韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

スンチョン湾に行ってきました(3) そして、ナクトンガンの河口へも

2010-11-29 01:27:35 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 さて月曜日の22日、本当は休館日なのですが、スンチョン市役所のご好意でビジターセンターを再訪問。経済環境局長の崔徳林さんからのレクチャーを聞きました。レクチャーの内容は、このツアーの呼びかけ人の後藤弁護士のブログをご覧ください。

 福岡の弁護士 大橋法律事務所公式ブログ 

  ビジターセンターの中では湿地や湿地の生物、渡り鳥、葦などのテーマで展示がされています。休館日なので独占しました。
 
 

 

 3年後には5キロほど上流(というか陸地側というべきでしょうか)に新しいセンターが作られるそうで、訪問客はそこで車から降りて、自転車かライトレールで移動することになるそうです。

 すでに今年は訪問客が300万人を越えそうで、週末になると4500台ぐらいの車が駐車場を利用するそうです。湿地の賢明な利用、持続可能な活用を考えた時、スンチョン湾がこれから抱える課題というものにも注目する必要がありそうです。ということで、スンチョン湾の訪問もこれで終わり。最期にビジターセンター前の広場で記念撮影をしました。中央にいる人が崔局長です。ここには、ラムサール条約の説明の看板もありましたよ。

 

 

 
 

 その後、僕たちはプサンへ。ここではプサンの湿地保護団体、<湿地と鳥たちの仲間>のキム・ギョンチョル事務局長、江原大学法科専門大学院のパク・テヒョン先生、そして佐渡のトキ調査で一緒だったパク・ソンベさんが合流。パク・テヒョン先生とは来年の4月ごろ、日韓の環境訴訟関係の弁護団でシンポジウムや学集会をしようと意思一致。キム・ギョンチョルさんも、以前ナクトンガンの河口にかかるミョンチ大橋(現在は乙淑島大橋)の訴訟にかかわり、二審のとき弁護士が見つからず、自分たちだけで裁判をやったことがあるそうで、みんなびっくりしました。

 23日は帰国の日。ほとんどの皆さんの飛行機が5時50分出発なので、ナクトンガン河口を十分に見学することが出来ました。とくに、朝、気温が下がったので大気が澄んでいて、本当に遠くまでみることができました。また、パク・ソンベさんは以前ナクトンガン河口のエコ・センターに勤務していたので、とても充実した説明(苦労話やウラの話なども)を聞くことができて、勉強になりましたね。とくに、公立のセンターの役割とNGOとの関係をどのように作るかの話は、参考になりました。

 

 ナクトンガンのエコ・センター。国際コンペの結果、日本人のデザインが採用されたそうです。

 

 展示はなかなかユニークです。河の水の高さが透明なプラスチック版になっていて、そこから下の部分が水中の様子を展示していて、これはスルドイと思いました。これも、パク・ソンベさんのアイデアだそうです。

 

 これは有名なガラス窓。ナクトンガンの河口が一面に広がり、目の前の人工湿地にも鳥たちがやってきます。

 

 乙淑島の南のはじにある探鳥用の小屋。幼稚園の子供たちがどっとやってきました。また、ここは秘密のデートコースだとか。

 

 ナクトンガンの河口。おなじみの峨嵋山(アミサン)の展望台から。ここにはじめて来たのが2008年のラムサールCOP10の時。最初のときも、キム事務局長の案内でした。今日は本当にいい天気、遠くの新港まで見えました。

 

 ナクトンガン河口が終わってから、いつもの<ハルメチップ>でチャンオ・クッパッ(ウナギスープごはん)にパジョンにマッコリで昼ごはん。これも美味しかったですね。後藤先生の息子さんの光くん、1人で一人前以上食べていましたよ。

 最期、ロッテマートという大型スーパーでキムチやのりなどのお土産を買ったのですが、韓国の大型スーパーではレジ袋が廃止になり、自分が袋を持っていくか、紙のショッピングバッグを100ウォンで購入するか、あとはレジの近くの梱包用台で空段ボール箱を利用するかです。空ダンボールの再利用は日本ではあまりないようですが、韓国ではいまや常識、こんなところは韓国のほうが進んでいますね。

