絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2016年3月13日(日)絵本ゆっくりコース・木村真先生の授業内容

2016-03-18 16:58:58 | 絵本ゆっくり塾
編集者の木村真先生の授業の本日は、持参した絵本のダミー本に「帯」を付けました。
「帯」とは、絵本の表紙カバーの下半分に付いている、○○○さん推薦!や、○○○賞受賞!などと
描かれて巻かれているものです。
これを自分の作品に付けると想定し、どんなキャッチコピーを入れるか考えます。
内容を言い過ぎること、オチをばらしてしまうことはNGです。
他の作品はどうなっているのかも参考にしながら
A3コピー用紙を使い、実際の大きさに合わせて作りました。




「帯」は、本来は絵本のみで勝負したいところですが
店頭でアピールできる良い宣伝になります。

作者本人が作ることは少なく、版元の編集者が考えることがほとんどだそうです。
芸能人にコメントをもらい力を貸してもらうこともあるとか。
長谷川義史さんの「100万部突破!!」の横に少し小さく「したら良いな!」というものや
シンプルに「よい絵本」など、また多いのは「○○○賞受賞!」というものです。

「帯」とダミー本、併せて講評をしました。



講評では、
先生から「子どもの目線だったらどう見える?どう思う?」という質問が度々ありました。
子どもが見たら何て言うだろうか…と想像力を生かして作るのは大きなポイントです。
つい忘れがちですが、読み手の側に立って作ること。

また、設定を複雑にしている場合にも、
もっと無理なくそぎ落としてシンプルにしてみては?というアドバイス。

プロの作家は、我が子へ向けて作る人が実は多い。
具体的な設定(ターゲット)が居て作ると強い。

自分の中の子どもの部分を喜ばせるために作る作家もいます。

荒井良二さんは、子どもに向けた絵本を作っているが、大人にも子どもの部分があるので
全ての子どもへ向けて作られているそうです。

編集者の方が来られるのは年に2回なので
大変貴重な機会でした。
木村先生、今期も様々な貴重なお話をありがとうございました。


絵話塾(かいわじゅく)では、ただ今13期生を募集中です。
2016年6月より開講予定です。
見学も出来ます。
また、3/19(土)3/27(日)3/30(水)はガイダンス(説明会)を行います。
気になられた方は下記までお問い合わせ下さい。
よろしくお願いいたします。
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Gallery Vie 絵話塾 村上政行
E-mail:kaiwajuku@galleryvie.jp
〒 650-0022神戸市中央区元町通3-2-15
セントラルビル元町5F
TEL:078-332-5808  FAX:078-332-5807
URL:http://galleryvie.jp/kaiwajuku/k-info.html 
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2016年3月13日(日)絵本レベルアップコース・松田素子さんの授業内容

2016-03-18 15:07:41 | 絵本研究科
春らしくポカポカしてきました。
本日の絵本レベルアップコースは、フリーの編集者の松田素子さんです。
3回目の今回もダミー本の講評を行いました。




●絵本の絵は文章の説明ではない
…そのお話の「心」を描く

●お話の過程に、人は感動したり感心したりする
…過程を丁寧に順序立てて言わないと読者は理解できない。

●アイデア→絵本ではないし、実体験→必ずしも他人も同じとは限らない
…あらゆる角度から見て考えて作る必要がある。そのままでは通用しないことを肝に銘じておく。

●突き詰めて自分に問うていけばやりたいことは見えてくる
…特別な脱出法がある訳ではなくて、自問自答を繰り返すのみでしか答えは出ないのでは。




続いて、今日はスペシャルゲストにお越しいただきました!
昨年9月に出版された絵本『はっきょいどーん!』の作者、やまもとななこさんです。

『はっきょいどーん!』はやまもとさんのデビュー作で、編集は松田素子さんです。

やまもとさんから、この絵本を完成させるまでのお話を聞かせていただきました。
最初は皆さんのように絵本を作る学校に通われたことから始まり
好きなお相撲を主役にした絵本を作りたい、と約8年かけて作られたそうです。
体の骨組みを基礎から学んだり相撲部屋に通いスケッチを繰り返したそうです。
ダミー本が出来てきて、いざ本書きをする段階になって、
ダミーでの描き方に慣れてしまい、描けなくなって唖然とされたとのこと。
でも、上手い下手ではなく、私はこれを人に、子ども達へ届けたいという一心で描き進めていかれた、と。
また、一番最後のシーンがなかなか上手くいかなくて行き詰まっていた時に、
松田さんから「あなたは誰に向けて描いているの?」という言葉にハッとして無事完成に至ったそうです。

やまもとさんのこの絵本は、
3月27日(日)まで大阪梅田のMARUZENジュンク堂の児童書コーナー7階で
『はっきょいどーん!』の原画展が開催中です!
完成までの何冊も何冊も作られた貴重なダミー本も展示されていますので生徒の皆さんもぜひ
足を運んでみて下さい。また、会場にはやまもとさんお手製の土俵!もあるそうです。


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