はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「老眼 オシャレに楽しむ」

2011-12-17 18:35:26 | 岩国エッセイサロンより
2011年12月16日 (金)

山陽小野田市  会 員   河村 仁美

 この頃、私の周りでは、やたらに老眼の話題が飛び交っている。私自身は、目には今のところ問題がなく、生まれてから一度も眼鏡をかけたことがない。だが、こればかりは、避けて通ることはできないようだ。
 老眼鏡という呼び方は、加齢を思わせるので嫌だと思っていたら、今は「シニアグラス」と言うそうだ。職場の同僚は、百円ショップで探した200円の眼鏡をかけている。私も「見えればよし」と思うタイプなので、それで解決するなら安上がりだと思っていた。
 そんなある日、知人が、とてもおしゃれなデザインのシニアグラスをかけ始めた。赤い縁取りの眼鏡自体が顔のアクセントになっていて、年を重ねたからこそのおしゃれを楽しんでいるようだ。彼女から購入先を聞いた私は、「その時」が来ても胸を張って、楽しくシニアグラスを手にすることができそうだ。

  (2011.12.16 読売新聞「私の日記から」掲載)岩國エッセイサロンより転載