韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

トッポッキ・スンデ・キンパップ

2009-07-29 11:10:35 | 韓国料理の世界
 韓国料理の世界化という韓国政府の一大キャンペーンが繰り広げられていることは、何度か記事にしています。

 韓国料理というと、焼肉や宮廷料理などを連想する人が多いでしょうが、B級グルメも日本人に人気がります。ガイドブックを見ても、トッポッキ・スンデ・キンパップなどの庶民的な料理や屋台の料理が詳しく紹介されています。

 これらの料理を伝統的な韓国料理ということはできませんが、韓国料理の基礎というか根っ子というか、他の国の料理とは違った韓国料理だけが持っている特徴がはっきりと感じられます。

 トッポッキの場合、コチュジャンをベースにしたソースは韓国だけのものです。最近、世界化の流れでオイスターソースやジャジャンソースなどコチュジャンソースでないトッポッキを開発していますが、僕からすると、ちょっと違うぞ、という気がします。やはり、コチュジャンソースの味を極めてほしい。コチュジャンソースでいろいろな味、たとえばスープ状のトッポッキや、その反対に水気がまったくないバーベキュー風トッポッキなど、バリエーションにとんだトッポッキを紹介したほうがいいと思いますが、いかがでしょうか? 

 スンデ・キンパップについては、また書きましょう。


お酒つくりが流行っています

2009-07-24 00:38:13 | 韓国料理の世界
 最近、韓国ではお酒造りブームです。

 人から聞いたことなので、不正確な部分もあると思いますが、90年代の後半から法律が変って、自分で飲む分でしたらお酒を造っても大丈夫です。(これを販売すると、酒税法で罰金となります。日本は、最近どうなんでしょうか?)

 とくに果実を使った伝統酒が人気。おととい、山葡萄(ラズベリー)酒をつくる講座に参加して、果実酒を造ってみました。
 果実酒というと、日本の梅酒のように焼酎に果実と砂糖を入れて作るものを連想してしまいますが、今回は酒麹を使った本格的なもの。失敗にないように、下酒(まだ発酵中でアルコール度数が低いマッコリ)も一緒に使いましたが、いま目の前で泡を出しながら元気に発酵をつづけています。あと、1週間もすれば、ラズベリー酒が飲めるでしょう。

 この講座の講師のホ・シミョンさんは酒評論家で、お酒関係の本も数冊出している方です。最近、知り合いになって今回はゲストとしてお呼ばれしたわけです。おかげで、只で自家製ラズベリー酒を手に入れたのです。

 このラズベリー酒以外にも、魅力的なお酒はいっぱいあります。これからも紹介しましょう。

お気に入りの韓国映画~トンマッコルへようこそ

2009-07-20 03:35:42 | 僕の韓流~ソング&シネマ
 ぜひ、DVDをレンタルして見て下さい。いま、予告編を見ましたが、映画のいろいろなシーンが思い出されて、胸が熱くなってきました。

トンマッコルへようこそ・予告編


 映画の内容は、ネットなどで調べてください。僕の好きな俳優がたくさん出ています。監督はこの作品が第一作、すごいです。娯楽映画であるとの同時に、ちゃんとメッセージがあります。韓国の歴史、とくに朝鮮戦争のことを知っていないと、ぜんぜん分からないでしょう。ぜひ、この機会に朝鮮戦争が何なのか、南北の分断が何なのか、朝鮮半島の立場から考えてみてください。

 朝鮮戦争や南北分断を背景にした映画はたくさんありますが、この映画がダントツです。「ブラザーフッド」もすごい映画ですが、ストーリーの展開が読めるので、<文部省推薦>みたいな映画になっています。それとは違い、この映画には<ゆとり>が感じられますし、<ユーモア>があります。たぶん、韓国人のおおらかなユーモアという民族的な特性が反映されているのかもしれません。

 とくに、ポップコーンのシーンは、映画史に残るバカバカしさというか、ファンタジーというか、まあ、一度見て下さい。そういう僕も、もう一度見てみます。

<韓国料理>と<韓国の料理>

2009-07-19 02:07:00 | 韓国料理の世界
 最近、韓国料理の世界化という言葉が韓国内のマスコミで賑わっています。今後10年間をかけて、世界の5大料理の一つにするという目標を立てています。

 まあ、5大料理はともかく、なにが韓国料理なのかというと、結構難しい問題がありそうです。ベースになるのは韓国の宮廷料理と地方の代表的な郷土料理になりそうですが、50年代後半から60年代全般にかけてメニューとして固まったものも結構あります。

 例えばプデチゲ。日本語に訳すと<部隊鍋>という意味で、米軍から期限切れで放出された缶入りハム(スパム)やソーセージなどをニンニク、唐辛子粉、コチュジャン、キムチなどで作ったタレで煮込んだ鍋です。これなどは、朝鮮戦争以降の食べ物ですし、主材料もハムやソーセージなど外来のものがメインになっています。果たしてこれは、韓国料理でしょうか?

