韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

カジノができると 下

2020-01-29 14:51:54 | 韓国草の根塾
上、中の続きです。読んでください。江原ランドに行ってみたい、という方がいらっしゃったら、メッセージを下さい。

カジノができると~下

カジノには大きく分けてルーレット、バカラやブラックジャックなどのテーブルゲームとスロットマシンに分けられますが、江原ランドの場合テーブルゲームが840席、スロットマシンが1360席あります。テーブルゲームの場合、周りで立ったままかける利用客もいるので1.5倍から2倍ぐらいゲームに参加できます。
席の数は合計2200ですが、3000人ぐらいはゲームに参加できるみたいです。先週僕が入ったときは3500名ぐらいカジノに中にいましたが、周りで見物したり、無料のコーヒーを飲んだり、2か所あるレストランで食事している人たちもいました。
問題は、この2200の席が12時のオープンと同時にあっという間に埋まってしまうことです。そのため、席の売買もひそかに行っています。また、テーブルゲームの場合、掛け金の上限がありますが(30万ウォンぐらいでした)人を雇って自分と同じところに掛けさせるということも、やってるそうです。
天井にはあちこちに監視カメラがあり、このような不法行為をしていないか監視をしていますし、ネクタイを締めたスタッフがポイントポイントで立って監視しています。
これだけ監視しても不法行為はなくならず、スタッフのなかにもインチキ賭博をやって逮捕されたりする事例があります。

江原ランドには約4000名、契約職や一時雇用なども含めると5~6000名が働いています。以前、炭鉱があったときは70000人ほど暮らしていたサブク・コハン地区の人口は、現在10000人以下になっていますので、江原ランドが地域経済に占める大きさはとてつもないことがわかります。
江原ランドの売り上げは年間1400億円ぐらい、営業利益が400億円ぐらいです。江原ランドにはカジノ以外にも、ホテル、スキー場、コンベンション施設、ウォーターパークなどの施設もありますが、この売上の90%以上がカジノが占めています。
ここで注意したいのは、江原ランドは廃止された炭鉱地域の開発支援のための時限立法でできたものであり、現在も60%ほどの資本は政府と地方自治体などが保有している<市場型公企業>となっています。経営トップは政府が指名しますし、経営もオープンになっているのが原則です(いろいろ、問題は発生していますが)
また、韓国では1970年代から海外の観光客用にカジノを運営してきた歴史があり、現在、韓国全国で16か所のカジノが運営されています。これらは全て韓国資本の経営です。

このように江原ランドカジノの特徴をみると、日本のIRカジノの課題が見えてきます。

まず、海外のカジノ独占資本による運営という点です。行政による管理監督があるから大丈夫だという意見もありますが、今の安倍政権のやり方をみていると、まず期待できません。それに、作ったはいいけど客が来ないために、海外の資本は絞るだけ搾り取ったあと、数年から10年ぐらいで撤収する可能性もあります。江原ランドは公的な企業のため、経営悪化による営業停止や施設閉鎖はありませんが、日本の場合は十分考えられますよ。

つぎにスタッフの問題です。まったくカジノがないところに作るわけですから、どこからスタッフの確保するのか? テーブルゲームの場合、ディーラーの腕によって売り上げ(ゲームの流れ、勝ち負け)が左右されますが、日本人でそれだけの数、100人や200人のディーラーがいるとは思えません。インチョンのパラダイスリゾートカジノでは数十人の日本人ディーラーが働いているそうですが、果たしてどれだけ戻ってくるか?地元の人を雇うというのは、当分の間はカジノの中のレストランや清掃、外部の警備など限られるでしょう。

そして、どれだけ利用客が訪れるかという点も、はなはだ疑問です。今度逮捕された議員は村にプライベートジェット専用の飛行場を作るというバカげた提案したようですが、カジノで損をしても、いわば<王様気分>を味わいたい、そのためなら1千万や2千万円も惜しくない、という富豪を連れてくることができるか? 欧米系は無理なので、中国や東南アジアの華僑などを考えているみたいですが、彼ら/彼女らはすでにマカオとかシンガポールとかフィリピンなどでなじみのカジノがあるわけですから、これも難しいですよ。第一、こんな富豪相手の営業をできるスタッフがいるのでしょうか?

以上、長々と書きましたが、とにかくカジノはだめです。絶対、阻止してください。韓国での資料が必要なかた、いつでも連絡ください。また、江原ランドカジノの現地調査も3~4名入れば、いつでもやりますので、ぜひ検討してください。

写真はサブクの街の様子。質屋とマッサージ店、モーテルばかり目につきます。











最新の画像もっと見る

コメントを投稿