韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

CBD-COP10に参加して (2)

2010-10-31 02:38:31 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 2008年のラムサール条約のCOP10からちょうど2年。環境関連の国際会議もこれで2回目なので、ちょっと余裕はありましたが、今回も通訳やコーディネータであちこち行ったり来たりしていました。写真で紹介しましょう。


 

 22日の午後に行われた水田湿地のシンポジウムです。遠くに見えるのが呉地さんだと思います。このシンポジウムには韓国からIcoop生協のクォン・ミオクさんが韓国での田んぼの生き物調査について発表しました(僕は通訳)。これ以外にもミミズの話などけっこう面白しろいシンポジウムでした。


 

 実は一番最後に予定されていたFAO(国際連合食料農業機関)のMatthias Halwartさんが、他の会議に出席するためトップバッターで発表をしました。ラオスやカンボジアでの田んぼの実態について説明をしてくれ、生物多様性が高く、それが食料に直結している実態を具体的に話してくれました。


 

 同じ日の夜は「日韓を中心とした湿地と生物多様性に関するホット・イシュー」というシンポジウムが開催。諫早湾干拓事業では弁護団の堀良一弁護士と原告の平方さんが出席。先日の長崎地裁での結審でも法廷に立った平方さんの「一日も早く開門をしてもらいたい」という訴えは心に響きました。


 

 次の写真は吉野川河口の井口さん。いつも元気なお姉さんです。釜山の近くのナクトンガンと四国の吉野川は雰囲気が似ているので、いつか交流をしたいですねと会うたびに話しています。

 このあと、新栄町のホテルの近くの中華料理屋(なぜ日本で中華を食べなきゃいけないのと思いつつ)で、ラムネットと韓国湿地NGOネットワーク、そして世界湿地ネットワークのメンバー、40人ぐらいで大騒ぎ。居酒屋での2次会にも20名ぐらいが参加しました。それにしてもルーマニアの代表のピーター、名古屋名物の手羽先をよく食べていましたね。2次会の会計は韓国環境運動連合のおごりになってしまいました。マ・ヨンウンさん、ご馳走様でした。そのあと、3次会に3名ほどで出かけ、2時半ごろにホテルに戻りました。ということで、長い1日が終わりました。
 

CBD-COP10に参加して (1)

2010-10-31 00:55:33 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 今週の月曜日に韓国に戻ってきて、相変わらずどたばたやっています。

 30日の午前1時半ごろ、生物多様性条約第10回締約国会議で「名古屋議定書」と「愛知ターゲット」が採択、ぎりぎりのところで会議は決裂を避けることが出来ました。共同通信によると、「名古屋議定書」の要旨は次の通りになっています。

 一、遺伝資源の利用で生じた利益を公平に配分するのが目的。

 一、遺伝資源と並び、遺伝資源に関連した先住民の伝統的知識も利益配分の対象とする。

 一、利益には金銭的利益と非金銭的利益を含み、配分は互いに合意した条件に沿って行う。

 一、遺伝資源の入手には、資源の提供国から事前の同意を得ることが必要。

 一、多国間の利益配分の仕組みの創設を検討する。

 一、人の健康上の緊急事態に備えた病原体の入手に際しては、早急なアクセスと利益配分の実施に配慮する。

 一、各国は必要な法的な措置を取り、企業や研究機関が入手した遺伝資源を不正利用していないか、各国がチェックする

 また、「新しい生態系保全の国際目標(愛知ターゲット)は『20年までに生物多様性の損失を止めるために効果的で早急な行動を取る』とし、焦点の保護地域については、陸域は少なくとも17%、海域は公海を含む少なくとも10%を保全するとの目標で合意した」(毎日新聞)とも報道されています。

 この「名古屋議定書」と「愛知ターゲット」の評価については、これから様々なグループで討論が始まるでしょう。マスコミでも数値目標の実施義務がないので実効性に乏しいという評価もありますが、まあ、これは机上の論理であって、今回のような国際会議での決議をどれだけ実効性のあるものにしているのかという「仕組み」を考えればいいのであって、「ラムサール条約」などはそんな「仕組み」の一つだと思います。

