お気に入りのテレビ番組のひとつの<Hidden Singer2>が成功裏のうちに幕を閉じました。優勝は以前紹介した<サランヘ フィソン>のキム・ジンホ君。延世大学の3年生。いままで正式な音楽教育を受けたことのないという完全なアマチュアですが、10年間、フィソンの歌を聞き続けていただけあって迫力あるステージを見せてくれました。紹介するのは、ベスト3を選ぶときの映像です。
140118 サランヘ フィソン キム・ジンホ@ 胸にしみる話
そして、25日の夜、生放送でベスト3のステージがあったのですが、優勝を決める方法が電話投票でした。電話でそれぞれのモチャン(物まね)歌手の番号か名前を送って、多い人が優勝という単純明快な方法です。で、これには1回100ウォンかかるのですが、なんと80万以上の投票がありました。合計すると、8000万ウォンです。まあ、全部番組側には入りませんが、それにしてもすごい数でした。視聴率も9%近くで、他のオーディション番組とは桁違いのパワーを見せました。
じゃあ、なんでこれだけ成功したのか? やはり、KPOPに代表される韓国のポピュラー音楽の力量というか才能というか、まず、日本でこれだけレベルの高いモチャン歌手を集めることは厳しいんじゃないかと思います。毎回、数人のモチャン歌手を集めてきて(今は人気があるので、集まってきますが、最初は大変だったそうです)、練習をさせるというのは並大抵の仕事じゃありません。
つぎに、モチャン歌手だけでなく、オリジナルの歌手も、この番組に出演したがっているということが重要でしょう。日本も同じですが、韓国も物まね歌手という<あやしい歌手>がいます。チョ・ヨンピルの物まね歌手でチュー・ヨンピル、ナフナの物まね歌手のノフナとか。彼らの場合は、お互いにあったりすることは一切ないそうです。先日、ナフナの物まね歌手がなくなりましたが、ナフナからはまったく反応がなかったそうです。このように、いままでの物まねというのは、いわば日陰の存在でした。あるいは、音楽の世界というよりお笑いの世界に近い物まね歌手もいますね。
ところが、この番組では、オリジナルの歌手とモチャン歌手が同じ空間で歌うという、いままでにないチャレンジをしたわけです。そして、モチャン歌手のほとんどがオリジナル歌手の大ファンで、そのピュアな姿勢に、オリジナル歌手も感動したり、歌手としての責任を実感したりという、人間ドラマが展開しました。
また、この番組をきっかけに、かつてのヒット曲が再びヒットするという現象さえ生じました。この実例のひとつが、フィソンの<結婚まで考えたのに>です。とくに、フィソンの場合、この番組で新しいファンをつかみ、除隊して間もない間に、再び人気歌手の仲間入りをしました。これほど短期間で復活した例は、珍しいそうです。
この、Hidden Singer、第3期が今年の8月から、また始まります。こんどはどんなオリジナル歌手が、そしてどんなモチャン歌手が登場するか、いまから楽しみです。