韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

韓国オーガニック学校給食現地視察ツアー参加者募集中!

2019-07-29 14:12:52 | 環境問題&有機農業

最近、注目を浴びている韓国のオーガニック(有機栽培、無農薬栽培)学校給食。

2021年からソウル市では小中高学校で無償オーガニック学校給食が実施されると日本でも大きく報道されました。すでに全羅南道や済州島などでは90%以上がオーガニック食材で学校給食が行われていて、全国平均でも55%の食材がオーガニック農産物になっています。

今回、韓国の学校や有機農家、関連施設等を見学し、教師・調理師・行政担当・農家等にインタビューを行って、韓国の学校給食の歩みと仕組み、そして課題を探る現地視察ツアーを行います。

日本の学校給食の現状や子供たちの将来に不安を感じている方、改善のために一歩を踏み出したい方、ぜひ参加をお願いします。5名以上の参加で実施します。見学先との調整がありますので、参加希望の方は8月8日までに連絡をお願いします。 

田中博(日韓環境情報センター)

<実施要項>

実施時期  9月5日(木)~8日(日)  

現地参加費 6万円前後(人数の確定後、お知らせします)

実施人数  5~10名(学校も訪問しますので、少人数で行います)

問い合わせ 日韓環境情報センター(田中博)82-10-6668-9252/ tanaka551119@naver.com

<スケジュル 予定>

9月5日()

午後1時頃、インチョン空港に集合。専用車、または空港鉄道でソウル市内へ。

ソウル市役所学校給食担当部署訪問。夕方、生協を訪問、意見交換。/宿泊:ソウル市内ホテル

9月6日()

午前 ソウル市内学校訪問、学校給食見学

午後 京畿道の中規模自治体へ移動、有機農家見学、市議または市長との懇談、農業高校・伝統市場見学など。/宿泊:当該自治体のホテル

9月7日()

午前 調理師・栄養士などとの交流、調理実習(調整中)
午後 観光など。/宿泊:京畿道またはソウルのホテル

9月8日()

午前 出発まで自由時間
午後 帰国

*参加費に含まれるもの:3泊宿泊代(ツインルーム基準、追加料金でシングルへ変更可能)専用車代、同行通訳代、朝昼食事代

*参加費に含まれないもの:夕食代(現地精算)

*航空券は含まれていません。本人が購入してください。

*参加人数と見学ルートが決定したあと、正確な金額をお知らせします。

*訪問したい施設や機関があればお知らせください。可能な限り調整します。

*現地状況で訪問先などが変更になる場合があります


韓国のオーガニック学校給食のこと2

2019-07-09 14:59:11 | 環境問題&有機農業

先日、学校給食の調理師など非正規労働者のストライキがあり、5万人が光化門広場で集会が行われましたが、このストライキを支持し保護者に理解を求める学校通信を出した校長先生のインタビューが、キムオジュンのニュース工場でありました。校長先生がストライキ支持というのは日本ではなかなか理解できないかと思いますが、つぎの内容を読んでみれば、なぜ校長先生がこのような通信を出したのか、わかると思います。

このインタビューを聞いて、学校給食に関係者がとても誇りに思っている、大切に考えていると感じました。この背景には、たぶんオーガニック学校給食を実現させてきた、関係者の努力があると思います。その点も、ぜひ考えてみてください。

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工場長:(前略)学童保育の先生、給食調理員、教務担当者など五万人余りの学校の非正規職労働者たちが、今ストライキ中です(7/4)。 ところで、このストを支持し、父母の理解を求める家庭通信文を配布した仁川のソフン小学校の校長先生がいらっしゃいます。 キム・ジグク校長先生、こんにちは。

キム校長:はい、こんにちは。キム·ジグクです。

工場長:家庭通信文を見ましたが、私たちの児童は少しの間、給食が出なく不便に思えるのですが、これを不便と思うのでなく、一緒に暮らしている誰かの権利を一緒に守る事であり、これが皆のための仕事であることを考えるきっかけになってほしい、というような家庭通信文を送りました。 このような家庭通信文を最初から送らなければならないと思った理由は何ですか。

キム校長:はい、今までストライキは無条件に否定的に見る見方が多かったでしょう。

 工場長:そうですね。

 キム校長:ところで、今回のストは児童たちの食事に直結する問題だったので、代替給食を準備するしかない状況でした。 ところで単純にそのストで代替給食をするようになったことを知らせるよりは、その理由と背景が何なのか、今私たちの子供の近くで劣悪な環境で働いている労働者の状況はどうなのか、そしてこれが私たち、そして私たちの子供とも無関係ではないということを、このストをきっかけに一緒に考える必要があると思いました。 

工場長:家庭通信文を見ると「疏外された多くの人々の心を推し量ってみたらと思います。 汗水流して働く人たちへの配慮と支持をお願いします。 すべての労働者が正当な待遇をうけ、尊重される人間らしい人生を生きて行くことができるように願います。」 こんな言葉を家庭通信文に盛り込みました。この家庭通信文を受け取った保護者らの反応はどうでしたか。

