33年間勤めた会社を早期退職し、再就職したのが名古屋高速道路公社の通行料を収受する下請会社だった。25時間勤務し公休の変則勤務、有給休暇を消化すると4日間の連続休暇になる。いまはETCの普及で会社は消滅した。
飯田市のワーキングホリデーは3泊4日で、日数が同じなので参加した。以来、虜にになり、年数回、9年間通い続けている。
其の時に知ったのが吾妻町ロータリーだった。環状道を時計回りに一方通行し、目的地に向かう信号機のない交差点でラウンドアバウト。
2年前の2月には東和町交差点の信号機を撤去して環状交差点にし社会実験を始めた好結果をふまえ、警察庁は積極的に導入する。
赤信号で止まれ、緑で出発進行、機械に制御される交差点は都会人にお似合いだが、謙譲の美徳を心得る田舎人には信号機は不要、環状交差点が相応しい。
名古屋高速は巨大なラウンドアバウトであるが、自己主張の激しい都会人相手では高額の通行料を徴収しないことには秩序が保てない。(了)
2014年の9月に記述したブログを再掲する。
交差点で謙譲の美徳
昨年、南信州の果樹農家に泊まり込んで手伝う時、飯田市の円形交差点、西洋言葉ではラウンドアバウトの工事現場を見た。
三本以上の道路を中央島のある環道で交差させ、左側通行の日本では時計回りに車を走行することを義務付け、合流する時は運転者が状況を見極め進入する信号機を排除した人間主役の交差点。
改正道路交通法が今月施行され脚光を浴びている。
モノが主役の人間疎外の混雑極まる東京砂漠では無視されるが、過疎化が進む田舎道では謙譲の美徳を具現化する古き善き日本の交差点で、東日本大震災で福島原子力発電所が爆発、脱電力依存の世論に合致している。