韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

伝統芸能の魅力3~南部地方の即興合奏・シナウィ

2017-08-14 02:52:02 | 僕の韓流~ソング&シネマ

국악_시나위_국악방송

さて、南部地方で伝わってきた即興合奏のシナウィを紹介しましょう。初めてこのシナウィと呼ばれる音楽を聴いたとき、これってジャズだな、と感じました。カヤグム、アジェン、ヘーグム、コムンゴといった弦楽器とチャンゴ、チンの打楽器、そして、ピリなどの管楽器によるシナウィは、もともとムーダン(シャーマニズム)の儀式で使われた音楽から派生したと考えられています。

このシナウィは楽譜にそって演奏されるものではなく、いくつかのリズム・パターンの組み合わせを決め、そのリズム・パターンに従ったメロディをそれぞれの楽器が一緒に、時には別別に演奏をしているそうです。もちろん、この映像にあるような舞台の上での演奏の場合は、きっちり決めて演奏をしている部分が多いでしょうが。

実は、ずーっと前に、珍島で個人の家で行うムーダンの儀式を見る機会があり、その時は3人か4人で演奏していましたね。弦楽器がふたつ、管楽器がひとつ、そしてチャンゴ、だったと思います。それに、ムーダン本人がクウムという唸り歌に似た歌や、物語性のある歌で加わっていました。そんな合奏を、村のおばあちゃんやおばさんたちが楽しんでいるという場を目撃して、ちょっとカルチャーショックを受けました。韓国の伝統音楽の深さというか、幅の広さを痛感しました。ぜひ、じっくりと味わってください。

 

 


伝統芸能の魅力2~密陽(ミリャン)の五太鼓踊り

2017-08-10 01:49:13 | 僕の韓流~ソング&シネマ

밀양오북춤

さて、僕が韓国の伝統芸能に興味を持ったのが1985年ごろからなので、もう30年にもなります。当時、86年のソウル・アジア大会、88年のオリンピックを盛り上げるため、韓国から様々な文化イベントがやってきて、その一つが踊りや音楽を中心にした伝統芸能でした。ナムサダン、サムルノリ、鳳山タルチュム、東海岸ピョルシンクック、カヤグムやパンソリなど、どのくらい公演があったかはっきりとは覚えていませんが、1か月に1回ぐらいは何だかの公演やイベントがあったようの思います。

そして、水道橋にある在日韓国YMCAでチャンゴ、カヤグム、伝統舞踊などの文化教室が始まり、僕も1年ぐらいしてから通い始めました。また、1年ぐらいしてからタルチュムも習い始めました。タルチュムは、YMCAでなく、当時、津田塾の学生だったAさんが韓国留学で習っていて、彼女を先生役にしてグループができていて、そこに合流した記憶があります。

そのとき、僕は一応、サラリーマンをやっていて、1週間に2回(チャンゴとタルチュム)、習い事を夜やっていたのですから、すごい集中力というか、体力というか、今ならできないでしょうね。そうそう、練習、終わってから一杯やるときも多かったですから、まあ、若かったのだと思います。で、これがきっかけで、韓国で暮らすことになりましたから、やっぱり、芸は身を滅ぼすという諺が正しく、芸は身を助けるということは、あまりありませんでした^^

韓国に来てから、パンソリも6か月ぐらい習いましたが、日本で習った時のような情熱はなかったように思います。この辺の事情というか、心の変化というか、ちょっと複雑な部分がありますので、考えを整理してから書くことにします。

さて、今日、紹介するのは、慶尚南道の密陽(ミリャン)に伝わる、オブックチュムです。前回の鶴舞いとは違って、服装が庶民的ですね。これは完全に農民の踊りで、たしか百中(ペクチュン)、旧暦の7月15日でしたっけ、そのときに行うお祭りで踊る太鼓踊りです。

これは、きちんと習ったことはありませんが、チャンゴのチャンダン(リズム・パターン)と基本的には同じですので、そんなに難しくありません(チャンダンを知っていれば)。太鼓なので、チャンゴのように音がきちんと出るようになるまで何か月もかかるのでもありません。そのため、大学や同好会、町の文化センターなどでも、よく教えていた記憶があります。大学の学園祭などでも、よくやってましたね。

農民の芸能と書きましたけど、撥を持って、ゆっくり踊るときの腕の線や、ステップを踏むときの足の動きなどは、先日の鶴舞いと共通するところがあると思います。これは、両方ともリズム・パターンが3分割の4拍子で同じですし、また、このリズム・パターンでステップを踏むとき、ひざなどの間接で動きをためる動作をしないと、リズムに乗れないという事情があります。そのため、両班の踊りも農民の踊りも共通なところがあり、そこが韓国の伝統芸能の特徴でしょう。(口で説明するのは、難しい) 日本の伝統的なリズムは強い弱いの2拍子なので、ここの違いはとても大きいですし、たぶん、こんなところに、僕は魅力を感じて夢中になったのだと思います。(続く、つぎは楽器の演奏に行きましょう)