 ということで、スンチョン湾&ナクトンガンツアーも無事に終了しました。ぜひ、次は有明海周辺の自治体の職員や議員さんたちが見に来てくれるといいですね。また、干潟の保全活動に取り組んでいる各地の皆さんも、一度訪れるといいと思います。いろいろな意味で刺激になりますし、ムツゴロウ鍋も美味しいですし。興味のある方、ぜひ連絡をください。 

スンチョン湾に行ってきました(2)

2010-11-27 23:53:34 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 お昼ごはんにビビンバップで腹ごしらえの後、楽安邑城で観光をしました。ここは15世紀ごろに作られた城壁都市です。いまでも伝統的な藁葺きの家が100軒以上あります。毎年、新しい藁を屋根に葺きますが、この費用は全てスンチョン市が出しているそうです。僕たちが訪れた日も、おじさんたちが作業をしていました。彼らの話では7名が1チームになってようやく1日で仕事が終わるそうです。

 

  

 外から見ると朝鮮時代そのものですが、家の中は現代です。電信柱もありませんが、電線は地下に埋められていますし、トイレも水洗式になっているそうです。

 さて、僕らはガイドさんの案内で、まず城壁の上に登って村の全体を見ることにしました。

 

 左から堀弁護士、甲木弁護士、長崎支援の会の坂田さん

 

 長崎支援の会の高村さん、支援する全国の会事務局長の岩井さん

 

 長崎支援の会の池田さん、元ケースワーカーの方です。

 

 今回のツアーの呼びかけ人の後藤弁護士、末っ子のこころちゃん、長男の光くん

 

 最期、後藤弁護士の奥さんの真由美さん、長女の麗ちゃん

 という11名(子供を入れて)がツアーのメンバーです。まあ、気心の知れた人たちで、環境や干潟については物凄い情熱と愛情を持っている方々。僕のほうが色々勉強になりました。

 

 韓国の伝統村は安東のハフェ(河回)村が有名ですが、ハフェ村に劣らないぐらい、この楽安邑城(ナグァン・ウップソン)も有名ですね。この村ではかつて「チャングムの誓い」のロケも行われ、何人かの方が「覚えているぞ、この場所」といっていました。この写真の建物も、ロケに使われたそうです。

 

 ちょうど、紅葉が盛りの時期でした。韓国の紅葉もきれいですよ。

 

 楽安邑城の真ん中にメインストリートがあり、北側(東側だったかもしれません)はこの写真のような官庁の建物(瓦葺の屋根で建物も大きいです)、南側(西側?)が藁葺きの民家という配置です。この建物はかつての地方官吏が仕事をしたところ。当時は裁判も担当したわけで、当時はもちろん弁護士はいません。というわけで、弁護士の先生方、興味深そうに見学していました。

 

 メインストリートにはいろいろなお店もあります。ここでは餅をついていて、その場で売っていました。韓国の餅も日本のと似ていますが、ここでは黄な粉をまぶせて安倍川餅のようなものを売っていました。(韓国語でインジョルミと言います)

 

 ちょっとした市場もありました。豆や雑穀などがおいてありましたが、買う人いるのだろうか?

 このあと、僕たちはスンチョン市内のホテルへ移動。ホテルというより、健康ランドにホテルがついたような施設に行き、まずサウナ(韓国式伝統サウナ)へみんなで行きました。韓国に何度も来たことがある堀先生もこのような韓国式サウナ(ハンジュンマクといいますね)は、初めての体験。熱いカマのなかでじっくり汗を流しました。

 そのあと、ホテルの目の前の焼き肉屋で豚の三枚肉で夕食。やっぱり、韓国の豚肉っておいしいですね、というのが後藤先生の感想。ここには、スンチョン市役所のキム・インチョルさんと、環境団体のメンバーと漁民のメンバーも参加。スンチョン湾の保存活動の歴史や、最近の問題点など、いろいろ話をしてくれました。(通訳なので、写真がありません!)

