「ぼくは王子ではないけれどアイスクリームを召しあがる」
2歳の孫が声を張り上げて歌っている。歌詞もよく覚えていて「はるちゃん、上手だねえ。パパが2歳の時にはそんなに上手には歌えなかったよ。はるちゃんはほんとに賢いねえ」と私は、ほめまくって聞いていた。
ふと気付いた時、切なさに胸が締めつけられた。孫は食物アレルギーがあって、生まれてこのかたアイスクリームを食べたことがない。他の子が食べると「ぼくは食べてはだめだよね」とママの胸に顔を埋めて耐えている。聞き分けの良さが大人たちを泣かせる。
出水市 清水昌子 2011/12/3 毎日新聞鹿児島版掲載
2歳の孫が声を張り上げて歌っている。歌詞もよく覚えていて「はるちゃん、上手だねえ。パパが2歳の時にはそんなに上手には歌えなかったよ。はるちゃんはほんとに賢いねえ」と私は、ほめまくって聞いていた。
ふと気付いた時、切なさに胸が締めつけられた。孫は食物アレルギーがあって、生まれてこのかたアイスクリームを食べたことがない。他の子が食べると「ぼくは食べてはだめだよね」とママの胸に顔を埋めて耐えている。聞き分けの良さが大人たちを泣かせる。
出水市 清水昌子 2011/12/3 毎日新聞鹿児島版掲載