 それにしても、土壇場で目立ったのが松本龍環境相。9月中旬に環境相になったばかりで、それも実家が九州の建設業、松本組なので、公共事業の工事には理解があっても、環境には理解がなく、大丈夫かなとNGOなどでは心配していました。ところが、予想に反して、最期の1秒まで諦めないと宣言、自らの「議長案」で各国の代表を説得するというウルトラCを見せてくれました。1カ国でも反対があればダメという国際会議の難しさは2年前のラムサールCOP10でも経験しましたが、よく頑張って「名古屋議定書」と「愛知ターゲット」をまとめ上げたなと、ちょっと驚いています。

 今回もNGOで登録をしたので会議に出席できたのですが、21日の夜に名古屋に入り、25日の午後に韓国に戻るというスケジュールのため、本会議はまったく見ることが出来ませんでした。

 そのかわり、25日の昼間、日本各地で活動している仲間たちの集会があり、それには参加してきました。下の写真でマイクを握っているのが、沖縄市議となった桑江さん。この集会では、高尾山や上関などからの発言と共に、韓国の4大河川に反対するアピールも行われました(通訳していたので写真はなしです)

  

トキの野生復帰のために

2010-10-23 10:22:22 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 20日の朝早く新潟を出発して佐渡に着きました。韓国でのトキ野生復帰のための調査です。

 レンタカーを借りて、何と20年ぶりに日本で運転をしました。やはり日本の右ハンドルになれるのに時間がかかり、ときどきワイパーとウインカーを反対に動かして、一緒に乗っていた仲間から心配されました。

 1泊2日の調査でしたが、佐渡の皆さんのおかげで本当に充実した調査が出来ました。通訳、コーディネート、運転と3役をこなしたので、余り写真は撮れませんでしたが、何枚か紹介しましょう。

  


 トキ野生復帰ステーション、ここでは環境省の長田さんと越田さんからトキの生態や野生復帰のための活動について話を聞きました。この写真は復帰のための順化ゲージ。このほか餌場の建物や観察棟などを見学、11月1日の第3次放鳥の準備などについても話を聞きました。




 周辺の田んぼをトキの餌場として活用するために、佐渡では無農薬・低農薬の米作りが盛んです。説明してくれているのが、「佐渡トキの田んぼを守る会」の斉藤真一郎さん。「江」とよばれる水路のある田んぼ、初めて放鳥したところの田んぼ、環境省が作ったモデル田んぼ、斉藤さんたちの平野部の田んぼ、ふゆ水田んぼを続けすぎで柔らかくなりすぎた田んぼなど、いろいろなところを案内してくれました。その上、夜は交流会の準備までしてくれ、20人以上の人たちが集まり、夜遅くまでお酒を飲みながら歓談。トキを保護する人たちの愛情とエネルギーに圧倒されました。


 

 次の日の朝は5時半に宿舎を出発して、土屋正起さんのモニタリングに動向。土屋さんは毎日、6時ぐらいから7時まで放鳥されたトキがどこに飛んでいくか、数人の仲間と一緒にモニタリングをしています。山の上からは2箇所、平野部でも2~3箇所のポイントからトランシーバーで連絡を取りながら観察します。素人のモニタリングじゃないですね。完全、プロのレベル。山から下りて、田んぼで餌をついばんでいるトキを遠くから見ることが出来ました。

 


 この建物が「トキ交流会館」。ここに泊まり、また交流会も行いました。2階には新潟大学の施設もあります。宿泊料金は、1泊、3,150円と安い(でも、タオルがなかったので仲間の1人は慌てていましたが)。入り口には下の写真のような展示もしてあります。

 



 さて、最期に特別な写真をご紹介しましょう。韓国のウポ沼で飼育されているトキの写真です。遠くなので余りはっきり撮れていませんが、貴重な写真です(ということで、今、名古屋です。これからCOP10の会場に行ってきます)



いま、新潟です

2010-10-19 22:53:25 | 韓国あれこれ
 6時の飛行機でインチョン空港を出発して、いま新潟にいます。ネットで予約をしたので、1泊3,200円とお得なホテルに投宿。値段が値段なので、シビアなホテルと予想しましたが、これがなかなかいいところです。駅からも近いし、新しくはありませんが、部屋の中も清潔。何より、大きなデスクがあり仕事が出来ます。スタンドもあるので手元も安心です。と、まるで旅行ガイドブックみたいな文章になってしまいましたね。

 さて、明日は佐渡です。
 午前中は、環境省のスタッフと面談して、トキの復元のための環境作りについてインタビュー。お昼過ぎにトキの保護活動を長くしている小学校を訪問。その後、トキ交流会館に行き、有機農業で米つくりをしている田んぼなどを見学。夜は交流会館で地元の人たちと交流会と、スケジュールはぎっしりです。

