風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

お金で買えないもの 239号

2008年03月07日 19時33分34秒 | 随想
西洋の資本主義・科学主義にドップリ浸かった物文明の優等生・日本国では金があれば如何様にでもなるという錯覚が有る。お金で手に入れられないものがこの世に有るのだろうか。

暖かくなると、果樹農家の手伝いを始める。朝から晩まで炎天下で農作業に没頭する。楽しくて気分爽快である。ボランティアだから食事や寝床以外の金品は受け取らない。しかし再度挑戦することになる。

西国33所観音霊場巡りの醍醐寺や施福寺の難所に、しんどい思いをしてお参りするが、別に金品が手に入るわけでもない。今は四国88所の歩き遍路を目論んでいる。30km程度を歩きお寺をお参りして歩くが、多額の金品が手に入るわけでもないが、足に豆を作りながら、トボトボと歩き続ける。そして翌日にまた歩き始める。

里山に握り飯を携えて、太腿を痛くして、喉の渇きを我慢して頂上を目指す。頂上に立ったからといって、金銀財宝が手に入るわけでもない。しかし懲りずに再び里山を登る。

物質文明の勝利者は馬鹿馬鹿しいと思うことだろう。金品の儲けが無いからである。私は何を求めて、一銭にもならない事で体力を消耗しているのだろうか。その報酬は何なのだろうか。

その報酬は疲労感である。心地良い疲れである。百貨店にもスーパーにもコンビニにも売っていない。お金を出しても手に入らないものが有るようだ。自分自身が活動して、手に入れる以外に方法がない。他人から貰う事も出来ない貴重な宝物なのである。

ボーナスは空腹と熟睡である。何を食べても美味しい。そして夢も見ないでひたすら眠り続けることが出来る。翌日は元気溌剌、新たな疲労を求めて活動することが出来る。有り難い事だ。

疲労のために、たくさん食べ、栄養補給が出来て、何も思わず睡眠できる結果、元気になった。疲労が原因で、結果として元気になる因果関係である。お金を全く使っていない。
お金で買えないものは元気である。お金を使い過ぎると元気がなくなる。元気を出して、身体を酷使して疲れよう。

詭弁を弄すると他人が疲れる。疲れた他人は元気になるだろうか?精神的な疲れは逆に元気を滅する。人の話は程々に、体を動かすことが無料の元気の良薬である。

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