韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

ソウル市のバカな計画

2009-11-19 00:47:32 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 韓国では4大河川、ソウル近くの漢江(ハンガン)、白馬江の下流の錦江(クムガン)、馬山近くの栄山江(ヨンサンガン)、そして釜山の近くの洛東江(ナクトンガン)の整備事業がまともな環境アセスメントも行わずに進められています。具体的な工事は固定堰を合計で16箇所作って、川底の浚渫と護岸整備を行うわけですが、一言で言って川をコンクリートで固める土木工事をするわけです。

 この4大河川整備事業とリンクしてソウル市がバカなクルーズ・ツアーのためにハンガンを整備するというニュースが流れました。
 5000トン級のクルーズ船が通れるようにハンガンを浚渫して、龍山(ヨンサン)の近くにクルーズ船が停泊できる施設を造ると言うのです。今ですら仁川(インチョン)や平澤(ピョンテク)、群山(クンサン)に定期航路がありますし、利用客も安い航空路線に客を取られているのに、20時間もかけて4泊5日のツアーを利用する中国観光客が、果たしているのでしょうか?
 また、5000トンといえば釜山と下関を結ぶフェリーよりも小さいですから、クルーズ・ツアーに必要な様々な施設を作るには船の大きさが小さすぎるという意見もあります。
 実はハンガンには水上タクシーというモーターボートがあるそうで、ほとんど客がいなくて赤字続きで、税金で穴埋めしている状態です。

 5000トンの船が通るためにはそれだけの川の深さが必要ですが、浚渫をするだけで水位を確保できるのでしょうか? この点は、どなたか教えていただけたらと思います。また工事をするとき、環境破壊の心配はないのでしょうか? 

 結局、土木工事をして景気を取り戻そうという発想ですが、こんなやり方では景気回復にはならないでしょう。そして、完成したときには赤字の埋め合わせを誰がするのでしょうか?

 日本も韓国もお役所仕事の発想は全く同じですね。日本では無駄な公共事業をストップさせる動きが少しずつですが登場してきています。韓国でも、こんなバカげた計画をやめさせる動きが表れることを期待します。


二つの出来事

2009-11-09 01:34:10 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 今日(11月8日)に韓国と日本でショックな出来事がありました。
 
 韓国では<4大河川整備事業>の環境アセスメントの結果が出て、この工事を行っても環境への悪影響は全くないという内容です。新聞の見出しだけネットでチェックしましたが、現地での調査は行わず、今まで出された資料を基に判断したそうです。これから<4大河川整備事業>が本格的に進められるでしょうが、問題は山済みです。詳しいことは15日に出す<日韓環境情報ニュースレター>にまとめるつもりですので、ご覧下さい。

 もうひとつは中国電力がゴリ押ししている山口県の上関原発の建設を巡ってカヤックに乗って工事開始に抗議していた若者と工事作業員との間にトラブルがあったそうです。彼とはちょうど1年前、ラムサールCOP10のとき、西海岸エコツアー&本会議&ブース展示と2週間ぐらい一緒に過ごした仲間です。まだ20代の前半で本当に気持ちのいい青年です。具体的にはこんなことがあったそうです。
以下は原子力資料情報室からのメールです。



 【転送ここから】
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発信 : CNIC <cnic@nifty.com>
宛先 : 澤井正子 <sawai@cnic.jp>CC: --
日時 : Sun, 08 Nov 2009 17:39:13 +0900
題名 : [epp 12432] 11/8 : 田ノ浦で負傷者発生
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【転載歓迎】

皆さま澤井@CNICです。 田ノ浦の事件、現在確認した情報をお送りいたします。中国電力へ、負傷者発生への抗議、埋め立て工事中止の要請活動、全国の仲間へのお知らせ等、よろしくお願いいたします。

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怪我はなし、治療中です。 中国電力が山口県上関町に建設を予定している上関原発の予定地、田ノ浦での抗議行動で、負傷者が出ました。シーカヤックの男性が一名、低体温症、意識を失った状態で救急車で病院に搬送されました。現在意識は回復し怪我はない状態ですが、熱が出て肺炎発症の可能性があり治療を受けています。

推進派の漁船が船上で男性を羽交い締めに

今回の負傷事故は、11月8日午前8時過ぎ、田ノ浦の取水口予定海域付近でおこりました。中国電力の雇った台船はコンクリートブロックを海に投入する危険な作業を開始。それを守るように推進側の漁船が台船を取り巻き、作業阻止のために作業船に近づこうとするシーカヤックを竹の棒で突いて押し出すなどしていました。 シーカヤックの男性は、作業台船のクレーンワイヤーに手をかけて工事を妨害しようとして、推進派の漁船ともみ合いになり、男性は海中に転落。なお男性が抗議しようとすると、今度は推進側の漁船の中に引きずり上げられ、船の上で4人の男性に手足を羽交い締めにされ、首を絞められて意識を失う状態になった模様です。台船による作業が終わるまで取り押さえられ、他のシーカヤックが気づき救出するまで、どのくらいの時間が経過したのか、正確にはわかりません。 中国電力社員はすべてを確認 作業台船には中国電力の作業員が同乗していましたが、いつもの中国電力の作業服ではなく、台船の作業員と同様の作業服を身につけていたようです。シーカヤックの仲間が顔を覚えていて確認しています。この一部始終を中国電力社員は確認していながら、一切制止もせず黙認していた模様です。