 通訳しながらも写真を撮って、アップしましょう。では。

今日、日本に行きます

2010-10-19 06:10:31 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 今日の夜の飛行機で日本に行きます。
 まず、新潟へ行き、明日明後日の2日間、トキの野生復帰の環境作りに関した調査を行います。特に餌場やねぐらをどう準備していくのか、またそのためのマン・パワーをどうやって組織するかがポイントになります。

 21日の夜には名古屋へ移動して、生物多様性会議に参加、22日は水田湿地と日韓のホット・イシューについてのシンポジウム。これは通訳での参加。23日は日韓こども湿地交流事業のパフォーマンスの見学と夜は交流会、24日は世界NGO会議。

 忙しい1週間になりますが、この合間を縫って、日韓の話し合いもやる予定です。今後の計画の打ち合わせと、僕が以前から考えていた<日韓環境情報センター>の相談もみんなとする予定です。以前、何人かの知り合いにメールで相談したのですが、そろそろ実行に移すわけです。せっかくですから、9月の上旬に送ったメールの内容を紹介しましょう。

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皆さん、お元気でしょうか?

さて、今日は皆さんのご意見を伺いたく、メールを送らせていただきます。

来月、名古屋で生物多様性条約締約国会議CBD-COP10が10月に行われますが、 早いもので2008年の韓国チャンウォンでのラムサールCOP10から、2年が過ぎようとしています。
この間、日韓湿地フォーラム、4大河川日韓市民視察団、日韓こども湿地交流事業、パルシステム生協や日弁連環境委員会の韓国訪問など、日本と韓国の環境問題を中心にした交流や情報交換、共同の活動などに関わり、いろいろ勉強させていただき、ありがとうございます。

このような日本と韓国の交流、情報交換、共同の活動などを今まで以上に強化し、広めていく必要があります。そのために「日韓環境情報センター(仮称)」の創設を提案したいと思います。すでに、このアイデアはラムネットの会議などで提案したことがありますが、つぎのような活動を行うセンターにしたいと思っています。

1 日常的な情報交換のための日本語/韓国語二ヶ国語のホームページの運営
2 定期的なニュースレターの発行(日本語/韓国語)
3 セミナー、エコツアーなどの企画(例、韓国人を対象にした尾瀬ツアー、日本人を対象にしたDMZ生態ツアーなど)
4 市民団体などの交流事業コーディネーター
5 翻訳・通訳、調査、取材などの業務(4大河川に関しては今後も調査活動が必要です)
6 子供たちや若手スタッフの育成(通訳・翻訳担当スタッフも含めて)

このためには常勤スタッフと事務所が必要で、これを支える財政的な基盤を作る必要があります。(事務所については、どこか間借りできないか探しています)
センター活動の中心ともいえるホームページの運営のためには、数多くの団体から、ベースになる情報と定期的な情報の提供が必須です。また湿地保全を中心にした団体や個人だけでなく、生物多様性、気候変動、野生動物保護、廃棄物やリユース、訴訟関係など環境問題に関わる幅広い団体、個人の参加も必要でしょう。

10月のCBD-COP10で多くの皆さんと意見交換を交わしながら、センターの創設のための準備作業を始めたいと考えています。年内に設立基金を集め、ホームページの骨格を完成させ、ニュースレター(デジタルブック形式)のパイロット版の編集、会員の募集、来年度以降の活動プランの作成などを進めていこうと考えています。

このようなセンターの活動内容についてご意見がありましたら、お知らせください。
また、財政的な基盤を作るためにどうすればいいか、アイデアをお願いします。

韓国はOECDに加盟しているため、利用できる日本の基金や補助が限られており、団体会員や個人会員からの会費、企業などからの寄付、通訳・翻訳などの業務などが財政の基盤になるかと思います。なにかいい方法をご存知の方は、ぜひ教えてください。
また、このセンターの活動に関心がありそうな方、団体をぜひ紹介してください。

みなさん、名古屋のCBD-COP10の準備でお忙しいと思いますが、ぜひご協力をお願いします。
私は韓国の仲間と一緒に、10月21日の夜に名古屋に入り、25日まで滞在する予定です。では、名古屋でお会いしましょう。