 翌日の午前中は、スンチョンのアレジャン(上市場)に行って五日市を楽しみました。韓国では、伝統的な市場で周期的に大きな市場が行われます。大体、どこも5日ごとに回ってくる五日市が一般的。

 

 

 ちょうど、僕たちが覗いたところは魚などの海鮮物の市場でした。皆さん、エイや太刀魚が多いのに驚いていました。あと、生きているドジョウや貝殻つきの牡蠣などもありましたね。

 

 で、朝ごはんは市場の横の食堂で。テジクッパッが5000ウォン、カルビクッパッが6000ウォンでした。この구억식당、一番目立ったので入ったのですが、20年以上クッパッを出している老舗だそうです。スンデという韓国式の腸詰も入っていましたが、それほど臭いもきつくなく、美味しかったです。(続く)

 
 

スンチョン湾に行ってきました(1)

2010-11-27 02:46:30 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 

 まず、この写真から紹介しましょう。何気なく撮った写真でしたが、良く考えると色々な意味のある写真になりました。この写真を撮ったのが、先週の土曜日(20日)、夕方の5時ごろです。場所は全羅南道のスンチョン湾のビジターセンターです。写真に写っているところは、ビジターセンターの裏側で、駐車場の隣に湿地が見えますが、後で聞いたらここは田んぼを湿地に復元した所だそうです。有名なスンチョン湾は反対の方向にあります。土曜日の5時ごろ、車がまだたくさん残っているのに驚きました。20日から23日まで、九州の有明訴訟の弁護団と支援の市民団体の人たちとスンチョン湾に行ってきました。今回も通訳しながらの写真撮影なので、抜けている部分もたくさんありますが、写真を紹介しながら感じたことをメモしてみます。

 

 ビジターセンター(正しくは湿地生態館ですが)の横には天文台があって、そこも湿地を眺めるのにいい場所でした。金海空港から車を飛ばして4時半ごろにスンチョンに到着。そのままビジターセンターに直行です。目の前に広がる田んぼにはナベツルやガン・カモがあちらこちらで休んでいます。この田んぼは無農薬で稲作が行われていて、収穫の3分の1はスンチョン市が買い入れて鳥たちのエサになります。今年はナベツルが約450羽、やってきたそうです。

 

 天文台の建物の中には色々な展示がしてあります。まず、鳥の生写真。今年やってきた渡り鳥たちです。

 

 隅っこにあった展示です。一番左の模型は見たことがある人もいるでしょう。慶州にある有名な史跡、チョンソンデ(瞻星台)です。その横は良く分りません。(すみません、時間がなく説明まで読めませんでした)

 

 さあ、今回のツアーの参加者を紹介しましょう。右が弁護士の堀先生。ラムネットの共同代表の1人。やはり、鳥好き、自然好き、遠くの鳥の説明をはじめると止まりませんでした。左が同じく弁護士の甲木(かつき)先生、この前の選挙で民主党から立候補したとか。堀先生の説明を楽しそうに聞いています。

 

 

 出口に記念品のショップがあります。(建物もカッコいいのですが、写真を撮るのを忘れました。写真のある方、送ってください。)グッズもオリジナルで、なかなかしゃれています。旅行のお土産とか観光地の記念品て、だいたいどこ行っても同じようなものが並んでいるのですが、ここはちょっと違いますね。オリジナルのグッズや、<作品>が並び、一味違うなと感じました。

 

 日が沈む直前のビジターセンターの前庭。写っている建物、実はトイレでした。

 夕食はムツゴロウ鍋です。以前、ムツゴロウがそのまま入っているものを食べましたが(こんな感じです)

 

 今回はムツゴロウはすりおろされていて影も形も見えませんでした。食事の後にペンションに移動、ここの中庭で焚き火を囲みながらマッコリでおしゃべり。

 

 

