絵本レベルアップコースの古賀鈴鳴先生の授業は、今日で3回目です。
今回も前回に続いて「わたしの好きな絵本」について発表してもらいました。
生徒さん達が発表されたのは下記です。
・『てんのくぎをうちにいったはりっこ』作・神沢利子/絵:堀内誠一 2003年福音館書店
・『おおきな木』作・シェル・シルヴァスタイン/訳・ほんだきいちろう 1976年篠崎書林
・『おかあちゃんがつくったろ』作・長谷川義史 2012年偕成社
・『わたしのワンピース』作・西巻茅子 1969年こぐま社
・『やまなし』作・宮澤賢治/絵・川上和生 2006年三起商行(ミキハウス)
・『エステバンとカブトムシ』文・ホルヘ・ルハン/絵・キアラ・カッレル/訳・松田素子 2014年BL出版
・『じごくのそうべえ』作・田島征彦/桂米朝・上方落語・地獄八景より 1978年童心社
・『なにをたべてきたの?』文・岸田衿子/絵・長野博一 1999年偕成社
以上です。
上記の絵本を読み込んで発見したことを一人ずつ発表しました。
今回も長谷川義史さんの絵本が紹介されていました。
紹介された方は、その絵本のラストの展開にやられたそうです。
こちらも早くラストを知りたくてウズウズするような、丁寧でわかりやすい発表をして下さいました。
誰にでも伝わるように「言語化」するのはなかなか難しいです。
何となく良いなぁで終わらせないで、どうして良いと感じたのか、
そこにどんな作者の意図があるのかを探っていくとだんだん見えてきます。
何度も何度も読まないとそれは見えてこないと思います。
絵の濃淡、文字の配置、前後のページの構図など細部にまで目をやります。
やがて見えてくると、どんどん出てきて、更に他のこと(作者の生い立ちや歴史背景など)も
気になって、その結果、より深く知ることができるのではないでしょうか。
古賀先生は京都で「世界文庫」という本屋さんもされていますので
その作家が他にどんな作品を出しているかや、この作家さんのことを調べておくと
日本の絵本の歴史もわかってきますよ、と具体的なアドバイスをして下さいました。
また、今売れている絵本と、昔の名作絵本、どちらも
平行して見ていくことを勧めておられました。比較しても面白そうです。
絵本は長く読み継がれるベストセラーが多い分野です。普遍的なものが多いのでそこが魅力なのですね。
課題の8ページ絵本は、「何かが流れる」がテーマです。
ラッコやメロディー、うんちが流れる作品の発表がありました。
最初から32ページを描くよりも8ページを描いてみて、そのどこかの部分をふくらませて
32ページにする方法もあります。
また、すでにあるお話、昔話などを自分なりの解釈で絵にしてみるのも
良い練習になります。
絵でも落語でも、映画でも、なーんでも!刺激になりそうなことは何でも取り入れてみる。接してみる。
好きなものにだけ囲まれているのでは視野が狭くなります。
自分の理解が及ばないようなものにこそ、発見や気付きがあるのかもしれません。
次回は4月17日です。
課題等ありましたら後日連絡します。