「将軍の息子」と「ジャイアント」

2010-10-18 04:01:41 | 僕の韓流~ソング&シネマ
[news] ドラマ「ジャイアント」のパク・サンミンインタビュー



 先日、ちょっと書いた「ジャイアント」の主人公の兄を演じているパク・サンミン。今日は、彼にまつわる思い出話を。

 今から20年近くも前の話です。今、某大学の先生のO君から電話があり「映画の仕事をしませんか」と言われました。「将軍の息子」という映画で日本語翻訳と監修の仕事があるということ。彼も第2編を担当したのですが帰国することになり、他の人を探しているとの事。これがきっかけになり、その年の3月ごろから6月ごろまで担当しました。

 まず、チュンムロにある映画会社の事務所でシナリオの翻訳をします。でも、今回はシナリオが完成していないため、結局撮影しながらの翻訳になってしまいました。撮影が始まると、日本語の出てくる場面は全て立ち会って、ちゃんと日本語を話しているかのチェックをします。同時録音ではありませんでしたが、後でセリフを録音する時、口の形があっていないとだめなので、かなり厳しくチェックをしました。そして、最期はスタジオでの録音です。当時は俳優以外の声優を使うケースが多かったようで、「将軍の息子」も全てアテレコです。日本人役は韓国にいる日本人や、劇団関係で経験のある人を日本から呼んで行いました。(当時は秘密でしたが、もう時効でしょうから書いておきましょう)

 日本にいたとき、ドキュメンタリー映画の製作にはちょっと首を突っ込んだことがあったので、映画自体にはなじみがあり、おかげで楽しい経験をしました。でも、当時の韓国映画のレベルはまだまだ手作りの段階で、本当にこれでいいのというところもかなりありました。

 アクションシーンでのスタントマンも俳優の背格好とちょっと違うので、大丈夫かなと思いました。そのため、顔が映らない角度からのアクションシーンが多かったはずです。拳銃を撃つシーンも花火程度の火薬なので、さみしいなと思ったこともありましたっけ。音入れするスタジオもボリューム程度があるミキシングで、音質もあんまりでしたね。これは、日本から来た声優の人が言っていたこと。

 でも、楽しいこともたくさんありましたよ。何と言っても食事の時間は最高でした。近くの食堂から食事を運んできて、臨時のテーブルで立ったまま食べましたが、美味しかったですね。また、何よりもイム・クォンテク監督やイ・テウォン社長たちの話も興味深いものがありましたし、何箇所かロケにも同行しました。そういえば、林親分の家は釜山にある料理屋で行ったのでした。映画の中にすき焼きが登場しますが、あれ、僕が作ったのでした。

 映画が完成した後、数年ぐらいは3~4人のスタッフや俳優と時々会ってお酒を飲んだりしていたのですが、僕が日本語を教えだして忙しくなってからは、会えなくなりました。みんな今頃、どうしているのかな、と思っていたとき、「ジャイアント」でパク・サンミンが華麗に復活したので、みんな喜んでいるでしょう。彼も、僕のことなど覚えていないでしょうが、これからも頑張ってほしいです。

 実は、第2編にはO教授が、第3編には僕が出ています。「将軍の息子」、今からみるとちょっと古いところもありますが、でも、まだまだ面白い所もたくさんあります。ぜひ、探してみてください。


北朝鮮はどこに行く?

2010-10-16 03:34:37 | 韓国あれこれ
 10月15日の韓国、中央日報の日本語版に、KBSのニュースを引用して北朝鮮の金正日の長男・金正男に関する情報を伝えています。

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 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の長男・金正男(キム・ジョンナム)が8月末、中国を訪問した金委員長に会い、「金正恩(キム・ジョンウン)が天安(チョンアン)艦事件を起こすのをなぜ黙認したのか」と抗議したと、KBS(韓国放送公社)が14日報じた。

KBSは、中国政府で勤務する金正男の側近の中国人の話を引用し、金委員長が中国を訪問した8月末、マカオと北京を行き来している長男・金正男が父の宿舎を訪ね、「『金正恩が無理に貨幣改革(デノミ)を推進して失敗し、これを挽回するために天安艦事件を起こした。金正恩の顔が知られる前に起きたことなのに、なぜ黙認するのか』と抗議した」と伝えた。

この側近は「金正男が当時、金委員長に『金正恩が自分の過ちを認めず、ずっとこういうことを続け、これを父が黙認するのなら、私も自分の道を進む』と話した」と明らかにした。

