷暑に備えて…

2008-07-08 22:08:46 | アカショウビンのつぶやき
 南九州もようやく梅雨が明けた。いよいよ、ながーい夏が始まる。
 夏の備えの第一は、部屋の建具をできるだけ外し、風の通りをよくして自然冷房で乗り切る。

 次は庭に緑のカーテンを育てること。庭の3分の1を占める、ガレージ屋上に、ブロックで植え込みを作り、鉢植えの植物を移しミニトマトを植えた。さらに「ニガゴリ」で緑のカーテンを作る予定。木陰がほしくて去年植えたキウイフルーツは、第1年目にめざましい成長を見せてくれたが、なぜか今年は蔓の伸びが鈍い。初夏にいっぱい花を咲かせて楽しませてくれたが、その後、新芽がのびない。キウイが当てにならないので、ここにもニガゴリを植えて、木陰つくりに一役かってもらうことにする。

 西陽がきつい台所も、窓の外にニガゴリ…。
 さらに夜更けまでパソコンで遊んでいると、目の前の役所の窓が気になる。出窓に観葉植物を置き目隠しにしているが、ここもニガゴリのカーテンにしよう…。
 次々に植えていたら、なんと12本になっていた。
「全部に実が生ったらどうするのよ」と友人に笑われたが、ほんとにどうしようかな…捕らぬ狸の皮算用よろしく雄花ばかりのニガゴリを見つつ今から悩んでいる私。
 今日も涼しい風が通り抜けていく。これが我が家の「エコ対策」。

遠方より…

2008-07-08 19:15:16 | アカショウビンのつぶやき
 薩摩川内市から、颯爽と100㏄のバイクに乗った随友(はがき随筆の仲間)が我が家にやって来た。FMラジオの取材ために……。
 
 平和への強い思いと環境に優しい生活を常に実践する彼女の生き方には学ぶ点が多く、大切な友人の一人である。大きなバイクにまたがるブーツスタイルの彼女はまぶしいぐらい格好いい!

 「私は方向音痴なのよ」と言いながら、初めての土地に予定通りピシャッと着く彼女を尊敬のまなざしで迎える。料理嫌いの私の性格を知ってる彼女は、バイクの荷物入れから、いろいろな保存食を取り出し驚かされる。ジャムやマーマレード、ドレッシング、それに My Hasiセット まで。アリガト(*^_^*)

 汗を流したら、気になることから先に済ませようと、まずラジオ番組の取材にかかる。いつになってもビギナーの域を越えられないインターピュアに付き合っていただくのが申し訳ない思い…。まあ何とか5分間のインタビューを冷や汗かきつつすませ、夜は鹿屋市在住の随友仲間との会食の席に向かう。

 話題は尽きず夜も更ける、次の再会を約してお別れ。翌日は鹿屋市を案内しようと言う、会員のお誘いを辞して午前中に我が家を出発、慌ただしい旅だったけど、愉しかったかなあ…。

そっと秋の気配

2008-07-08 18:05:32 | はがき随筆
 秋を彩る花、萩。青葉繁るわが家の雑然とした庭の隅で、早くも薄緑色の新芽の枝を四方に伸ばした。雨期のどんよりとした空に向かって「秋の主役」とばかり勢いよく伸びている。
 赤紫のかれんな花を鈴なりにつけ、枝先が大地につくほどにしだれて咲くさまは、秋の七草を代表する存在感があり、毎年深い思いを寄せてきた。
 秋風にやさしく揺れて咲き誇る、満開の時期を待ちわびる日々。平年通り梅雨明けの猛暑を乗り切る、健やかな心身を維持できるかしら……。いつになく「老い」への不安がよぎる今日このごろである。
   鹿屋市 神田橋弘子(70) 2008/7/8 毎日新聞鹿児島版掲載

今日も雨

2008-07-08 17:58:32 | はがき随筆
 脳のしわがほとんど無くなったのかしら。本を読んだり沈思黙考することが極端に減っているのが気になる。特に雨の日はそのチャンスなのだが……。
 妻が勤めに出てしまうと、一人残った家の中をウロウロするばかりで、雨雲を眺めてため息をつく。こんな天気の時に、残された人生について考えても楽しめないだろう。それを考えるなら満天の星を眺めながらとか、青空に浮かぶ雲を追いながら妻と語ることにして、今日は老猫・千代美と久しぶりに話し合ってみるか。だがこっちの動きを察知した千代美はこの雨の中、外に出るという。あ~あ。
   志布志市 若宮庸成(68) 2008/7/7 毎日新聞鹿児島版掲載