 キム校長:父母の反応ですね。パンと飲み物がご飯の給食に代わることはできないでしょう。そして、子どもたちの昼食が手抜きにならないか心配する親の心は当然なものです。 そして、韓国社会のストに対する否定的な見方も少なくないことを知っているので、ある程度は覚悟もしました。 それで、教務部長の先生は家庭通信文に自分の個人番号を書いておいて、問い合わせができるようにしました。。

 工場長:その父兄たちが当然抗議することを予想されたということですね。

 キム校長:はい。 そしたら、予想が外れて…

 工場長:残念ながら。

 キム校長:まだ、不満や抗議の電話がないですね。そして、むしろ私の個人SNSを通じて父母の皆さんは「いい教育をありがとう」と言ってくれた人もいます。ストを見る雰囲気が確かに変わりつつあるようです。

 工場長:校長先生がこうなさっているのも、私は初めて見たが、今回こんな家庭通信文を受け取ったその父兄たちの反応も予想とは全く違いますね?

 キム校長:はい,そうです。

 工場長:もし、子供たちは、この家庭通信文を受け取ってから何と言いますか。

 金ジグク:児童の反応は、私もいちいち会って確認したのではなですが、先生が児童とこれに関する授業もして、また学年のレベルに合わせて説明もして、これによって子供たちの理解と共感もかなり良くなったようです。 それで「心配しないで行って来きて」とこのように支持して応援した雰囲気です。

工場長:これが、実は児童たちが成人になって社会の中の構成員に成長して、自分たちが当然享受すべき権利について学習することでもあるのではないでしょうか?そうでしょう?

キム校長:はい,そうです。

工場長:そんな考えでこの家庭通信文を作ったのでしょう。

キム校長:はい,そうです。 当然です。私たちの児童たちが昼食になれば暖かいご飯、おいしいおかずが出るのを当然のことと思っていました、今まで。 しかし、そこには苦労して働く方々の汗があったことを数日間ですが、ご飯の代わりにパンを食べながら気が付いてほしいという気持ちもありました。 そして、その人たちが受け取る労働の対価が正当なのか、また尊重されているのか、このようなことも調べてから、労働者たちに与えられた権利は何か。 また、どう実行し、目的を実現することができるかを学ぶ機会にもなり得る、そんな考えもありました。

工場長:このような家庭通信文が出て、インチョンのソフン小学校で働く非正規職労働者たちは何と言いましたか。

キム校長:長い対話を交わしたわけではありません。 ストの前日、スト参加の前日に一人ひとりあって、バラを一輪ずつ渡しました。

金オジュン:あ,そうでしたか。

キム校長:はい。 そして「応援しますので、心配しないでください」と、挨拶したんですが, 「実は勇気が足りないし、私が子供達のご飯を気にしながら参加しなければならないのか」と不便な気持ちがあったそうですが、校長の私もちょっと励ましたし、児童達も訪問して応援したので、みんな勇気が出て、とても楽な気持ちで参加することが出来たそうです。(以下略)

写真はストライキを支持する生徒たち


韓国のオーガニック学校給食のこと1

2019-07-09 14:48:01 | 環境問題&有機農業

4月に韓国のオーガニック学校給食のことをフェイスブックに書きましたが、ブログのほうにも記録を残しておきましょう。9月に韓国現地視察をする予定ですので、ご期待ください。

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韓国では学校給食に有機農業の食材を使うところが多いです。今日訪問した清州市では市内小中高約180校、11万人の児童生徒が毎日、有機農業(米は100%、野菜等も50%以上)の食材で作った給食を食べています。その上、清州市の場合は市の条例で無償化も実現させています。ぜひ、多くの日本の関係者の皆さんに知ってもらいたいです、韓国の方が学校給食、遥かかに進んでます。


 

  

さて、せっかちな日本人は次のように質問しました。

「 有機農産物に代えてから、肥満が減ったとかアレルギーが減ったとか、変化はありませんか?」

それに対して、チョンジュ市教育庁の担当者はこんなふうに答えました。

「まだはっきりと変化はありません。1、2年の短期間に変わるとは考えていなくて、10年とか20年の長いスパンで考えています」

うん、根本から違うなと、せっかちな日本人は反省しました^^



写真は元農水大臣の山田弁護士と栄養士のキム先生、栄養士と小学校教師の2つの資格があって、いわゆる"食育"の授業も担当しています。食事中は児童達の間を動きながら、子供達に声をかけていました。

 

 

 

 


8月9~12日韓国DMZ探訪スタディツアー参加者募集中

2019-07-03 14:59:22 | 日韓環境情報センターの活動

韓国のDMZ(非武装地帯)と隣接している民間人立ち入り統制エリアを探訪するスタディツアーの参加者を募集しています。締め切りは7月20日、あとわずかですので、早めに申し込みをお願いします。


4回(8月9~12日)韓国DMZ探訪スタディツアー

60年以上に渡り南北に分されている朝鮮半島。ここには南北4キロの幅で非武装地たわり、それに接して民間人統制域が設けられています

しかし、昨年427日の南北首脳会談と612日の米北首脳会談を経て、朝鮮半島をめぐる状況は大きく変わり、先日6月30日には板門店で北米首脳会談が行われ、また南北米の首脳が一堂に会しました。

