またまた、久~しぶりの書き込みです。というのも、2月の最終の週末は福岡で<日韓NGO湿地フォーラム>が行われ3泊4日で日本へ行き、3月の第1週の週末は<日韓両生類市民モニタリング>が東京で行われたため4泊5日で日本へ行ってきました。おかげで、ブログの更新がまったくできず、2週間ぶりぐらいの更新だと思います。
<湿地フォーラム>のほうは、この次、4大河川事業や江華島潮力発電の問題などと一緒に書き込むことにして、きょうは<両生類>のほうを書いてみます。以前このブログでも記事を書きましたが、昨年8月に韓国で行われた<両生類市民モニタリング>のお返しで、今回韓国のメンバーが日本を訪れたわけです。
ざっとスケジュールを書くと、
3月2日(金)日本到着、日本自然保護協会の事務所で打ち合わせと歓迎会
3月3日(土)高幡不動で<日韓両生類シンポ>ここでは、韓国側から3名が発表
3月4日(日)あきる野市の横沢入の里山で両生類モニタリング
3月5日(月)八王子の川口地区のビオトープ見学
3月6日(火)鎌倉市民公園の見学のあと、帰国
という、かなりハードなスケジュールで、観光などは一切なしの真面目なツアーでした。
2日は朝の8時にインチョン空港を出発するという、めちゃくちゃな時間帯の飛行機で一路羽田へ。(おかげで4時起き、5時のリムジンバスでインチョン空港へというハードな一日でした)羽田に到着した後、僕の個人的な好みで通産省前のテント村へ。韓国でもフクシマのことが気になっていて、いちど訪問して、直接話を聞きたいなと以前から思っていました。テント村へつくと、ちょうど韓国のハンギョレ新聞(進歩的な新聞です)の記者がインタビューをしています。僕たちも遠慮なしで入り、椎名千恵子さんというかたから、いろいろ貴重な話を聞くことができました。まだまだ収束なんかではない、これからどんどん被害が大きくなっていくのではないかと、心配です。椎名さんはじめ、みなさん、原発が無くなるまでがんばりましょう。

さて、そのあと4時ごろから日本自然保護協会でミーティングです。今回韓国からの参加者を紹介しましょう。まず、グリーンコリアからシン・ヒョンホさん。本来はソ局長が来る予定でしたが、山の中で調査をしていたとき、滑ってあばら骨を折ってしまい、自宅療養中。そのため、シンさんが急遽参加となりました。同じくグリーンコリア・インチョンからはケヤン山で両生類のモニタリングをしているキム・ウンヨンさん、グリーンコリア・テジョンからはジムグリガエルのモニタリングをしているコ・ジヒョンさん、韓国両生類保全ネットワークでモニタリング責任者をしているキム・テヒョン先生(ソサン高校)、最後に清州ヒキガエル生態公園でモニタリンの責任者のハム・チュンホさんの5名。それぞれの団体の特徴や、課題について報告しあいました。
翌日3月3日は高幡不動で<日韓両生類シンポジウム>が行われました。シンポの様子は西多摩自然フォーラムのブログなどに報告されていますので、感想をいくつか。
1 参加者が多い。一つの分野で100名以上の参加はスゴイです。今回の主催団体の一つ<トウキョウサンショウウオ研究会>の実力を実感しました。
2 両生類の危機的な状況は日本も韓国もほとんど同じであること。開発や田んぼの基盤整備など、原因も似ていますし、保全か開発かという対立になったときの解決の道筋なども似ていますね。日本の<横沢入>と韓国の<ウォンフンイ池>が残った過程なども、似ている構造があります。
3 今後の交流のための足がかりをつくれたなと、自負しております^^。じつは、この両生類シンポ、2年前ほどからいろいろと下準備をしてきたものです。去年の夏、韓国で日韓共同のモニタリングを行い、今回日本で行ってワン・サイクル終わったわけで、これからが本番ですね。これから数年ぐらいの長さの中期目標は、生物多様性条約締約国会議で<両生類保存>のため決議を行うというのが、現実味もありますし、具体的な力(法律による規制や国家予算による保全活動とモニタリング)も持てると思います。
4 日本と韓国でお互いのことを、まだまだ知らないことがたくさんあります。ぜひ、これを機会に、どんどん勉強しましょう。それにしても、カエルの卵を酒のつまみにしてしまうという報告、日本では衝撃だったそうですね。 (続く)

全体の様子。みんな最後まで集中して聞いていたのが、よくわかります。

韓国からの参加者、左からハムさん、シンさん、コ・ジヒョンさん、キム・ウンヨンさん、キム・ヒョンテさんには手作りの焼き物のプレゼントもありました。