風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

防衛大臣はシビリアン 144号

2007年08月16日 13時03分48秒 | 随想
久間初代防衛相は講演で、「米国はソ連が日本を占領しないよう原爆を落とした。無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったという頭の整理で、今しょうがないなと思っている」と述べ、太平洋戦争終結時に米国が広島、長崎の原爆投下を容認し、ドイツと違い東西に分断されなかったという、独善の理論を披瀝して、世論の非難を浴び辞職した。世間には様々な考えがあり、支配階級の権力者は発言の影響を洞察できないと排斥される。日本は狂っていない。

後任は小池百合子防衛大臣が就任した。認証式を終え、自衛隊に着任する時々に、結婚式のお色直しのように衣装を変え、文民と軍人の結合癒着が想像され、不安になったのである。現場視察の作業着に防衛大臣の名札を付けているのも、なんか寂しい。

公明党の北側一雄幹事長は弁護士でもあるが「制服姿の小池さんが見たいなあ」の発言は極めて悪い冗談で平和ボケである。近代の軍隊の根本理念は文民統制で、非軍人の管理下にある。制服を着ていないから、防衛大臣が務まるのであり、制服を着たら軍人である。「貴方は、管理される立場の人ですよ」と解釈すれば、与党協力体制の終焉を感じるのである。どちらにしろこんな感覚であるから国民の支持が得られない。

防衛省・自衛隊は日本最大の公務員組織であり、防衛省職員への給与は、国家公務員給与費の4割を占める巨大組織なのだから、責任者は哲学のある高潔な人格者でないと務まらない。

国内の秩序を守るのが警察で、国際社会の秩序維持が自衛隊である。厳密な階級組織であることは同じである。
統合幕僚長は警察庁長官・幕僚長は警視総監・将は警視監・将補は警視長・一佐は警視正・二佐は警視・三佐は警部の様に対応する。最高指揮官は総理大臣・副指揮官は防衛大臣で、制服は無いが、旗があり、五つの金色の桜と5つの銀色の桜であり、統合幕僚長は4つの桜である。防衛省の官僚のトップは事務次官であるが、軍人なのか、文民なのか判らない。

田中真紀子や川口順子大臣は、女を感じさせない中性人間の感じであったが、小池大臣は魅力的な女性に見えるだけに、命を掛けて国を守る人々には違和感があるのではないだろうか。浜幸のように男っぽい男も防衛大臣には危険な気がする。お釈迦様のような中性人間が似つかわしい。

与党組織を守る刺客として、防衛の任務を果たした功績は極めて大きいから、防衛大臣としてふさわしいと言う論理は永田町の現在の権力者の自己中心主義の慢心の詭弁である。

小説を創作するなら、小池大臣の防衛事務次官の更迭は、民主党の小沢党首の思惑と重なり、政界の渡り鳥と揶揄される人が、独断で動き、結果として、総理大臣の刺客となってしまうかもしれない。政権交代の暁には、小沢内閣の閣僚の一員に名前が有ったりして。生まれながらの性格は直ぐにはには変わらない。政治の世界は「一寸先は闇」の人気商売である。考え過ぎのフィクションである。

報道が偏っているのか、政治が歪んでいるのか、判断不能であるが、私の心は雲が掛かった空の感じで、不安なのである。だから焼酎を飲み、ほろ酔い気分で、ぐっすり寝させていただく。焼酎は私の精神安定剤で、薬なのだから飲まないと病気になる。

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