風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

布巾も雑巾も同じ布切れ

2010年05月13日 05時18分38秒 | 随想
布巾も雑巾も同じ布切れ。永泉俊哉和尚は語る。

布巾と命名されると顔を拭き、食器の水分を吸収する役割を与えられ丁重な扱いの善玉。雑巾の名を与えられると足を拭き、便器の掃除の小道具となり粗末に扱われる悪役。人間の決め事。

和尚は大柄で厳しい顔の禅僧。初見は正直怖いですよ。

寺には仏画が飾ってある。何とも優しい尼僧の作品かと惚れ惚れする。

「どなたが描かれた絵なのでしょう」

「拙僧です」

夜座の後の楽しい茶話会。和尚が仏道を語る。そして突然、本音が出る。

「拙僧は気が小さいのです」

金が無くて充分なお賽銭を投入できない劣等感が解消し、頻繁に参禅する。

和尚の仏画に近寄るオイラはオキアミの撒餌に群がる鯛と同じ。和尚に釣られる。

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