東洋医学の実践的理論研究~人間が病むということの過程的構造からの東洋医学的治療論の研究~

人間が病むということの過程的像から、鍼灸等の問題を説いてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

(加筆)カルシトニンとパラソルモン(2増補)〜生命の歴史に尋ねることの意義〜

2024-11-04 11:30:00 | 鍼灸学校での学び・国試勉強・受験勉強
17/11/11 06:08

カルシトニンとパラソルモンについて、その区別と連関を分かるには、生命の歴史に尋ねることが必須である(少なくとも自身にとっては)と思える。

カルシトニンとパラソルモンは、同じく骨と血中のカルシウムに関わるホルモンであり、かつ一方が血中→骨へ他方が骨→血中へとカルシウムを移動させるという正反対の働きを行なっている。

また、教科書、参考書によってその記述が異なっており、骨の再吸収の抑制と促進とされていたり、血中カルシウム濃度を下げると上げるとされていたりするので、これらは要するに同じことを違ったスポットライトの当てかたで説いているだけなのであるが、カルシトニンとパラソルモンについての理解が不十分であった自身にとってはとても理解の難しいものであった。

その結果、じゃあそもそもカルシトニンとパラソルモンて何のためにあるの?何の為にそんなことをしてるの?との疑問となっての、ではそもそも甲状腺、副甲状腺って何のために誕生した器官なの?との疑問となっていって生命の歴史に尋ねると......となった。(ここの詳細は卒業試験後に改めて説く予定である)

その結論をアバウトには、昔々、生命体が大地へと上陸するまでの生活の場である海の中にはカルシウムが豊富に含まれる(海水中には含まれる塩分3.4%の4%ほどのカルシウムが存在する)ので、血中カルシウム濃度が高くなり過ぎるということはあっても低くなることはほぼありえない環境であった。それゆえの血中カルシウム濃度を下げるホルモンであるカルシトニンの誕生であった。

それに対して海から大地へと上陸した生命体は、食(や水)に含まれるカルシウム以外にはカルシウム摂取の方法が無く、いつでもカルシウム摂取をするというわけにはいかず、時にはカルシウム摂取が出来ないということにもなる。その結果としての骨に蓄えたカルシウムを血中に放出させることで血中カルシウム濃度を必要量保つためのものとしてのパラソルモンがあり、それを強烈に行うために、の副甲状腺という器官の誕生である。

と、生命の歴史に尋ねることで、カルシトニンとパラソルモンの問題が解けた、自身のアタマの中の像としてその区別と連関がスッキリクッキリと描けた、と思える。これはひとえに生命の歴史に尋ねたからだと、その偉大性実感される。

(今回の加筆修正は、僅かと思って始めたので、文字色変えないで始めてしまい、加筆修正しているうちに、その分量が増えてしまったので、加筆修正部分も赤字になっていない。悪しからず......)

【よく書いてるなあ、と思う。鍼灸学生としたら、充分だとも。(自画自賛🙏)

まあ、当時の自身も書いてるけど、「生命の歴史」の偉大性ということだねえ。

ある意味、誰も絡んで来ないわけだ🤣】

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2 コメント

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Unknown (小竜)
2024-11-05 07:53:50
コメント名が新しくなり、二天先生、あらためて宜しくお願い致します。

この「カルシトニンとパラソルモン」についての記載も学生の頃に書いたといわれたなら《驚異》です。先の東洋医学概論を学校の教科書を超えて古典の専門家に学ぶ態度といい、二天先生がいうところの「医療の世界に入る以前の特殊な育ちの過程」からくるものなんでしょうね。

そこで、特に「絡む」というわけでもないのですが、この「カルシトニンとパラソルモン」に関する記載は「学生の頃に戻った私(小竜)」からしたならば「分かり難い」記述だと感じました。

「副甲状腺が魚類が上陸する過程で生じた」という結論からいえば医科大学の教授なども説いている専門家が共有している見解だと知りましたが、では、この知識がどのような過程で導かれたのかを知ることが、数学の証明問題において式の過程を理解することで解答に納得できることに類似したものだと考えます。

二天先生は一口に「生命の歴史」と説くわけですが、この理解には段階があって、先ずは成人の生理学におけるカルシウムの働きという「実験医学、実験科学」的な理解だと思います。
そこでカルシトニンとパラソルモンとがカルシウムに関わって逆の働きをするホルモンだと理解できてから、「現生の魚類には副甲状腺が無い」という知識を介して「これはどういうことだ?」「生物の系統進化のどの過程で副甲状腺は発生したのだ?」といった問いに繋がるものかと思います。

それから、軟部組織は化石には残らないから、現生の陸上脊椎動物と魚類の発生(つまりは個体発生)の比較にいくのだと思います。

その比較された個体発生の過程で、同じ「咽頭嚢」が魚類ではエラとなり、人間を含めた陸上脊椎動物では副甲状腺になるという知識を得て、系統進化(系統発生)の過程で魚類が陸上に上がるためにエラが副甲状腺に変化(進化)したのだと理解できるのではないでしょうか?
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Unknown (二天)
2024-11-05 08:59:56
コメントありがとうございます🙏

自身では、現在の完成された人間の構造、器官、機能等々は、単細胞が人間にまで至る過程に、地球という環境の中で、生きていく、生きていけるようになっていく為に、次々と誕生させたものと捉え返すべきである、と思っています。

何のために、それが生まれたのか、それを誕生させたのかと捉え返していくことが大切というか、そうでなければその意味、意義も分からずに丸暗記するしか無くなってしまうと思っています。

確かに、ご指摘の通り、自身のブログの説明不足、は自身でも読み返して、痛感しております。

当時の実力では、そうとしか書けなかったのだと🙏

一点だけ、遠慮せず絡んでいただければ、嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします🙏
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