韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

地下鉄の中で

2008-02-27 10:59:45 | ソウル・メモリーズ~7080
 ソウルの地下鉄の<名物>のひとつがいろいろなモノを売りに来る人たちだ。もちろん、地下鉄の中でモノを売るのは違法行為。長く住んでいるので、モノ売りのおじさんが車掌や駅員に摘発される場面を見たこともある。それでも、2~3日に1回はお目にかかる。
 売っているモノはいろいろある。
 バンドエイド、綿棒、水虫の薬から、名刺入れ、CDケース、乾電池、電気かみそり、おもちゃ、かさ、ガムなど種類はさまざま。僕も名刺入れなかんかを買った記憶がある。
 日本のモノ売りもそうだが、売る前の口上が魅力的で聞き入ってしまうときがある。韓国語のなんともいえないリズムで語りだす。工場から直接持ってきたのでとても格安だとか、海外に輸出していたが取引先がつぶれたので助けてほしいとか、実用新案特許がありASもちゃんとやるとか、いろいろ面白い話を聞かせてくれる。
一度、ビデオにでもとりたいのだが、迷惑になるので出来ないでいる。
 これとはちょっと違って、ガム売りや雑貨売りは、見ていて複雑な気持ちになった。ガム売りは、赤ちゃんを背負ったおばさんやおばあさん、時々子供が売っているのを見た。これは、定価より高く買うもので、けっこう買う人がいる。
 最近は見なくなったが、障がい者の雑貨売りも電車の中で見たことがある。これは、強制労働に近い、元締めがいてピンはねされていると聞いたことがあるが、本当かどうか分からない。
 そういえば、昔は電車の中で新聞も売っていたな。これは、地下鉄が許可をしていて、10代から20代の若い男性が多かった。朝晩の満員電車の中でも売っていて、またそれを買う人も多かった。当時は、携帯電話もなくインターネットもない時代だから、新聞はイチバンの情報源で、みんなよく読んでいた。この地下鉄の新聞売りも、いつのまにかなくなってしまった。
 これも、いまでは見ることのできないソウルの風景のひとつだ。
 

牛浦沼(ウポヌップ)

2008-02-21 18:03:57 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
韓国内でラムサール条約で登録されている湿地の中で、一番有名なところがココだと思います。慶尚南道にチョンリョンという所にあります。(まだ、行ったことがないので、すみません)
ネットで調べると、HPがちゃんとあり、日本語のページもありました。
http://www.upo.or.kr/japan/japan-index.html
ここは、今回の締結国会議(韓国では総会とよばれています)の会場ともなっています。最近は月に2回、湿地やそこの生き物を観察するエコツアーも行われています。今月末か来月には行こうと思っていますので、写真はちょっと待っていてください。
ここ以外にも、湿地や干潟があちこちにありますので、これから少しづつ紹介していこうと思います。

甲寺(カプサ)1

2008-02-20 17:50:51 | 韓国のお寺
韓国のお寺ではテンプルステイというお寺体験プログラムがあります。2002年の日韓ワールドカップをきっかけに出来たプログラムで、それまで信者しか泊まれなかったお寺に一般の人も泊まれるようにしたものです。
韓国全国で70箇所ぐらい実施されています。詳しくはテンプルステイ事務局のHPをどうぞ。(といっても韓国語ですが) http://www.templestay.com/
今まで4箇所ほど経験しましたが、最初に行ったところがこの甲寺(カプサ)です。参加者はわずか4名でしたが、指導役の居士(コサ:出家はしていませんが、修行をしている人)からいろいろ面白い話を聞いたりして、貴重な体験となりました。朝、4時に起きて、早朝のお勤め(読経)に出るのも、なかなか大変でしたが、いいものでした。 

犬と韓国

2008-02-19 12:19:23 | ポミとチャングン
こんなタイトルだと、犬料理を連想してしまいますね。
料理じゃなくて、ペットです。韓国も日本に負けないくらい犬好きです。対照的なのが、猫。とても、嫌われています。猫をペットで飼うのはホントの少数ですね。ほとんどが犬です。
一戸建ての家より、マンションのほうを好む人が多いので、家の中で犬を飼う人が多いです。おなじマンションの住民や管理室も、あまりうるさくありません。(もっとも、僕がペットに理解のある地域に住んでいるせいかもしれませんが)かなりの大型犬を家の中で飼う人もいるそうです。
家はマルチーズが2匹います。オスがチャングン(将軍と言う意味)、メスがポミ(これは特別な意味はありません)。チャングンは知り合いから譲ってもらいました。もう、9年ぐらい前の話です。そろそろ、おじいさんになりつつあります。ポミは、4年ほど前ペットショップで買ってきました。それから、ふたりはいつもいっしょ。年の差はありますが、仲がいいふたりです。この写真で、あくびをしているのがチャングン、となりで大きな目で見つめているのがポミです。