久しぶりに、伝統芸能~東菜鶴舞い

2017-08-06 03:18:00 | 僕の韓流~ソング&シネマ
YouTube에서 '왕비의 잔치 - 백성의 잔치/동래학춤' 보기

韓国の伝統芸能、特に音楽や舞踊は、僕が韓国に定着するきっかけの一つです。その事は、別の機会にじっくりお話することにして、釜山の東菜
鶴舞いを紹介します。
この踊りは見て分かるように、鶴の動作をモチーフにした躍りで、軽やかに跳ぶ動作や肩から腕の線の美しさ、足の動きの繊細なところなど、韓国の伝統舞踊のエッセンスを感じることができます。
この動画はお芝居の中のワンシーンなので、3分ぐらいしかありませんので、じっくりご覧下さい。
なお、これから時々、韓国の伝統芸能の紹介をしますので、よろしくお願いします。というのも、日本人で韓国の伝統芸能をかじった事がある人間は数えるぐらいしかいないので、若い人たちにもぜひ知らせたい、タスキを渡したいと考えたからです。とまあ、最後は何か難しい話担ってしまいましたが、明日も続く予定です^^

秋から冬の計画~皆さんへのお願い

2017-08-02 02:01:42 | 日韓環境情報センターの活動

 今年もあっという間に8月となって、後半戦に突入です^^ 

これからの予定&計画は次の通りですので、皆さん、空欄をぜひ埋めてください、お願いします^^

8月25~28日 第12回日韓田んぼの生き物調査交流会(通訳&コーディネータ)

9月15~18日 第4回日韓未来バスツアーinチェジュ

9月21~25日 日韓湿地フォーラム(釜山)

10月11~14日(または18~21日)鹿児島&熊本原発事故・自然災害対策現地調査

10月27~29日 キャンドル集会1周年記念行事参加&討論会

11月2~5日 2017国際農業博覧会(ナジュ)観覧&全羅南道農業現地視察

11月~12月 有機農業&6次産業日本現地視察(韓国農家対象)

12月以降 ナヌムの家訪問、カワウソ観察など…

まだ、空いているところがたくさんありますので、ぜひ韓国ツアーを計画してください。環境関係以外でも、農業や街づくり、しん的企業から協同組合運動、キャンドル市民革命など、さまざまなテーマが可能ですので、ぜひよろしくお願いします。

さて、これからが本題です。

今年の秋、ぜひ行いたいことが、キャンドル集会からみで3つあります。

まず、上にも書いた<キャンドル集会1周年記念行事参加&討論会>をぜひ行いたいと思います。特に、日本の市民運動や労働運動の現場で活動している方に参加してもらい、韓国のキャンドル集会を支えたメンバーと討論会を行い、日本と韓国の進歩的な運動の交流と連帯を強くしたいと考えています。8月中に参加したいという人が数人集まれば、こちらで準備を始めますので、ぜひよろしくお願いします。

二つ目が、キャンドル集会事務局のメンバーの討論集会を東京や大阪などで行いたいと考えています。すでにこのブログでもかきましたが、福岡での5回連続の討論集会はとても有意義なもので、活発な討論が行われました。2016年から2017年のキャンドル市民革命の意義は韓国だけにとどまるものではなく、日本をはじめとする民主主義が危機に瀕している国でも共有できる価値と哲学を持っていると思います。どうしたら変革を実現できるのか、どうしたら政権退陣を実現するのか、とても具体的なノウハウと歴史を超えた普遍性が、キャンドル市民革命の中にあります。ぜひ、そのことを多くの日本の皆さんに確認してもらい、安倍政権を倒し民主的で先進的な政府を樹立するための武器にしてもらいたいと思います。というのも、野党と市民の共闘とスローガンは間違っていませんし、地域によっては成立していますが、まだまだ力が足りないと思います。この討論集会を準備する中から野党と市民の共闘体制を作ってもらえればと願っています。

そして、最後はこのキャンドル市民革命のドキュメントが10月ごろに発刊されますので、その日本語版を作りたいと考えています。翻訳は、私と2、3人いれば大丈夫だと思いますが、出版と販売のための準備をいまからやろうと考えています。まず、どなたかクラウドファンディングを立ち上げてもらい(僕は日本の銀行口座がないので…)、また出版社の選定などをしてくれれば、こちらでキャンドル集会事務局との話を進め、(ここまで書いたら、ほかの人が始めるかもしれませんね)来年の初めには出版できればと考えています。

今回、キャンドル集会がらみのことばかり書いてしまい、ちょっとアレですが、それ以外でも頑張りますので、ぜひ、協力やアドバイスをお願いします。

写真は2016年12月1日のキャンドル集会全国地図