今まで南北分の象だったDMZ(非武装地)や<民間人立ち入り統制地域>も大きくわろうとしています。このスタディツアでは、DMZ生態公園がある江原道の(チョロン)と、自由の橋や臨津閣、統一村などがあるパジュを訪問、地元の住民や行政、NGO等と交流し、これからの南北と交流の大、そして朝鮮半島の平和と統一を考えようと思います

 参加申し込み締め切り 2019年7月20日

 

 <スケジュ

 

2019年 8月9日(金)
18時ごろ ソウル市のホテル集合、夕食食べながらオリエンテション&自己紹介

16時半~17時にソウル駅で待ち合わせも可能です)

*ホテル名は申し込み後にお知らせします。(2名1室、または1名1室)

*夜便(到着22時以降)での参加も可能です。お問い合わせください。

 

2019年 8月10日(土)
朝食後、用車で原(チョロン)方面へ出。1時ごろDMZ生態平和公園に到着、

公園の中を案内の軍人とともに車と徒で見(田んぼコス約2時間)。その後、“スンリ展望台”からDMZ&北朝鮮を見学。

# 宿泊=DMZ生態平和公園のビジタセンタ

( 公設の宿泊施設のため、洗面道具などは持参してください。男女別の相部屋になりますので、ご了承ください。)


2019年 8月11日(日)
朝食後、用車でパジュへ。労働党党舎跡、白馬などを見学後、臨津閣(イムジンカク)

平和の橋へ移動。午後は、民間人統制域の統一村の中の食堂で昼食、統一村展示室、トラサン駅、イムジンガン周辺(展望台)を

# 宿泊=パジュ付近の宿泊施設、またはソウル市内ホテル


2019年 8月12日(月)

朝食後、用車でソウル方面へ移動。ハンガン河口にあるオドウン山展望台などを由して、解散(1112時ごろ解散予定

または、ソウル市内の施設(女性人権博物館、植民地歴史博物館など)の見学も可能です。

    *    *    *    *

実施人数=5名~10名  予定参加費  =50,000円前後

第一次締め切り  7月20日(土)

*参加費に含まれるもの=3泊宿泊費、韓国内移動費、朝・昼食事代、コーディネイト&同行通訳代、入場料など。

*参加費に含まれないもの=夕食&お酒代、空港~ホテル往復移動費。

*参加人数の確定後、参加費をお知らせします。

*韓国現地集合/解散ですので、航空券は各自で購入してください。わからない場合は、お問い合わせください。

*ホテルまで一人での移動が難しい場合は、途中まで出迎えに行きます。

*フェイスブックに訪問施設などの情報をアップしますので、ご覧ください。

Facebook イベントページ: https://www.facebook.com/events/316434579162732/

 

DMZと民間人立ち入り統制地域

南北の軍事境界線にそって南北2キロ程度、東西260キロの地域が非武装中立地帯(DMZ)ここは軍人も立ち入ることはできず、今も無数の地雷が埋めてあり、同時に自然が残されています。このDMZの南側には2キロから5キロ程度の幅で民間人立ち入り統制区域があり、軍の許可がないと入ることはできません。パジュではここに統一村があり、軍の統制のもと不自由な生活をしていますが、今後状況は変化していくと思われます。 

 

問い合わせ:日韓環境情報センター/韓国スタディツアー(田中博)電話+82-10-6668-9252

メール=tanaka551119@naver.com / ブログ 韓国雑記帳 : http://blog.goo.ne.jp/kankoku_zakkicho 

フェイスブック  https://www.facebook.com/hiroshi.tanaka.54390 

 

日韓環境情報センター&韓国スタディツアーは、2008年に韓国で行われたラムサール条約COP10の時にスタート、

環境団体など市民団体や生協、有機農家などの日韓交流のコーディネートや通訳を行っています。また、環境問題だけでなく、有機農業、健康とヒーリング、平和や人権、歴史問題、村おこしや社会的企業などの交流やスタディツアーを企画しています。韓国との交流や体験、調査などをご希望の方は、ぜひ連絡をください。

 


チョルウォンのDMZ平和生態公園の様子。日本の植民地時代にチョルウォンから
金剛山まで鉄道があり、この写真の構造物は当時の鉄橋の橋げた。
 
 
後姿の韓国軍兵士が右側に写っています。チョルウォンのツアーには韓国軍兵士が同行
軍事施設や北側は撮影禁止になっています。
(本当はこの後ろ姿もダメなんですが)
 
 
チョルウォンにある旧労働党の建物。もともとは日本が植民地時代に警察署として
建てた建物を朝鮮戦争のときに北側に支配され労働党の本部として使われたもの。
チョルウォン周辺はハンタンガン(川)が流れる平野なので、食糧生産の要地として
南北の激戦が戦われたところ。建物にも弾痕がたくさん残っています。
 
 
パジュの統一村のマウル会館の前の広場。
ここからも北の様子を眺めることができます。