風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

多様性は有り難い 531号

2009年05月03日 04時19分45秒 | 随想
地元岡崎の馴染みの韓国料理店「故郷(コヒャン)」で食事をした。

演歌・珍島物語の「海の神様・カムサハムニダは如何様な神様ですか」と韓国人の女将さんに尋ねる。
「名も無い海の神様、ありがとう」と笑って答える。韓国語の発音は「コマッスニダ」である。

ポルトガル語の「オブリガード」が語源といわれる日本語の「ありがとう」は国が違えば千差万別、種々雑多、多種多様である。

英語はサンキュー フランス語はメルシー ロシア語はスパシーボ ドイツ語はダンケシェーン 中国語はシェイシェイ スペイン語はグラッチェ アイヌ語はイヤイライケレ。

インドネシア「テリマカシ」 ウクライナ「ジャクユ」 パキスタン「シュックリヤー」 カンボジア「オークン」 ギリシャ「エフハリスト」 スリランカ「ストゥーティー」 スウェーデン「タック」 チェコ「ジェクユ」 フィンランド「キートス」

日本国内の方言による違いもある。

長野や群馬「ごっつおさん」 富山や福井「きのどくな」 千葉「すまねえな」 岩手「ありがとがんす」 埼玉「ありがとな」 石川「あんやとう」 静岡「わりいっけねえ」 岐阜「ようしてくんなさったなあ」 大阪「おおきに」 愛媛「だんだん」 熊本「ちょうじょう」 沖縄「にふぇーでーびる」。まだまだあるでよーは名古屋弁。

標準語で統一することを善とする戦後教育は、方言を軽蔑する風潮を生んだ。全国津々浦々に浸透したセブンイレブン・マック・イオンなど等、統一と平等を旗印に巨大化して個性がなくなっている。

人間の独断と偏見による有用価値論で排斥される生物群。種の多様性が叫ばれている。

現代社会には有り難い方言で日本語の多様性が復活するなら、有り難うと言いたいのである。差別なき平等、平等なき差別をお釈迦様は否定する。

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