 写真は「よみがえれ!有明」訴訟を支援する長崎の会の坂田さんと高村さん。お二人とも以前は高校の先生で締め切られた前の諫早湾の様子を知っている方々です。

 

 

 止まったペンションは韓国伝統家屋。でも、まだ建てたばかりなので新しくきれいでした。結局、ここ一軒を貸しきりました。春や夏なら中庭で焼肉も出来ますよ。ペンションの名前は「갈대밭 사랑채」。HPはこちらです。
 http://www.한옥팬션.kr/index.php  
 利用したい方は、ブログに書き込みをしてください。
 
 翌日、21日の日曜日は午前中にスンチョン湾、午後は楽安邑城(ナガム・ウプソン)。スンチョン観光の基本コースです。

 

 まず、葦が一面に広がる湿地を歩きます。木造の遊歩道があるので、子供でも大丈夫。

 

 3キロ弱(約1時間20分ぐらい)歩くとスンチョン湾を一望できる龍山展望台に着きます。この日は満潮で、湿地の部分は見れませんでしたが、まんまる(ミッキーマウスの耳ですね)の葦原がとても印象的です。

 

 ということで、記念撮影(2名ほど欠けていますが)です。この展望台、まだ完成して2年ぐらい。2階建てになっていて、年間200万人を予想して建設したのですが、今年はすでに270万人がスンチョン湾を訪れているので、ピーク時は人であふれてしまうそうです。

 

 

 そのあと、遊覧船に乗って湾を一周。これも30人ぐらいしか乗れませんので、この日のチケットは朝の段階で売り切れになったそうです。来年にはもう1隻ふえるそうです。船から眺めるスンチョン湾の景色もなかなかでした。

 

 遊覧船の乗り場。今日はチケット売り切れですという看板が入り口にありました。

 

 防潮堤の上を走るバス型電車。これには乗ることが出来ませんでした。この次、乗りましょう。

 

 ビジターセンターの中での記念撮影。前列の左にいるのが、今回案内をしてくれたキム・インチョルさん。もともと地元の環境団体のメンバーで、2年ほど前から市役所の専門職(鳥が専門です)として働いているそうです。彼のおかげで、今回のツアー、本当に充実したものになりました。(続く)

北朝鮮の砲撃について

2010-11-25 03:53:09 | 韓国あれこれ
 火曜日の夕方、有明訴訟団の皆さんのスンチョン湾ツアーでプサンの金海空港まで見送りに行ったあと、このニュースを知りました。テレビのニュースを見て、ついにここまでやるようになったのか、というのが最初の印象でした。その後、テレビやインターネットで仕入れた情報を元に、現時点での感想を述べましょう。

 日本や韓国のマスコミが分析しているように、キム・ジョンウン体制を固めるためにやったのは、まず間違いないと思います。ただ、民間人を含めて4名もの死者が出るという大規模な砲撃にエスカレートするのは予想外です。今までの北朝鮮のやり方を見ていると、強硬路線と柔軟路線を上手に組み合わせて、自分たちの要求を実現するという路線だったと思います。言い換えれば、キム・ジョンイル体制では強硬路線と柔軟路線を、大きな枠の中ではコントロールしていたということになります。

 今回の砲撃は、この<大きな枠>をはみだしたという気がします。つまり、コントロールが利かないレベルの砲撃をしたのではないかということです。聨合通信の報道によると、戦闘機同士の戦闘が起こる寸前だったというニュースもあります。韓国側が、若干の躊躇をしたおかげで、1日だけの交戦になりましたが、もし戦闘機がミサイルを発射していたら、1日ではすまない闘いになっていたでしょう。

 韓国のニュースでは今後も北朝鮮側の挑発行為は可能性が高いと報道しています。今回の交戦でキム・ジョンウンが、南側の軍事力はたいしたことがないと判断して、再度挑発行為を続けたら、かなり危ない話になります。西海岸の離島への攻撃だけでなく、非武装地帯や東海岸での挑発行為も考えられます。(このぐらいのことは、米韓の軍人たちは予想しているでしょうが)

