風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

諸法実相と幻覚夢想 360号

2008年09月08日 19時13分00秒 | 随想
アメリカ合衆国のインディアナポリス500マイルレース。モナコグランプリのF1カーレース。フランスのル・マン24時間耐久レース。好んで見たテレビ画像である。

息子達が小学生の頃、灼熱の三重県鈴鹿サーキット遊園地に家族旅行の体験がある。モータースポーツのフォーミュラカーレースの選手を育成する鈴鹿レーシングスクールがあり、スタンドから練習風景を見学した。

葉巻タバコ程度の大きさに見える車が目にも止まらぬ速さで通過する。強烈な爆音・燃料の匂い・排気ガスの臭い。流れる汗と肌を焼く太陽光。そして飲料水と空気が美味しい。今でも記憶している。

つまみは枝豆、ビール片手に見るテレビ画像の自動車レースは、望遠カメラやスローモーション撮影で車の形状や選手の顔そしてレースの結果は詳細に分かるが直ぐに忘れてしまう揮発性の記憶、バーチャルリアリティである。六根を総動員していない。

六根である目でみて、耳で聞き、身体で受け止め、舌で感じ、ハナで嗅ぎ、そして感動する、大切な事である。そして六根は清浄でなければならない。

目で見、耳で聞き、知識を得るだけのテレビ画像は感心しない不完全な認識だろう。作者の意図で創作された幻覚で夢想の世界である。現場に足を運び、自己責任で六根を総動員する体感に価値があると思うのである。

現実の森羅万象は、善悪・美醜・功徳・利害・好嫌等々二元的人間判断を無尽蔵に包含している。諸法実相で、あらゆる事象は人間の判断に関係なく存在する。そこに私だけの宇宙を発見するのが生甲斐である。

時代の寵児の有用価値論で創作されたモノカネ万能の幻覚夢想の世界を安易に受け入れることを嫌悪し、無尽蔵の自然に無心で飛び込み、幽玄芸術の自前の画像を創作する、心豊かな生活を望んでいる。

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