長女の毒舌にまた傷つき、亡き両親の顔が浮かんで、泣けて仕方なかった。年を重ね、少々のことはケセラセラと流せるオバさんになったはずなのに、まだガラスのハートの私がいた。
お父さん、お母さん、成長できない娘を笑っていますか。いくつになっても泣きたい時があります。泣かせてください。
「泣いてんの?」と次女は冷ややかだ。友達に話すと大爆笑。母親を泣かせたとはつゆ知らない長女は、涼しい顔でやって来て、また「よろしく~」と孫の守りなど頼むだろう。
父と母が、無性に恋しいこのごろです。
宮崎県延岡市 品矢洋子(67) 2021/8/9 毎日新聞鹿児島版掲載