 そうなると、アメリカ側の動きが気になります。ピンポイントで北側の中枢部に反撃をするというシナリオが進んでいるかもしれません。90年代中盤の核疑惑のときは、このような作戦が検討されたといいますし、実際にアメリカと韓国の軍事力で、やろうと思えば、十分可能でしょう。そうなったら、かなりの戦線の拡大と長期戦が予想されます。こんな予想が外れてくれることを祈っていますが。

 さて、こんな状況で、韓国国内は挙国一致体制に進むでしょう。そうなると、アメリカとのFTA交渉はいつのまにか成立してしまいますし、4大河川事業に反対することも難しい状況になるでしょう。予算も福祉関係はばっさり削られ、軍事予算が大幅に増えますし、自由に物が言えなくなるような気がします。

 とはいえ、まだ僕の回りはいつもと同じで、こんな大事件があったことが信じられないぐらいです。したたかと見るか、無関心と見るか、あるいは韓国軍を信頼しているのか、自分だけ助かればいいと、裏では準備をしているか、どうも良く分りません。あと、2~3日したら、事態の変化があるでしょう。そのときは、またお知らせします。


追記:両棲類シンポとスンチョン湾ツアーについては、明日あさって中に、くわしくお知らせします。


4大河川事業と慶尚南道

2010-11-16 04:56:41 | 環境保護&エコツアー(2011まで)


 これはプサン地方国土管理庁が慶尚南道に送った公文で、「慶尚南道が持っていた4大河川事業の事業権を取り消す」という内容です。4大河川事業は中央政府の事業ですが、一部の工事を関連自治体に代行させています。慶尚南道の場合、ナクトンガンの6~15工区の10箇所と47、48工区、合計8962億ウォンが投入されて、浚渫と河川環境整備をすることになっていました。

 これに対して慶尚南道は10月26日に「ナクトンガン事業調整協議会」を設置しようと提案をしていました。ナクトンガンの7~10工区では大量の廃棄物が地下にあり、また文化財の調査も行っている最中で、周辺住民への補償問題も解決していないため、工事を進めることができなかったの主張しています。

 韓国政府の考えは、唯一つです。来年、2011年末までに4大河川事業を終わらせるということだけです。すでに平均で堰(ダム)の工事は60%以上終わったという発表もありました。本格的に工事を始めて、1年ほどでこれだけのことをやったのですから、ものすごい話です。

 工事のテンポの速さもすごいですが、反対の声を一切認めないという態度もすごいですね。今回の事業権の取り消しは、中央政府の地方自治への「宣戦布告」とも言えます。慶尚南道も行政訴訟で争う姿勢を見せていますし、もしプサン地方国土庁が発注元(新しい事業主)になって浚渫を始めた場合、土壌の検査や浚渫土用の土地使用許可取り消しなど、全面的に争う可能性があります。

 たぶん、今回の問題が4大河川事業の今後を占う大きな試金石になる可能性があります。中央政府のゴリ押しに反対しようと、国民が声を上げるのか、あるいは中央の言うことを聞かない慶尚南道に問題があると見るのか、どちらにしても、慶尚南道に少しでも頑張ってもらうために、できることがないか考えて見ます。

初めて韓国に来た時

2010-11-11 02:27:04 | ソウル・メモリーズ~7080
 86年の夏に初めて韓国に来たことがあります。

 水道橋にある在日YMCAのツアーで済州、光州、慶州、ソウルと回ったのでした。このツアーで一番記憶に残っているところが光州です。YMCAを訪問したのですが、ちょうどタルチュム(仮面劇)の練習をしていました。練習が終わってからYMCAのメンバーたちと一緒に食事をすることになりました。

 話をしているうちに(通訳を通してですが)歌の話になり、キム・ミンギの「朝露」が好きだというと、この歌は禁止されているからと、すぐに話題を変えたのが印象的でした。で、歌を歌おうということになり、彼らは「5月の歌」という80年5月の光州の民主化闘争のときに歌われた歌を大声で歌いだすので、大丈夫かなと、かなり心配したことを覚えています。

