昨日,日比谷公園のテニスコート脇の常設陳列場で開催されている変化朝顔展示会に行ってきました.
主催は変化朝顔研究会.
展示は7時半から午前中の開催という,朝顔時間です.
明日29日まで開催されています(無料!),お時間のある方は是非行ってみて下さい.
一番初めに会場の外から中を覗いた感想を正直に述べますと・・・・
陳列場,なんていう会場のネーミングがダサイと思っていたら,本当にプラ鉢(もちろん,他の鉢もありましたが)に,朝顔用のツルを誘導する支柱をたてたものがコンクリートの上に直置きで並んでいて,何だか淋しい感じでした.
平日のせいか,7時半からやっているのに人もまばらで,肝心の鉢物は遠目に見ると全部水切れして枯れかかっているように見えます.
そう,変化朝顔を初めて見る,何の知識もなかったやまめにとって(たぶん,世の中の朝顔に興味のない素人さんにとって),このくらいの感想しか出てこない地味な雰囲気でした.
もちろん,立派なものは右手の壇にしっかり展示羅列してありましたので,少しホッとしながら最初はそればかり見ていました.
一通り見終わると,さっきの水切れしているのかな?と思った直置きの鉢たちのところへ.
そこで変化朝顔研究会のメンバー兼ブリーダーの伊藤氏に説明していただけることに.
そしてすぐに,そこにおいてあった朝顔たち,10時だからしおれかかっているとか,暑いから枯れかかっているとか,とんでもない誤解をしていたことがわかりました.
色々な説明を聞いていくうちに,江戸時代から続く変化朝顔の「芸」と,作り続けている人たちの熱意に魅せられてしまい,帰る頃には「本当に来て良かったね!!!」,なんて大満足,大感激状態になったのでした.
あまりにもショボイ第一印象を抱いたことに申し訳なさを感じつつ,この奥深さと面白さをもっともっとみんなに伝えられればいいのになぁ~と思いました.
そこで素人のにわか勉強ながら伊藤氏から聞いた内容と展示会の様子を数回に分けてご紹介します!
まず,この写真を見て下さい.
変化朝顔の苗です.
まるっこい葉っぱと朝顔らしからぬ細い葉っぱのもの.
みんな同じ親から生まれた子供達だそうです.
変化朝顔はほとんどのものがタネをつけないので,変化(「芸」)を隠し持っている「親」の品種を掛け合わせてタネをとり,メンデルの法則に則った遺伝子の発現により出てきた特徴ある苗を育てるとのことでした.
こんな似ても似つかないものが兄弟とは・・・
朝顔の苗に見えませんね~
この葉の形状は「ヤナギ」というそうです.
全体の印象がふわふわしているけれど,ちょっとナデシコに似ているなぁ・・・
更に成長するとこんな感じで茎が少し伸びて葉の外側にも花がついてくるらしいです.
まだモワモワした葉に埋もれてムラサキのナデシコ咲きの花が咲いていますね.
(落ちた花びらがひっかかっているんじゃありません.
れっきとした花が咲いているんです.)
そして,この葉は,しおれて丸まっているんじゃありません.
龍が玉を握っている前足の形にちなんで「握り爪龍葉(にぎりつめりょうば)」という,なんとも格好いい命名がなされている葉の「芸」だそうです.
これも「握り爪龍葉」. なるほど~
変化朝顔は,葉や花の形,遺伝子の発現した形質によって名を付けられているようです.
また,その形質を見ると,どの系統の親の「血」が入っているのかベテランの人が見ればわかるみたいです.
龍葉にも種類があって,玉を握るような「順手」の「握り爪龍葉」のような丸まり方ではなく,「逆手」で「龍が水を掬うような」,という意味の「掬水龍葉(きくすいりょうば)」,
さらに丸まり方が弱いものは「飛龍葉」と言われるようです.
一鉢の朝顔に「龍」の姿を見ているんですね.
江戸の粋を感じます.
・・・さらに,先ほどの兄弟の中でも変わり種.
双葉の次に出てきたもの全てが成長点のかたまりとなっている苗.
双葉は中央のかたまりの両側に細く飛び出ている葉です.
癌状奇形というもので,「林風」と「笹」という系統を掛け合わせると必ず一定の割合で出現するのだそうです.
そうか,すべて成長点のかたまりというのは「=癌」ということ・・・
この苗は,このまま終わってしまう場合もあれば,ここから花が咲くこともあるとか.
出来れば花を咲かせて終わってほしいものです.
この1トレーのことだけで相当盛り上がったのですが,変化朝顔の花や茎についても,まだまだ面白いお話が
明日も続きます.