バス・トークン

2008-02-17 12:26:09 | ソウル・メモリーズ~7080
 韓国に着たばかりの頃、バスに関連して驚いたことがたくさんある。
 停留所の前に止まらない、停留所のまえに止まらない、運転が乱暴だ、バスに物売りが乗ってくる、など、いろいろありました。
 売店で、バスの路線図の案内書を買って、乗り換えの研究をしたこともあった。この路線案内図、停留所の名前だけ書いてあり、乗り換えの停留所に印があって、後ろにはその乗り換えの停留所にとまるバスの番号が書いてあった。ソウルの地理に詳しくないと、使いこなせないものだった。
 バスに乗るときは、トークンというものを使った。停留所の売店で売っていたが、まとめて買うと割引になった。
 このトークン一枚で普通の市内バスなら終点まで行けたので、ソウル市内の<バス旅行>によく利用した。乗り換えると、もう一枚トークンを使うので、回り道になっても1回でいけるコースを選んで乗ったりしていた。
 いま、ソウルのバスはカードになり、乗り換えも追加料金無しになった。ホントに、時代が変わってしまった。

南大門のこと2

2008-02-16 14:37:19 | 韓国あれこれ
 木曜日の午後、ソウル駅まで行く用があったので、帰り道に南大門の現場によって見た。バスに乗って横を通り過ぎたのと違って、焼け落ちた南大門をすぐ前で見ると、痛々しい。大都市の中心に600年以上の歴史を持つ伝統的な建物が共存していた姿が、ソウルの魅力だ。そんな魅力のひとつが無くなってしまった事は、本当に残念だ。
 こんな事故がおきると、韓国のマスコミは決まって海外の状況を報道する。今回は文化財の保護に関した状況の報道であり、隣国の日本の状況が報道されている。まあ、防災訓練などの回数や中身は日本のほうが進んでいるかもしれない。今回の事故がきっかけになって、韓国の文化財保護政策がちょっとでも変わればと思う。都心にある文化財で夜間の警備がいなく、機械警備だったのは問題外だ。自由に近づける施設の場合は、やはりマンパワーの警備が必要だ。昼間のパフォーマンスの費用を削ってでも、そうるすべきだった。
 最近、韓国各地の寺院を訪れる機会が多いが、境内に消防車がそのまま置いてある場合がある。実際、韓国では山の中にお寺があるので、消防車を置いたままのほうが効果的だろう。でも、お寺によっては、ほとんど人がいない場合もあり(常駐している人が数人のところもある)万一火事になった場合、対応できるのか不安だ。
 有形の文化財を保護し後世に伝えるということが大事なことは、いまさら説明しなくてもいいだろう。特に、韓国の場合、有形の文化財が戦争や災害や火災などで多く失われている。豊臣秀吉の<文禄・慶長の役>や近代の植民地支配で、日本は韓国の多くの文化財を持ち帰ってきたり、破壊したりしている。こんなことを書くと、<嫌韓派>から証拠を見せろとか、正当な手続きをしたとか言われそうだが、僕はそう思っているので、あしからず。
 とにかく、日本の植民地支配でも、また韓国戦争でも生き延びてきた南大門が無くなってしまった。それを実際に見てきて、無くなったと言う歴史的な重みを一段と感じた。