 また、ジャジャンミョンという韓国スタイルの中華料理(麺料理)があります。韓国人にとっては子供のときのご馳走で、懐かしさ一杯の食べ物です。この麺料理は港町のインチョンの中国人労働者の間で食べられるようになり、いまでは韓国人が一番好きな麺料理のひとつです。これは、どうでしょうか?

 僕の考えは、プデチゲは<韓国料理>、ジャジャンミョンは<韓国の料理>だと思います。プデチゲのタレは韓国料理そのものの味ですし、他の国では味わえない韓国独特の味を持っています。
 これに反して、ジャジャンミョンは韓国で変化、発展した中国ルーツの麺料理で、<韓国の料理>といえます。日本のラーメンと同じ位置にある食べ物です。

 <韓国料理>と<韓国の料理>の違いをはっきりさせて、韓国料理の世界化とはどんな料理が含まれているのか、気になるところです。

月刊宝島のこと

2009-07-18 02:17:30 | ソウル・メモリーズ~7080
 今手元にはないのですが、僕が韓国に係り出すきっかけになった本があります。月刊宝島(別冊宝島かもしれません)の「朝鮮・韓国を知る本」です。この本、歴史、文化、社会と幅広い範囲にわたって、韓国のことを分かりやすく解説した本で、当時としては画期的なものでした。

 皆さんの中にも、この本を読んだ事のある方がいらっしゃるのではないでしょうか? 80年代ごろ、周囲からの冷たい視線(?)に耐えながら韓国マニア、韓国オタクになった人間にとっては、必読書だったと思います。

 急に昔が懐かしくなり、書きました。探したら写真もありましたよ。こんな表紙でした。


韓国映画~キングコングを挙げる

2009-07-14 03:05:54 | 僕の韓流~ソング&シネマ
 先日、とても面白い韓国映画を見てきました。
 直訳すると<キングコングを挙げる>。これじゃ、面白くないなあ。<頑張れ!キングコング>こんな、題名のほうが分かりやすいんじゃないかな。日本で公開するとき、ぜひこのタイトルでお願いします。

Korean Movie "??? ?? #Lifting King Kong. 2009#" Trailer


 予告編を見れば分かるように、最近韓国の<国技>になりつつある女子重量挙げのスポーツドラマです。田舎の女子中学校に重量挙げ部ができ、そこにやってくる元オリンピック銅メダリストのコーチと部員たちの頑張りが主なストーリー。もちろん、スポーツドラマの定番のように、ダメな部員たちが最初の試合でコテンパンに負けます。<シコ踏んじゃった>でも中学生に負けるシーンがありますよね。アンナ感じで、どん底まで行って頑張り始めるいつものパターンです。
 
 そのあと、努力の買いあって勝ちますが、また新しい問題が発生します。これが極めて韓国的なので、ホントシナリオが上手ですね。韓国の学校スポーツはエリートスポーツで、コーチの暴力も当たりまえ、勝つためには手段を選ばない、生徒の引き抜きも良く有る話。
 一方、オリンピックでは金メダルを取れば年金も出て、一生安定した生活が保障されますが、それ以外はただの人。まあ、銀メダル二つとれば、年金をもらえる点数になるそうですが、主人公のように銅メダル一つなら、もうアウト。悲惨な生活が待ち受けています。

 この映画の主人公、キム・ボムス、あんまり好きな俳優さんではなかったのですが、挫折した国家代表という感じが、よくにじみ出てきます。良い演技でした。生徒たちも、魅力的。ぜひ、日本で見れるチャンスがあったら、絶対、見てください。

釜飯のこと

2009-07-11 00:37:05 | 韓国料理の世界
 韓国にも釜飯があります。

 こちらの釜飯は石釜をつかうので(石焼ビビンバの小さいもの)、長い時間、熱いまま。釜にはおこげがついているので、ここに水を注ぐとお湯になります。まあ、おこげのお粥みたいなものになるわけですが、これが美味しいですよ。ぜひ、韓国に来たときは、試してみてください。

