風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

命の金勘定 511号

2009年04月14日 01時02分48秒 | 随想
蜂に刺されて、病院で注射した外に、医師と会話した経験が無い健康だけが唯一の自慢のおいら。平穏な生活の毎日であったが、突然、心臓の動悸が激しい状態が3時間程度続き、死の恐怖を実感した。

そして生命保険の更新の時期が到来し、掛け金が倍増すると、妙齢のご婦人が笑顔で話す。人生の皮肉、泣きっ面に蜂を体感した。

17世紀、イギリスのセントポール寺院の牧師たちが葬式代をまかなう為に、積み立てたのが、生命保険のルーツ。香典を前払いする制度である。

現代の生保は命を金額に換算して格付けする色彩が濃い気がする。労働を金額に換算して、能力を格付けるサラリーマン社会。物事を貨幣に置き換える思想は、西洋思想である。高給取りの若者達は遊び呆ける。

昔の日本は、葬式は地域住民の労働奉仕で盛大に執り行われた。丁稚奉公は、親方から仕事のコツを伝授され、その上、小遣い銭を頂戴した。人の心の連鎖が社会を円滑に機能させた。高給取りの老人達は接待費で消費する。

定年と同時にお釈迦になり、退職金と生命保険金のダブル・インカムが理想の亭主像とする、セレブな有閑マダムの理論は狩猟民。

健康で農作業を生涯続け、共に白髪なるまで添い遂げ、金婚式を迎える義理人情の旦那を尊敬するお上さんの浪花節は農耕民。

貨幣決済の利便性に片寄る構造は、正常でない。生命は人間の経済理論で判断する対象でなく、神仏にお任せである。モノカネ万能を崇拝することなく、情に流されない、バランスのとれた日本丸なら転覆することも無い。

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