風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

絆(きずな)と柵(しがらみ)

2012年02月01日 08時41分08秒 | 随想

絆、という日本中に流通した言葉を踏まえたわけではない。もしこの小説の中に絆があるとすれば、断ち切りたくても断ち切れないもの、やっかいなものとして描いてあると思う。

芥川賞の共喰いの作者の言葉である。

柵(しがらみ)なる言葉がある。現代では絆の対義語で罪と同様に扱われる。

家族の柵、村の柵、国の柵、規則規制で雁字搦めだから自由が無いと解釈する。

敗戦による欧米文化の強制は自由の名の下に柵を撤廃した。

質素倹約の柵から開放され、浪費は美徳の物欲社会に変貌し、日本人の心は荒んだ。

究極が自然を恐れぬ原発による電力浪費。大震災で自然は警告した。

物欲社会の絆を断ち、物は無くても楽しい我が家の柵を作る時。

体の動きを拘束する座禅、心は無限の宇宙を飛び回る。

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