さらにこの側近は「中国と北朝鮮の高位層には金正男を支持する勢力がまだ多い」とし「9月初めに開かれる予定だった党代表者会が延期されたのも金正男のこうした抗議のためだった」と説明した。

この側近はこうした金正男の行動について「弟が後継者に決まり、長男の金正男が安全に脅威を感じているようだ」とし「昨年6月、金正恩がマカオに滞在中だった金正男を暗殺しようとしたが、中国当局に発覚して失敗した。その後、金委員長が中国の胡錦濤国家主席に金正男の安全を依頼し、約束された」と明らかにした。

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 北朝鮮関連のニュースはちょっと信じられないものが時々ありますが、この記事などもそのケース。ちょっと微妙なところですね。

 ただ、日本のマスコミなどが金正男=遊び人というようなイメージで見ているようですが、どうでしょうか。マカオや北京を舞台にしてしっかり金儲けをしながら、自分の位置を守っているような気がします。あるいは、中国側にスポンサーがいるかもしれませんね。

 北朝鮮にとって、北京(あるいは中国)は外貨を稼ぐ格好の舞台。何かあると、北京で外貨を稼いで来いという命令が出るわけですから、さまざまなルートや人脈が絡み合っていると思います。その中心の一つに金正男がいたとしても、不思議ではありません。まあ、コンピュータが得意だということですから、ノートブックひとつで金儲けをすることだって、不可能じゃないですよね。そして儲けたお金で、自分の支持者や周辺の人物への資金にしているという想像は荒唐無稽でしょうか?

 また、天安号事件を支持したのが金正恩だとすると、二つのことがあきらかになります。一つは、金正日が介入できない指示体系があり、軍事的な行動力があること。もう一つは、金正恩がかなりの「冒険主義者」であることです。もし、こんな「冒険主義者」が核兵器を持ったら、やばいですね。こっちのほうも、とても気になります。

 どちらにしても、金正日の力が弱まったのは事実。今後の北朝鮮の動き、どうもきな臭さが着いて回ります。

 

4大河川事業のこれから

2010-10-15 04:05:06 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 今、韓国では通常国会が開かれ、4大河川事業について野党と政府・与党の間で激論が繰り広げられています。と、書くとカッコいいのですが、まあ、政府の答弁はどこも同じでしょうか、図々しいというか、無感覚というか、とにかく4大河川事業は推進するという立場をまったく変えていません。

 10月11日の京郷新聞に国会答弁での4大河川事業の問題点を整理した記事がありました。現状を把握するのに、ちょうどいい感じなのでざっと訳してみましたので、ご覧ください。

 また、ハンギョレ新聞が水資源公社が負担する8兆ウォンについての答弁のやり取りがあります。こちらも、あわせて読んでみてください。

 ハンギョレサランバン(10月8日)

 これらの記事を読んでいくと、何でこんな理不尽なことが民主主義が定着し、国民の意識や生活も日本以上に向上している韓国で起きているのか、理解に苦しみます。工事の悪影響は、すでに野菜などの高値として現れています。今まで河川敷(といっても日本のとは比べ物にならない規模の広さです)で野菜を作っていた農地が、4大河川事業で耕作禁止になったためです。このような影響は、ほんの序の口。数年後、十年後には取り返しのつかない状況になるかもしれません。1日でも早く、工事が中断して、どのように修正するか、言い換えれば、環境や国家財政との兼ね合いを検討しながら、計画を変更することを祈っています。

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 4大河川事業「違法・拙速だらけ」(京郷新聞 2010年10月11日)

 4大河川事業問題が国政監査で総体的にまな板の上に登った。11日、国会の国土海洋部と洛東江流域環境庁に対する国政監査は、4大河川事業問題だらけだった。野党は4大火炎事業が大運河のための前哨事業という傍証を提示する一方、各種の脱法·不法、及び拙速推進の事例を提示した。水資源公社の4大河川の周辺開発計画では「環境破壊」の論争もおこった。4大河川事業の洛東江区間でぞくぞく発見されている不法廃棄物による川の汚染についても指摘された。チョン・ジョングファン国土部長官は「なにも問題ない」という返事を繰り返しすだけで、与党ハンナラ党は「4大河川事業はもう後戻りできない」と言う状況論理で防戦した。

(1)大運河論争…イポ堰はなぜダムに分類するのか?

