昨年、ソウル市が行った<2013 グローバル社会的経済フォーラム>のホームページのなかに、社会的経済について説明している部分があります。参考までに訳してみましたが、まだまだ、発展途上の概念であり、実践だなと思いました。堅すぎ内容なので、僕などは、あれれ、と思ってしまいましたが、まあ、これが現実であり、ここからはじめるというスタートラインの確認と考えましょう。
一番のポイントは、コミュニケーション=つながり(と意訳します)とは何かであり、どのようなプロセスでどんな雇用を生み出していくか、という問題のような気がします。
ホームページはこちらです。
<社会的経済とは?>
社会的経済とは、すべての関心の中心に人をおくことだ。重要なのは人であり、資本ではない。
したがって、資本の収益よりも雇用を重視し、仕事を通じて創出する社会的な連携を重視する。
社会的経済は「民主的な意思決定の構造を備え、資本による収益配分を制限する原則に基づいて運営される組織の活動」を意味する。新しい概念のように思われるが、フェアトレード( Fair Trade ) 、地域通貨( LETS ) 、生活協同組合、社会的企業、マウル(村)企業など、一度は聞いてみたことのある活動が社会的経済活動に属する。
社会的経済は、今日の雇用問題のオルタネイティブな形の雇用を創出し、友愛の原則に基づいた地域社会のネットワークの構築を通じた社会的なセーフティネットをより強固にするだけでなく、このような社会的ネットワークを介して他の社会サービスの消費を促進する機能も持つという点で重要な意味がある。
<社会的経済の発生背景>
「西欧の国々は、すでに今までのような豊かさを享受することができなくており、今のように極端な不平等も経験していなかった。現在、ヨーロッパでは、数千万人の貧困層と疎外階層が存在する。したがって、これらの問題を解決するためには、新たな目標を目指す必要がある。特に、労働と所得に依存している現在の社会的な権利をそこから分離することができる連帯経済という目標を目指すべきだ」 - Jean - Paul Marechal
今日の私たちの社会は、健全な市場経済体制を持たず、生活の場の全般にわたり貧富の格差の問題が表われているが、解決できずにいる。このような問題の根底には私たちの社会が共有する普遍的価値の弱体化という問題が存在すると考えられる。
このような観点から、生活の場を中心に<疎通空間=つながる関係?>を拡大することで新たな価値を生み出し、広めることが重要な問題であり、このような<疎通空間>を拡大する対案が「社会的経済」である。
では、具体的にどんな活動が行われているのか探してみて、紹介していきましょう。