8月に行う「癒しの時間~韓国・京畿道を訪ねる」でテンプルステイを行うお寺を紹介しましょう。
テンプルステイとは、山の中の清涼で静寂なお寺で修行僧の生活を直接体験し、1700年の韓国仏教の歴史と一緒に現代に蘇った美しい伝統文化と精神に出会える時間です。一滴の水、一枚の葉から宇宙を発見する悟りの講話が「本当の私」を目覚めさせてくれます。澄み切った自然の音で朝が始まる山寺。そこに行けば「本当の自分」で出会えます。
一般の立ち入りが制限されているユネスコの生態圏保全区域に指定された光陵(クァンヌン:朝鮮王朝第7代世祖の墓)と国立樹木園の隣に奉先寺(ポンソンサ)があります。奉先寺のテンプルステイでは僧侶の引率でこの森の中に入ることができ、ここだけの瞑想の時間が体験できます。
奉先寺は、大韓仏教曹渓宗の第25教区の本山です。高麗時代の西暦969年に建立され、当時は雲岳寺(ウナクサ)と呼ばれていました。1592年の豊臣秀吉の文禄慶弔の役、1636年の丙子胡乱(ピョンジャホラン:清の武力侵攻)で焼けた寺を1637年に再建し、また1950年からの朝鮮戦争で本堂など16棟が全焼してしまいました。このような困難な中でも再建の努力を繰り返し、現在の姿となりました。
奉先寺のテンプルステイはつぎのようなスケジュールで行われます。(季節や参加人数により、変動があります)
<1日目>
- 14:00 到着
- 14:30 オリエンテーション(お寺でのマナー&禁止事項、お寺の案内など)
- 16:45 夕食(夏期は1時間ほど遅くなります)
- 17:40 四物(サムル)観覧、夕方の読経 *四物とは、太鼓、雲版、木魚、鐘の四つを言い、読経の前に僧侶が叩きます。独特なリズムの四物は、まるで打楽器の演奏を聴いているような、幻想的な雰囲気になります。
- 18:30 講話「仏教とは何か」
- 20:00 僧侶との対話
- 21:30 座禅
- 20:00 就寝
<2日目>
- 4:00 起床
- 4:20 朝の読経、108拝(五体投地、頭、両肘、両膝を大地につけて拝むこと)
- 5:45 朝食
- 7:10 役務と休息
- 8:00 森の中での散策と瞑想
- 11:00 仏教体験(数珠作り)
- 11:30 昼食
- 12:15 部屋の片付け&解散
韓国だけで味わえるテンプルステイ。ぜひ、参加してみませんか?
奉先寺の山門
ここで四物を叩きます
境内の蓮池