 野党は4大河川事業の大運河疑惑をおさめることができなかった.

 国土海洋委員会の国土部国政監査で、民主党の金ジネ議員は「李明博大統領が大統領選挙候補者時代に作った大運河研究資料には八堂ダムなど既存の堰やダムにも閘門を作ると言った」と述べ、国土部国家水資源管理総合情報システムでイポ堰を「コンクリート重力ダム」に分類した点を指摘した。民主党の姜キジョン議員は「去年の5月、4大河川事業の中核関係者たちがドイツのライン川、ダニューブ川運河に出張に行って来た後、翌月に発表された4大河川事業マスタープランで堰の高さと水深が大幅に上がった」と言った。チョン・ジョングファン国土部長官は「(堰に) 閘門をつける計画がないというのであって、閘門をつけることができないというのではない」と反論した。

 民主労動党の姜キガップ議員は「地方自治体が報告した浚渫量が国土部が越えたと言う量より8倍も多く、この勢いだと12億6000万立方メートルを浚渫するようになり」「大運河をしようとこんなに掘りだすのではないか」と問い詰めた。チョン長官は「計画浚渫量は 5億2000万立方メートルに間違いない」と返事した。


(2) あふれ出す脱法·不法… 土地補償過程法違反

 4大河川事業の推進過程での脱法・不法事例も間違いなくあふれ出した。

 民主党のチェ・チォルクック議員は土地補償費支給過程で地方自治体が別途の口座を設けて地方財政法に違反した事実を指摘した。チェ議員は「地域公務員が言論とのインタビューで『不法なのは確かだが、政府と水資源公社が強要したので、そうした』と言った」と追求した。しかし、チョン長官は「一部問題はあるが法違反ではない」と凌いだ。

 カン・ギジョン議員は国土部が去年 12月、浚渫土関連会議で「汚染浚渫土は海洋投棄もできる」と言った発言を追求した。カン議員は「海洋管理法上、汚染浚渫土は海に捨てることができる対象に含まれていない」と述べると、チョン長官は「捨てることができる基準があると理解している」と対立した。

 カン・ギカップ議員は「4大河川の支流の水質を改善する「故郷の川事業」が最小 3000億ウォン以上がかかると推算されるのに予備妥当性の調査もなく、国家財政法に違反している」と主張した。


 (3)大ざっぱな計算… 費用回収ために難開発

 拙速推進の実例もまた明らかにされた。すでに政府が水辺地域開発のために準備して来た「水と調和区域活用特別法(水と調和法)」が与党議員を通じた「請負立法」という主張が述べられた。チェ・チォルグック議員は「水資源公社が投資費用を早く回収してくれと言ったため、議員立法と特別法で乱開発をしようとすることだ」と明らかにした。チェ・ギュソン議員は「去年 7月に出た水理模型実験結果を見れば、洪水になった時、チルゴック堰は水門 3個をすべて閉めても水位がわずか 10㎝ 上がるのに,カンジョン堰は 3個の中 。1個だけ閉めても 2.6m 上がると出た」と「こんな実験を誰が信じるか」と批判した。

の 政府が4大河川の一部事業の予備妥当性の調査をパスするため、事業内容を合わせた事実も指摘された。民主党のパク・ギチュン議員は、「4大河川事業の 9ヶ所の予備妥当性調査報告書を手に入れて分析した結果、洛東江の自転車道路事業は総事業費で国家と地方自治体が負担する費用を抜いた」と「これは企画財政部の『予備妥当性指針』を破ったことで事業費用を減らして予備妥当性を通貨するための手話だ。と批判した・


 (4)環境破壊… 不法廃棄物埋め立てまた発見

 環境労動委の洛東江流域環境庁国政監査では、4大河川事業の洛東江区間の「不法廃棄物」が争点で浮び上がった。慶南金海の上東面に引き続き他の区間でも不法埋め立て廃棄物の発見された事実が追加に公開された.