 後から分った話ですが、僕たちの泊まったホテルはちゃんと監視されていたそうで、僕たちが出発した後、警察が調べに来たそうです。当時は、夜間の外出もまだ制限されていた時代、楽しかったたびですが、ちょっと緊張したのも覚えています。

iCOOP 生協のCM

2010-11-09 02:00:52 | 韓国あれこれ
iCOOP生協、テレビCM


 田んぼの生き物調査でお馴染みのiCOOP生協が、なんとテレビにCMを出しています。

 はじめて見たのが数日前、ある教養番組のスポンサーとしてでした。最初はiCOOP生協のCMとは分らず、なんか田舎っぽくて、規格外のCMだなと思い、2度目か3度目にiCOOP生協と分ってとっても驚き、ショックを受けました。

 ユーチューブで調べてみたら、このCMは生協組合員の主婦が直接作ったとか。それで、こんな規格外のCMになったんだなと、納得がいきました。それにしても、かなりの金額ですよね。生協がテレビのCMを流すなんて。

 さて、このCMについてiCOOP生協のHPに説明が載っていました。

iCOOP生協のHP

 これによると、組合員がアイデア、撮影、照明、録音、演技まで直接参加して作ったそうです。何よりも「生協は組合員が自ら世の中を変えるために努力する所」という特色をストレートに広告に載せようとしたそうです。

 まあ、好き嫌いは別にして、かなりインパクトのあるCMであるのは、間違いありません。やはり、毎年組合員が増えているエネルギーが、この広告にも現れているようです。

Do You Love Me - Bobby Kim

2010-11-06 02:58:14 | 僕の韓流~ソング&シネマ
Do You Love Me - Bobby Kim


 最近、芸能ニュースを見ると、韓国の女性グループ「少女時代」のニュースが必ずといっていいほど出てきます。それも、日本ですごく人気があるという内容。埼玉アリーナにK-POPSファンが1万5千人集まりましたが、「少女時代」のファンが一番多いようですね。

 「冬ソナ」を頂点とする韓流ブームの時は、ほとんどが40代以上のおば様たちが多かったですね。チェジュ島でやった韓流エキスポのとき、チャーター機が飛びましたが、男性は数人しかいなかったそうです(それもおば様の旦那様と旅行会社のスタッフです)。

 男性ファンが登場したのが「チャングムの誓い」から。イ・ヨンエはおじさんたちに抜群の人気で、その次がチェ・ジウかな。どちらにしても、韓流はおば様とおじさんたちの世界だなという感じでした。(もちろん若いファンの人もいましたが、おば様たちのパワーに負けてましたね)

 それが「少女時代」でガラリと変わったので驚きました。女子高生たちが夢中になるとは想像できませんでした。若い男の子たちにも人気があるし、彼らのお母さんたちの世代にも人気があるみたい。これで今年の紅白に出るかもしれないですね。

 ただ、この人気は偶然ではない感じです。かなり以前から準備をして、少しずつ種をまいて耕していた畑が、ものすごい豊作になったと理解したほうがいいみたい。韓国のエンターテイメントの世界も、いまやワールド・スタンダードを基準にしています。かなり緻密な計画を立て、マーケッティング調査もきちんとやり、今のタイミングで「少女時代」を日本でデビューさせたという見方は、どうでしょうか?

 さて、じゃあ次は何か。そろそろ、ソロ・シンガーの登場でしょう。(うわ、ベタな駄洒落になってしまった!)今まで踊りやグループの魅力で見せてきましたが、歌がうまくてカッコいい歌手が、日本に登場しそうです。男性は、このビデオのバビー・キムが注目です。女性は、ペク・ジヨンあたりが日本で活躍すると面白いんですが。

 まあ、ビデオを見て、バビー・キムの歌を聴いてください。いやあ、カッコいいですよ。


 