主催は変化朝顔研究会.
展示は7時半から午前中の開催という,朝顔時間です.
明日29日まで開催されています(無料!),お時間のある方は是非行ってみて下さい.
一番初めに会場の外から中を覗いた感想を正直に述べますと・・・・
陳列場,なんていう会場のネーミングがダサイと思っていたら,本当にプラ鉢(もちろん,他の鉢もありましたが)に,朝顔用のツルを誘導する支柱をたてたものがコンクリートの上に直置きで並んでいて,何だか淋しい感じでした.
平日のせいか,7時半からやっているのに人もまばらで,肝心の鉢物は遠目に見ると全部水切れして枯れかかっているように見えます.
そう,変化朝顔を初めて見る,何の知識もなかったやまめにとって(たぶん,世の中の朝顔に興味のない素人さんにとって),このくらいの感想しか出てこない地味な雰囲気でした.
もちろん,立派なものは右手の壇にしっかり展示羅列してありましたので,少しホッとしながら最初はそればかり見ていました.
一通り見終わると,さっきの水切れしているのかな?と思った直置きの鉢たちのところへ.
そこで変化朝顔研究会のメンバー兼ブリーダーの伊藤氏に説明していただけることに.
そしてすぐに,そこにおいてあった朝顔たち,10時だからしおれかかっているとか,暑いから枯れかかっているとか,とんでもない誤解をしていたことがわかりました.
色々な説明を聞いていくうちに,江戸時代から続く変化朝顔の「芸」と,作り続けている人たちの熱意に魅せられてしまい,帰る頃には「本当に来て良かったね!!!」,なんて大満足,大感激状態になったのでした.
あまりにもショボイ第一印象を抱いたことに申し訳なさを感じつつ,この奥深さと面白さをもっともっとみんなに伝えられればいいのになぁ~と思いました.
そこで素人のにわか勉強ながら伊藤氏から聞いた内容と展示会の様子を数回に分けてご紹介します!
まず,この写真を見て下さい.
変化朝顔の苗です.
まるっこい葉っぱと朝顔らしからぬ細い葉っぱのもの.
みんな同じ親から生まれた子供達だそうです.
変化朝顔はほとんどのものがタネをつけないので,変化(「芸」)を隠し持っている「親」の品種を掛け合わせてタネをとり,メンデルの法則に則った遺伝子の発現により出てきた特徴ある苗を育てるとのことでした.
こんな似ても似つかないものが兄弟とは・・・
朝顔の苗に見えませんね~
この葉の形状は「ヤナギ」というそうです.
全体の印象がふわふわしているけれど,ちょっとナデシコに似ているなぁ・・・
更に成長するとこんな感じで茎が少し伸びて葉の外側にも花がついてくるらしいです.
まだモワモワした葉に埋もれてムラサキのナデシコ咲きの花が咲いていますね.
(落ちた花びらがひっかかっているんじゃありません.
れっきとした花が咲いているんです.)
そして,この葉は,しおれて丸まっているんじゃありません.
龍が玉を握っている前足の形にちなんで「握り爪龍葉(にぎりつめりょうば)」という,なんとも格好いい命名がなされている葉の「芸」だそうです.
これも「握り爪龍葉」. なるほど~
変化朝顔は,葉や花の形,遺伝子の発現した形質によって名を付けられているようです.
また,その形質を見ると,どの系統の親の「血」が入っているのかベテランの人が見ればわかるみたいです.
龍葉にも種類があって,玉を握るような「順手」の「握り爪龍葉」のような丸まり方ではなく,「逆手」で「龍が水を掬うような」,という意味の「掬水龍葉(きくすいりょうば)」,
さらに丸まり方が弱いものは「飛龍葉」と言われるようです.
一鉢の朝顔に「龍」の姿を見ているんですね.
江戸の粋を感じます.
・・・さらに,先ほどの兄弟の中でも変わり種.
双葉の次に出てきたもの全てが成長点のかたまりとなっている苗.
双葉は中央のかたまりの両側に細く飛び出ている葉です.
癌状奇形というもので,「林風」と「笹」という系統を掛け合わせると必ず一定の割合で出現するのだそうです.
そうか,すべて成長点のかたまりというのは「=癌」ということ・・・
この苗は,このまま終わってしまう場合もあれば,ここから花が咲くこともあるとか.
出来れば花を咲かせて終わってほしいものです.
この1トレーのことだけで相当盛り上がったのですが,変化朝顔の花や茎についても,まだまだ面白いお話が
明日も続きます.