風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

世界は家族、親子代々 510号

2009年04月13日 05時42分59秒 | 随想
新聞報道の救命艇倫理なる言葉が好奇心をくすぐる。

船が遭難した。救命ボートで脱出しなければならない。しかし定員がある。誰が乗り、誰が沈み行く船に残るのか。どのような解決策があるのかと悩むことが倫理である。そして実践するのが宗教である。

過去にはフロンティア倫理が、現在は救命艇倫理が、将来は宇宙船倫理がテーマになる。

人間は万物の霊長だから、地球から無制限の未開地から略奪の善悪のフロンティア倫理。西洋文明人と原住民との摩擦。

力ずくで強者が救命ボートに乗り地球の富を独占しようとする救命艇倫理、文明人と文明人の戦争。

水と空気と他の生物の命のお陰で生命を維持している人類は、宇宙に漂う地球以外に住処がない。助け合って生きようとする宇宙船倫理。至難な世界宗教の時代。

古き良き日本は、北は北海道から南は沖縄まで、様々な気候風土の原野を人間都合で開墾して、平和に暮らしていた。炊飯の煙が立ち昇り、うさぎ追いしかの山、小鮒釣りしかの川の田舎の質素倹約の苦しい生活。

文明開化以来の西洋科学主義による、善悪二元論の物質的繁栄は、貨幣万能の都市一極集中し、田舎に限界集落を発生させ、原野に戻っている。都会は快楽の坩堝。

西洋科学主義の知識を携えた文明人が、田舎に分散し、山川草木一切有情に都合の良い再開墾を目指す、モノカネと心のイデオロギーの確立。苦に片寄らず、楽に執着しない、少欲知足の生活。

年老いて体力の衰えた、資金の乏しいおいらのささやかな実践が、援農ボランティアである。都会も、田舎も同じ地球。人類は皆、アフリカの一人の母親の子孫。

景気回復手段の赤字国債の増加は、世代間倫理である。現世利益の為に、次世代に返済負担させてよいのだろうか。

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