やまめの庭つくり

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鞘堂

2010-09-10 | ノンジャンル
先日田中一村展を見に行った千葉市美術館は,場所を調べてグーグルマップで見てみると千葉市中央区役所になっていました.

美術館のホームページを見ると,センスも良く立派なのに,中央区役所の中,もしくはくっついている公的な(ちよっとセンスのない)建物なのかなぁ・・・

と,不思議に思いつつ行ってみると,そんなものは案の定,杞憂で立派な建物でございました.

入り口入ってすぐ左に石造りのホール,「さや堂ホール」がありました.



一村展は7-8階だったのですが,このアンティークな雰囲気満載のホールが気になってちょっと寄り道.

「さや堂」って何だか知っていますか?

やまめはもちろん(?)知りませんでした.

さや,という女性の名前かな?と思ったくらいで・・・・

でも,師匠が一緒だったので,すぐに解説してもらって勉強しましたsamuraikirakira




説明を聞く前でしたが,わざわざこの古いホールを中に作ったのかと思って大変だったんじゃないかなぁ~なんて,考えたりもしました.


up中央地区市民センター当時の中の様子


ここは現在貸しホールとして利用されるらしいのですが,元々は昭和2年に川崎銀行千葉支店として建てられ,その後三菱銀行千葉支店,その後千葉市中央地区市民センターとして利用されてきたそうです.


さや堂=鞘堂というのは,平泉にある藤原氏の栄華を物語る中尊寺金色堂を覆っていた建物が有名だそうで,中の建物を保護するために,外側に作る別の建物のことだそうです.

さやとは豆の鞘にちなんだ呼び名なんですね.


中尊寺金色堂については詳しく書いてあるブログを発見したのでよかったら読んでみて下さいね.

銀行時代は,ちょっと外観が蔵のようにも見えます.





そこに新しい建物をかぶせるように建造した・・・なるほど,模型を見るとよくわかります.








田中一村展

2010-09-06 | ノンジャンル
土曜日に千葉まで出かけてきました.

「田中一村 新たなる全貌」展という画家の作品展を見るために.

今月26日まで千葉市美術館で開催されています.

どんな絵を描く人?

という方のために,パンフレットに載せられている絵を紹介します.





でも,こんなものじゃないんです.

決して写真や画集では表現しきれません.

絵にこめられた迫力や,筆の勢いや緻密さや美しさは・・・・



そもそも,やまめが田中一村という画家を知ったキッカケはというと・・・


以前,師匠から借りた「神を描いた男 田中一村」小林昭幸著(中公文庫)という一冊の本でした.


その中で描かれている,一村の命を削るようにして画布に向かい合う姿勢と,モチーフを正確に写し取れるまでひたすら観察してスケッチを繰り返す執念のような情熱に感動しました.


その本の印象が強すぎて,50歳で奄美大島に移住し,非常に質素な生活をしながら,ただひたすら自身が納得出来る絵を追求して描くために生き,奄美の動植物,風景を愛して止まなかった人・・・というイメージが出来上がっていたのですが・・・.


この田中一村展は,奄美の自然をモチーフにした絵ばかりではなく,6歳くらいから中国の南画を書き始め,神童の名を欲しいままにした10代の頃の作品,花鳥画に徐々に目覚めた若い頃の作品,自分の画風を模索しながら様々な手法・書体の研究,アルバイトで故人の写真を鉛筆で正確にスケッチしたもの,下書きのスケッチなど,未公開のものが数多く紹介されています.

最初の出発は墨彩画なんですが,中国の手法やモチーフに倣って描いているはずが,どうにもものすごく何かがあふれ出ています.

実際に見るとわかってもらえるかもしれません.

思わず,墨彩のピカソ・・・なんてわけのわからない独り言を言いながら見ていました.

抜群の写実性と表現力,緻密な構図で自然を活き活きと描いています.

特に九州・四国の自然に触れた頃から画風が変化していくのですが,本当に自分のやりたい事が見つかった頃(23歳~)の作品は明るく力強くなってきます.

南の国のパワーなんでしょうか.

この南国の世界に魅せられた日本人の絵をあまり見た事がないせいか,異国情緒を感じるモチーフのせいなのか,一村の絵には独特の力強さと押さえきれない内面からわき出る何かが封入されているようです.


展覧会の入場料は1000円ですが,千葉という場所柄かお客さんが少なくて心ゆくまでかぶりつきで絵を堪能できましたkirakira2

開催が上野でなくてよかった~

作品も大量に展示してあって,ゆっくり見ていたせいもありますが,3時間くらいかかりました.

1000円,激安!,超オススメです.





緑の世界

2010-09-05 | 造園
昨日,突然の訪問になってしまったのですが,千葉のK様邸を訪れる事に.