南大門のこと1

2008-02-14 11:10:00 | 韓国あれこれ
 きのう、全焼した南大門を見た。ミョンドンに向かう149番バスがちょうど南大門の横を通るので、バスの中から見たのだ。テレビやネットでは見ていたが、直接焼け落ちた南大門を見ると、なんともいえない感じになった。
 すでに日本でも報道されているが、今回の南大門の火事は70歳近くの老人による放火だった。以前にもソウル市内の昌慶宮(チャンギョングン)に放火したことがあると言う。アパート建設のための再開発で、自分の土地の買収価格が低いため世の中をうらみ、放火をしたそうだ。こんな話を聞いても、だんだん人間がおかしくなってきたような感じがする。
 南大門の火災に関して、もうひとりおかしい人がいる。
 今度、大統領になる李明博(イ・ミョンバク)だ。現場を訪れたとき、国民の募金で南大門を再建すると言い出した。募金はするべきだ。韓国国民だけでなく、韓国を訪れた観光客も募金をしたらいいと思う。ホテルやレストラン、免税店で募金箱を設置してもいいと思う。
 でも、大統領になる人がまず言わなくてはいけないことは、国の責任だ。文化財の管理の問題や、南大門の再建について、まずはっきり言うべきだ。とくに、この人はかつてソウル市長をしていた時、南大門のまわりを公園にして自由に立ち入れるようにした人物だ。南大門の前で、朝鮮時代の服を着た<守護兵>のパフォーマンスが始まったのも、この頃だったはずだ。こんなパフォーマンスは熱心だが、肝心の、南大門の管理や警備が後回しになっていたことが分かった。夜、8時以降は管理をする人間はいなく、機械警備に任せていたと言う。
 このことは、今回の火災ではじめて知った。韓国は徴兵制があり、軍隊の代わりに警察や公務員や駅員として働く若者もいる。そんな人が警備をしているものだと思っていたが、実は誰もいなかったのだ。これではいくら開放しても、意味がない。余りにも無責任だった。
 日本人の僕が、こんなに怒るのも異常かもしれない。でも、ソウルで20年近く暮らし、ここ2~3年は毎朝のように南大門の前を通っていた。だからこそ、怒るし言いたいことはたくさんある。二度と繰り返さないために、韓国や南大門を愛するゆえ、言いたいことがたくさんあるのだ。(続く)
 

海印寺2

2008-02-13 13:00:41 | 韓国のお寺
 海印寺(ヘインサ)の境内です。この日は特別な行事があったので、このあとお寺は人でいっぱいになりました。
 後ろに見えるのが掛仏(ケェブル)と言って、大きな布にかかれた仏様です。このような行事のとき利用します。いつもは本堂の仏像の後ろあたりに保管されています。僕も本物を見るのははじめてでした。
 忠清道の甲寺(カプサ)でテンプルステイをしたとき、本堂の仏像の後ろに回り、掛仏を屋外に持ち出し掛けるのに何人もの人手が必要だという説明を聞いたのを思い出しました。次は甲寺の掛仏を見たいですね。


ラムサール総会

2008-02-12 11:36:23 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 今年の10月28日から11月4日までの8日間、慶尚南道の昌原(チャンウォン)でラムサール条約の締結国会議が行われます。この条約は、正式には「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約:Convention on Wetlands of International Importance especially as Waterfowl Habitat」と言って、1971年にイランのラムサールという都市で行われた国際会議で作成された、国際的な環境条約です。 締結国会議は3年ごとに行われますが、今回は1993年の釧路に続き東アジアでは十数年ぶりに行われることになります。
 韓国にはラムサール登録湿地が8箇所あります。また、これ以外にも韓国内の法律で保護されている湿地が20箇所以上あります。日本には余り知られていない(韓国国内でも知っている人は多くないようです)これらの湿地を紹介しながら、韓国のエコツアーについて考えて見ます。

南大門炎上!

2008-02-11 11:31:10 | 韓国あれこれ
正直、とてもショックです。ソウルの南大門(正式には崇礼門スンレムンと言います)が炎上し、崩壊してしまいました。韓国の国宝の第1号でソウルでは一番古い木造の建造物でしたが、数時間で燃えて無くなってしまったのです。
自宅で少し遅い夕食を食べていたとき、テレビで臨時ニュースが流れました。夜の9時近くでした。南大門から煙の出ている様子がテレビに出ましたが、ソウル市内だし、通報があってすぐに消防車が到着したので大丈夫だと思っていました。以前見逃した映画をテレビでやっているのをたまたま見つけ、結局最後まで見ましたが、見終わったのが1時ぐらいだったでしょうか。
何の気なしに他のチャンネルに回したとき、画面は炎や煙に囲まれた南大門の姿が画面にあります。一瞬、何だこれは、と思い、KBSやMBCなど他のチャンネルにしても、現場からの中継の特別プロをしています。文化財の保護に携わった人のインタビューや、現場のレポーターの報告などを聞いているうちに、炎に包まれた南大門が崩れ落ちたのです。いま、この文章を書いていても、なんともやるせない気分です。どうにかできなかったのか、という思いでいっぱいです。
長く韓国に住んでいる自分にとって、韓国だなと実感するものがいくつかありますが、そのひとつが南大門でした。とにかく、時間を作って、現場に行ってきます。