超危険な作業 コンクリートブロックをアンカーでつり上げ海中に投入するという超危険な作業が、祝島の漁船、シーカヤック、そして推進派の漁船の頭の上で行われていたのですが、中国電力の社員や作業員以外の人々は、ヘルメット等一切被っておらず、大変危険な行為が繰り返された模様です。 事故の責任は中国電力の工事強行にある 問答無用と言わんばかりの対応で、祝島やシーカヤックの人々を人としても扱わないような傍若無人な対応、また、推進派の漁船と祝島の漁船やシーカヤックを直接対峙させ、自身は表に出ないような姑息な手段を使って埋め立て工事を強行しようとする中国電力には、公的企業としの社会的責任が問われるべきです。

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◆抗議先:中国電力
(手紙)〒730-8701 広島市中区小町4番33号
(TEL) 082-241-0211 (FAX) 082-523-6185
(メール宛先) ○中国電力(株)
原子力情報のメールフォームhttps://cc-www.energia.co.jp/faq/1024/app/servlet/ext_inquiry_a?linkid=904&linkstr=%8C%B4%8E%71%97%CD%8F%EE%95%F1

◆中国電力:上関原子力発電所準備事務所
(立地部長:西村博文)
電話:0820-62-1136ファックス 0820-62-1228496851@pnet.energia.co.jp
(第1土木部長:小田康博)
電話:0820-62-1298ファックス 0820-62-1228462453@pnet.energia.co.jp

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11/5~6の田ノ浦の様子は下記参照ください。

11/6の田ノ浦http://www.youtube.com/watch?v=GPjsa4j97AY
11/5の田ノ浦http://www.youtube.com/watch?v=usROGc9SnTk

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澤井正子  原子力資料情報室      
〒162-0065       
東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B      
TEL:03-3357-3800  FAX:03-3357-3801      
e-mail : sawai@cnic.jp
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ソジュの話(1)

2009-11-06 02:20:16 | 韓国料理の世界
 韓国で一番有名なお酒といったらソジュでしょう。最近はマッコリも人気がありますが、消費量で言ったらだんぜんソジュです。

 このソジュ、食用のアルコールに調味料を添加したものなので、もともとは人工的な味です。かつては甘味を出すためにサッカリンを使っていた時代もありました。さすがに発癌物質の疑いがあるということでサッカリンは使わなくなりましたが、様々な調味料を添加することには変わりがありません。こんな人工的な味が韓国料理にマッチするのですから、人間の舌というものも案外いい加減なものなのかもしれません。

 なぜ、こんなお酒を造るようになったのか、この問題には日本の植民地政策と大きな関係があります。そのひとつに、植民地になる前は韓国の家庭ではその家独自のお酒を作っていました。日本のように酒造メーカーが早くから登場したわけでなく、地方ごとにその地域の特色を生かしながらマッコリやソジュを作っていました。このときのソジュは日本の芋焼酎や麦焼酎のように臭いがあり、不純物がまじり、その不純物が独特の風味を醸し出す酒でした。

 植民地時代の始まりと同時に、このような家庭での酒つくりが禁止され、許可制となり、同時に酒税がかかるようになりました。そして酒作りはもちろん、酒を作るのに必要な麹作りも禁止されてしまいました。このようにして、伝統的なソジュは表舞台から姿を消してしまったのです。

 45年の解放後も、酒つくりは受難の道を歩みます。それについては、また次の機会にお話しましょう。

昨日、今日と寒い日が続いています

2009-11-03 22:16:05 | 梧南里(オナムリ)便り~韓国ニュースあれこれ
 明日からは平年の気温に戻るそうですが、今朝朝の気温は零下まで下がったそうです。僕の住んでいる南楊州市はソウルから東のほうに30キロほど離れていて、そのうえ三方を山に囲まれているためか、ソウルより2~3度気温が低いような気がします。

 ソウルの中心まで行くのにバスと地下鉄で1時間ちょっとかかるので、最近は隠遁生活になってしまいました。このままじゃいけないなと思い、個人メルマガの<日韓環境情報ニュースレター>を作り、また新しいことを一つ始めようかと思っています(今のところ秘密です)

 あっというまに、2009年もあと2ヶ月、今年は無駄なことばかりやっていたので、来年はちゃんと計画的にものごとを進めようと思います。まあ、こんな決意は何時もやっているのですが、ブログに書いておけば、忘れずに実行すると思いますので。

 夢見たいな話ですが、2011年に南楊州市を中心に行われる世界有機農業大会に係れたらいいなと思っています。去年韓国で行われた湿地保護のラムサールCOP10と、来年名古屋で行われる生物多様性条約のCBD-COP10とリンクするので、どうにか僕も直接参加したいと考えています。とくに、ラムサールの水田決議とそれに関連した田んぼの生きもの調査は、この3つを繋ぐ接着剤の役割をします。ぜひ、南楊州や周辺で田んぼの生きもの調査をしたいです。

 ボランティアでなく、生業(なりわい)で係わりたいというのが、正直な気持ちです。自分の仕事の合間にするのもありですが、その場合は仕事に制限があるというのが現実でしょう。場合に寄っては、仕事を犠牲にして運動をするというケースもあります(僕も昔、そんな感じでやった時期があります)が、長続きしませんよね。

 やはりそれよりは、持続可能な運動のために、生業と運動をリンクさせたいと思います。僕のそれは通訳や翻訳、それにガイドや取材ぐらいなので、どうにかならないかな? どなたか関連する仕事があれば紹介してください。

 と、変な話ばかりになってしまいましたが、お口直しにひさしぶりに我が家の愛犬の姿をどうぞ。  
 
  何時も元気で食いしん坊なポミ

  相変わらずあちこちにおしっこするチャングン