もしいらっしゃらなかったら,ちょっとだけ外から庭を見て帰ろう・・・と師匠.

運良くK様ご夫妻に会う事が出来,お庭も見る事が出来ました.

この猛暑,どんな感じになっているのかな~と思ったら,一面緑のみずみずしい空間でした.

色,質感,大きさ,高さ,変化に満ちていながら落ち着いています.

芝の庭っていいですね~





downディコンドラ,いい感じに盛り土部分を被っています.





down春先に見た時はソヨゴの足元は少し土が見えて淋しかったのですが,キャットニップ,リッピアなどが覆い尽くし,奥様が追加して植えた植物たちも新たに加わって賑やかな感じに.





down奥様が旅行先で見つけて連れ帰ったニワトリのお人形.

とにかく庭を楽しんで下さっている事がよくわかります.






down背景の金属の壁を隠したいというい意図があったのですが,アブチロン,ノウゼンカズラ,ブドウ,ツルバラなどが徐々に育って,部分的にはもう緑の壁が出来上がっていました.





down鉄平石のテラスから.

ベンチの左前,シューッとした葉はアヤメ,その足元はタイムです.

アヤメやシラン,アガパンサスの葉は,暑くてしんどい季節に爽やかに葉を繁らせているので格好いいですねkirakira2





次々に色々な場所で花が咲くから楽しみなのsymbol7と言っていただけて,師匠もやまめもうれしくて,お邪魔してよかったなぁと思いました.

まさしく目指していた「宿根草の庭」そのものを楽しんでもらっているわけですから.



変化朝顔の面白さ

2010-09-02 | 植物
最近,朝顔シリーズが続いてきましたが,今日はラストです.

まず,変化朝顔の栽培について.

変化朝顔は雌しべが先に変化してしまう事が多く,タネができないものもたくさんあります.

広い圃場でもない限り,目的の形質が出るものだけをより分けて育てていく事になります.

確率はメンデルの法則に則っているそうですし,掛け合わせる親の系統でどんな兆候が出たら将来こんな形質が発現する・・とかも,かなりわかっているようです.


また,サツマイモの茎に接ぎ木をすることで簡単に増やせるらしいです.



また,一年草ではありますが,ちゃんとした施設で育てれば越冬も可能な品種があるそうです.

その場合,短日植物のため,ずっと花が咲き続けるらしいですが・・・alien

せっかく生まれた珍しい品種ならずっと死なないで欲しいと思うかも知れません.

が,真冬に朝顔はやはり似合わないような気もしますね.


先日紹介した宝箕葉等,珍しい朝顔について詳しく知りたいと思った方は

「原色朝顔検索図鑑」

米田芳秋・竹中要共著 昭和56年増補改訂新版初版 北隆館刊 A5判 8000円 

がオススメだそうです.

高価な本なので,大きな図書館で借りてみるといいかも.

やまめも1枚につき100の裂け目が入って箕のようになっているという宝箕葉,見てみたいですkirakira2


更に・・更に,大変興味を持ってしまった方,是非九州大学の仁田坂先生のホームページを熟読してみて下さい.

変化朝顔の親の写真まで見る事が出来ます.

そして,専門的な解説がなされているので,これまでの素人っぽい感想ではなく系統立てて変化朝顔を勉強できます.

(一応,伊藤氏の説明を元に書いたつもりですが,やまめの知識が足りないために間違った記述があるかも知れませんので,あしからず.もし間違いがありましたらご一報いただけるとうれしいです)




変化朝顔の葉

2010-09-01 | 植物
朝夕に少しだけ秋っぽい風の涼しさを感じると,夏もあとちょっとだなぁ・・・って思いますね.

今年は充分夏を体験した気がします.

朝,駅にはタオルやハンカチを手にした人が多く見られました.
去年はあまりいなかった気がするので,今年の特徴ではないでしょうか.

さて,今日は変化朝顔の葉について紹介します.



upこれ,水切れしてしまったミニトマトtomato・・・じゃありません.

こういう葉っぱです.

もちろん名称もありますが,そればまた今度,本でちゃんと調べて紹介したいと思います..



up細くてハリのような葉.



up龍葉.(たぶん飛龍葉・・・)



up深い切れ込みがたくさん入ってモミジのような葉.

しかし,世の中には一枚の葉が100くらいの切れ込みを持つ,「宝ミノ」という葉が存在するらしいです.

これは解説してくれた伊藤氏さえ,まだ見た事がない幻の品種らしい・・



up毛深くてちょっと南国風な斑入り葉.



up小さくてクールな斑入り.あっさり爽やか系.



up真ん中を何かでキューーーーッと引っ張ったみたいな葉.



upたぶん,「セミ」という葉の形.

裂けたサイドの葉が小さくなると「トンボ」,更に小さくなると「ササ」というのではないかと思っています.

いずれ本で確認してみます.