 民主党のイ・ミエ、ホング・ヤングピョ、イ・チァンヨル議員は国政監査で「去る9日、昌原新川下流水辺(17工区)で不法埋め立て廃棄物が 1000t 以上また発見された」と言った。この外にも咸安堰の下流の砂沈砂浜(18工区)、昌寧郡南旨邑月下誌で川辺(19工区) などで数千tの廃棄物埋め立てを確認したと明らかにした。特にこれらは「廃コンク
リートをとかした水に毒性実験をした結果、20時間後 pH濃度 11の姜アルカリ性水(合成洗剤 pH 12)に変わって魚が死ぬほどだ」と言いながら全区間に対する実態調査を要求した。

 キム・ヒョングソブ洛東江流域環境庁長は「17工区の場合は、4大河川事現場もとの通りの造成のために埋めたことで不法廃棄物埋め立てではない」と言いながら「18·19工具に対しては分からない」と返事した。


SBSドラマ「人生は美しい」に注目!

2010-10-08 00:39:22 | 僕の韓流~ソング&シネマ
 SBSドラマ「人生は美しい」(脚本キム・スヨン)



 以前から気になっていたドラマでしたが、ハンギョレ新聞に次のような記事が出ていたので、いい機会なので紹介しましょう。

 ハンギョレ新聞 10月7日(日本語版)-ハンギョレ・サランバンより

 ちょっとこの記事だとよく分んないですね(日本語も硬いし)。

 このシーンで車に乗っていたほうの俳優(イ・サンウ)のファンクラブもあるそうで、このドラマの概要を紹介していますね。

 イ・サンウ氏が好き☆

 済州島でペンションを経営する主人公夫婦(旦那はアイリスにも出ていたキム・ヨンチョル、奥さんが「冬ソナ」のキム・ヘスク)の家族を中心にしたホーム・ドラマなのですが、この夫婦の医者の長男(ソン・チャンヒ)が同性愛者として登場し、カメラマン(イ・サンウ)と知り合い、お互いに惹かれあいます。同性愛ですので、家族の理解を得るのもたいへんですし、カメラマンは結婚歴があり離婚した妻との間には娘もいます。

 このドラマのストーリーにはいくつかのエピソードが並行して描かれていきますが、この長男とパートナーのカメラマンとのエピソードも重要な物語の一つになっています。ただ、今までの同性愛を描いたドラマや映画と比べて、二人の日常の生活の様子が丁寧に描くことで、いっそう身近なものに感じるようになっています。このユーチューブの動画の部分を見ても、そのことが分ると思いますし、俳優もきっちり仕事をしていますね。

 そして、何よりもこのドラマの作家が韓国のトップクラスのベテラン、キム・スヨンなので注目度はますます上がっています。そのため、ハンギョレ新聞のような記事が出たのでしょう。韓流ブームもいいんですけど、お金持ちや若き社長のラブストーリーだけが韓流ではないです。このように日本では注目されないドラマの中にも、けっこうレベルの高いものがあります。(もちろん、つまらないドラマもたくさんありますけど)

 このドラマ、日本で見ようと思ったら、どうすればいいのかな? いちおう、SBSのホームページをお教えしましょう。

 「人生は美しい 인생은 아름다워」もう一度みる 다시보기 

生物多様性と湿地の保全に関する世界NGO会議(10/24)

2010-10-07 01:29:38 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 僕が入っている「ラムサール・ネットワーク日本」でのイベントのお知らせを。11日から始まる生物多様性条約締約国会議でのイベントです。韓国からの仲間も10名以上参加しますし、2008年のラムサールCOP10で会った海外の仲間とも再会します。この2年間の間に、日本と韓国の湿地NGOの共同行動や情報交換はより活発になっています。ぜひ、興味のある方は聞きに来てください。

 + + + +

 ラムサール・ネットワーク日本(ラムネットJ)では「生物多様性と湿地の保全に関する世界NGO会議」(シンポジウム)を、10月24日に愛知大学で開催します。

 このシンポジウムは、生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)の名古屋での開催を機に、湿地保全のために活動している世界のNGOが一堂に会して、各国の湿地保全の現状や問題について学び合い、生物多様性の保全における湿地の重要性を明らかにしていくことを目的に開催します。
 2008年のラムサールCOP10の際に設立された世界湿地ネットワーク(WWN)の主要メンバーを始め、条約事務局や日本政府からも関係者を招き、2つの条約を推進するための政策や、各国での湿地保全の取り組みについて報告や討議を行います。WWNを中心に世界のNGOが連携を強化し、ラムサールCOP10とCBD-COP10の成果や課題を共有しながら、2012年にルーマニアで開催されるラムサールCOP11につなげていくことをめざします。
 日英韓同時通訳で、一般の方にも理解しやすいように進めますので、湿地保全に関心のある方はどなたでもぜひご参加ください。


