はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「息子が大学で就職の体験談」

2011-12-24 10:26:00 | 岩国エッセイサロンより
2011年12月23日 (金)

  岩国市  会 員   中村 美奈恵

 13年春の新卒採用を目指す大学3年生の就職活動がスタートした。昨年より2ヵ月遅れの始まりに、学生たちは不安を感じているのではないかと案じている。  

4年生の息子の就職活動は昨年秋に始まった。紺色のスーツで企業説明会に出向いた。仕事のやりがいや待遇面を考え、志望企業は慎重に選んだ。履歴書には大学で学んだこと、スーパーのアルバイトや吹奏楽団で得たことを書いた。面接では「今日はなぜそのネクタイにしましたか」など不意の質問に戸惑ったこともある。説明会と面接の日程が重なり、どちらの企業を選ぶか迫られたこともあった。学業よりも就職活動に重点を置いた末に、内定の知らせが届いたのは初夏だった。

そんな息子が大学の就職ガイダンスで体験を話すことになった。「不採用になったとき、どう気持ちを立て直したか」を話したいという。就職活動中はさまざまな葛藤があっただろう。体験をしっかり伝え、後輩にエールを送ってほしい。

  (2011.12.23 毎日新聞「みんなの広場」掲載)岩國エッセイサロンより転載