どこか異常なG20

2010-11-05 02:31:21 | 韓国あれこれ
 11月11、12日の二日間にわたって行われるG20、20カ国・地域首脳会議。今、こちらのテレビでは連日、関連ニュースが報道されています。2008年から始まったG20は、今までアメリカで2回、イギリスとカナダでそれぞれ1回ずつ行われ、今回の韓国での開催はアジアで初めてです。そのせいか、韓国政府の力の入れようは物凄いですね。今から「戒厳令」のような雰囲気が始まっています。

 今日の夜のニュースでも警備が行き過ぎではないかという報道がありました。西大門区では10日から3日間、臭いが出る食べ物のごみを捨ててはいけないことになりましたし、会場のCOEXの近くでは屋台が全て撤去、当日はCOEXにつながっているサムソン駅には地下鉄が止まらず通過、暴走族を500名ほど連行して、当日は家に電話をして在宅かどうかを確認するそうです。

 調べていったら、いろいろおかしなことがどんどん出てきます。ポスターに落書きをした大学講師が連行されたというニュースもあります。

ハンギョレ新聞 11月4日
  
 驚きは、このG20のための時限立法がされている点です。

 G20の警備安全のための特別法

 この法律は、10月1日から11月15日までの効力のある法律で、第1条から第9条まであります。それぞれの項目名を書き出して見ましょう。

第1条 目的 
第2条 他の法律との関係
第3条 警護安全統制団の設置
第4条 関連機関などに対する協力要請
第5条 警護安全区域の指定
第6条 警護安全区域での安全活動
第7条 警護安全区域での遵守事項
第8条 集会、並びに示威の制限
第9条 国家重要施設にたいする安全管理

 という構成になっていますが、ここでスゴイのが、まず2条。ここでは「首脳会談の警備安全業務に関して他の法律よりも優先して適用する」となっているところ。これは、憲法に違反しているのじゃないでしょうか? 冗談抜きで、日本の治安維持法みたいだな。また、8条では集会やデモを規制する法的根拠を与えています。警護安全区域で集会やデモを制限できることになっています。とにかく、11月11~12日の二日間はソウルは戒厳令下に置かれるわけです。
 
 では、G20では何を話されるのでしょうか? はっきり言って、金持ちの国同士が集まって、今の外貨の混乱をどうするかという会議ですよね。で、ついでといっては何ですが、2カ国間で首脳会談を行い、FTAの交渉をするようです。また、前日の10日と11日は世界のトップクラスの企業のオーナーや経営者が集まります。

 どうもいやな臭いがしますね。結局、G20という場で、いわゆる「グリーン成長」を呼びかけ、アジアや中近東諸国に原発を売りこみを図るイ・ミョンバク大統領の目論見ははっきりしています。4大河川事業に典型的に現れている、開発主導の「グリーン成長」をどこかでストップさせないと、将来大変なことになりそうです。

うどんと蕎麦

2010-11-04 01:41:11 | 韓国料理の世界
 久しぶりに、軽い話題を一つ。

 韓国人も日本人に負けないぐらい麺好きな民族です。ネンミョンから始まり、カルクックス、ビビンクックス、チョルミョン、マッククス、コングックス。韓国風中華料理の中では、ジャジャンミョンにチャンポンが人気があります。最近はスバゲッティも流行しています。

 それでは韓国風日本料理というと、当然、うどんと蕎麦も登場します。うどんは写真のように、日本の味にかなり近いです。ノンシム(農心:辛ラーメンの会社です)から「センセン・ウドン」が発売された時は、かなりの衝撃でした。当時、韓国在住の日本人の間で、これは美味しいと評判になったぐらい。最近では、どのメーカーのうどんもかなりの美味しさです。

 

では、蕎麦というと…。なぜか、ざる蕎麦だけ。韓国語でメミル・クックスというのですが、おつゆに入った温かい蕎麦は、あまり見かけません。何度か発売はされているのですが、人気が内容で、1シーズンで終わっています。関東出身の僕としては、やはりおつゆたっぷりの天ぷら蕎麦を食べたいのですが、韓国ではなかなか難しいようです。