●日 時:2010年10月24日(日)12:30〜17:45
●場 所:愛知大学 車道校舎3Fコンベンションホール
      (愛知県名古屋市東区筒井2-10-31)地図
      地下鉄桜通線・車道駅(名古屋駅から8分)から徒歩2分
●主 催:ラムサール・ネットワーク日本/世界湿地ネットワーク(WWN)
●参加費:一般1000円/ラムネットJ会員500円(当日の入会も可)


★通訳のレシーバーや配付資料の準備の都合上、参加ご希望の方は下記のラムネットJ事務局まで、EメールかFAXでお申し込みください(締切:10月18日)。ラムネットJのウェブサイトからオンラインでの申し込みもできます。
 →オンライン参加申し込みページ
★お申し込みがなくてもご参加いただけますが、レシーバーをお渡しできない場合もあります。


●プログラム(予定)※出演者、演目が変更になる場合もあります
開場(12:00)/開演(12:30)
第1部 NGOや条約事務局などからの基調報告
・デビッド・コーツ(生物多様性条約事務局)
・クリス・ロストロン(世界湿地ネットワーク)
・このほか、ラムサール条約事務局、環境省からの報告を予定しています。
第2部 世界各地からの湿地と生物多様性保全の状況報告
座長:柏木 実(ラムネットJ/WWNアジア代表)
・中南米からの報告   メリッサ・マリン(コスタリカ)
・北アメリカからの報告 クロフォード・プレンティス(米国)
・アフリカからの報告  バブカー・ムバイ(ガンビア)
・ヨーロッパからの報告 ルーク・ホーゲンシュタイン(オランダ)
・オセアニアからの報告 ケイト・ヘイワード(オーストラリア)
・アジアからの報告(1) 未定(韓国)
・アジアからの報告(2) 菅波 完(日本)
第3部 全体討論「世界の湿地のホットスポットをどのように守るのか」
・第1部、第2部の報告を受けて、世界の湿地のホットスポットを守るためのNGOとしての取り組みについて、会場全体で議論します。
・ルーマニアでのラムサールCOP11に向けて ピーター・レンゲル(ルーマニア)
終演(17:45)


●参加申し込み/お問い合わせ
NPO法人 ラムサール・ネットワーク日本
TEL/FAX 03-5842-1882
Eメール info☆ramnet-j.org(☆印は@に置き換えてください)
ウェブサイト http://www.ramnet-j.org/


■CBD-COP10での湿地に関連した主なサイドイベント、フォーラム
10/18(月)13:15 サイドイベント「CBD実施のためのラムサール条約の役割」
         (ラムサール条約事務局、環境省、CBD事務局)
10/21(水)13:15 サイドイベント「東アジア・オーストラリア地域フライウェイに
         おける生物多様性保全」(EAAFP事務局、環境省)
10/22(金)15:30 フォーラム 小会場2「生物多様性が地域・農業を元気にする」
         (CBD市民ネット水田部会/ラムネットJ)
10/22(金)18:00 フォーラム 小会場2「日韓を中心とした湿地と
         生物多様性に関するホットイシュー」
         (CBD市民ネット湿地部会/ラムネットJ)
10/25(月)13:15 サイドイベント「水田と生物多様性」(農水省)
10/26(火)16:30 サイドイベント「WWN世界湿地賞」(世界湿地ネットワーク)
10/27(水)10:00 フォーラム 大会場
         「国連生物多様性の10年に向けたNGOイニシアティブ宣言」
         (CBD市民ネット)
10/27(水)16:30 サイドイベント「水田の生物多様性」
         (CBD市民ネット水田部会)
10/27(水)16:30 サイドイベント「国連生物多様性の10年」
         (CBD市民ネットUNBD10部会)
*湿地に関連するサイドイベントはこの他にも多数あります。


■生物多様性交流フェアでのブース展示
生物多様性交流フェア:名古屋国際会議場に隣接した公園等で開催されるイベント
平日・祝日9:30〜18:30(29日は15:00まで)/土日 10:00〜16:00 /入場無料
・ラムサール・ネットワーク日本
  10月18日(月)〜29日(金) 熱田神宮公園・ブースNo.116
・CBD市民ネット湿・地部会/水田部会
  10月11日(月)〜29日(金) 白鳥公園・ブースNo.49