 今日は、明洞でスンドゥブを注文したら、この釜飯スタイルでご飯が出てきました。いぜん、タミャンでソルロンタンを注文したら、ご飯がこの釜飯でした。美味しかったなあ。

 

インチョン・ソンド干潟のクロツラヘラサギ

2009-07-09 13:07:54 | 環境保護&エコツアー(2011まで)
 先週末、日本の湿地関係NGOのラムネット・ジャパンと韓国の湿地関連NGOが共催して「第4回日韓湿地NGOフォーラム」が行われました。

 このとき、現地視察をしたのですが、そのひとつがインチョンのソンド干潟で繁殖をしているクロツラヘラサギです。鳥のことはあまり詳しくないのですが、全世界で2000羽程度しかいない絶滅危機に瀕した渡り鳥です。

 こんな貴重な渡り鳥が卵を産んで雛が孵るという光景を見ることができました。僕たちは車で移動しましたが、インチョン空港から空港鉄道とインチョン市地下鉄を利用して、東幕(ドンマック、Dongmak、1132番)駅まで行って、歩いて(!)10~15分ぐらいのところにある調整池の人工島で見ることができます。

 車を降りてビックリしましたが、周りは工場地帯、臭いもひどいし、水も汚いです。そんな悪い環境の中で、クロツラヘラサギが繁殖しています。インチョンの環境保護団体がネットワーク団体を作って、毎日3回(朝7時、昼1時、夕方5時)モニタリングをしていて、貴重な資料を集めています。普通は、断崖絶壁の孤島で繁殖するそうで、生態も良く分からない部分が有るそうです。

 問題なのは、クロツラヘラサギの餌場になっている埋め立て予定の干潟です。ここの周囲は、すでに埋め立てられて、11工区と呼ばれる干潟だけが残っています。いま、インチョンの仲間は、この干潟の埋め立てを中止させようと頑張っています。貴重なクロツラヘラサギの餌場がなくならないことを願います。

農業技術センターのこと

2009-07-08 01:55:42 | 環境問題&有機農業
 僕の住んでいる南楊州は、まだまだ農家が多いところなので、<農業技術センター>という立派な施設があります。

 てっきり農家のための施設だと思っていたら、そうではありませんでした。なんと、農作物をどのように上手に消費するか~まあ、ぶっちゃた話、どう料理するかということですね、そんな講習もやっているのです。

 取材のネタ探しで、郷土料理研究会という地元の集まりの料理教室に顔を出してきました。40名ぐらいのオバサン、プラスオジサン一人が集まって、熱心に先生のデモンストレーションを聞いています。今日のメニューはカルビチムとエホバク(ズッキーニに似た韓国かぼちゃ)の料理。昔、料理学校に通っていた頃を思い出しますね。4~5名で一つの料理を作るところが違いますが、雰囲気は同じです。ただ、こちらのほうがベテランの主婦や飲食店経営者がいるので、とても上手でした。
 
 先生の説明を熱心に聞いています。

 今日の一品。牛肉と韓国ズッキーニの餅包み


 この研究会、登録会員だけで500名、実際に活動している会員だけでも50名ぐらいいるそうで、なかなか活発です。自分たちで開発した料理もあるそうで、もしレシピが手に入ったら紹介しますね。

思陵(サヌン)駅

2009-07-01 10:36:18 | 梧南里(オナムリ)便り~韓国ニュースあれこれ
 僕の住んでいる梧南里(オナムリ)から、バスで10分ぐらいのところに思陵駅があります。



 この駅は、ソウル市内のチョンリャンリと江原道の春川(チュンチョン)を結ぶ鉄道の駅。ご覧のように、無人駅で一日、3~4本の列車しか止まりません。もともと、春川まで行く鉄道は単線の非電化区間。日本か植民地時代につくったものを、ほぼそのまま使っています。ソウルの市内を出発する列車ですが、1時間に1本ぐらいしかなく、春川に行くのにも2時間近くかかるので、バスのほうがずっと便利です。

 かつては単線の非電化区間は韓国内にたくさんありました。大田(テジョン)から木浦(モッポ)や光州(クァンジュ)に行く路線も、KTXができる前はそうでした。安東(アンドン)にいく中央線も、まだ単線・非電化路線のはず。ノンビリしたたびが楽しめますが、だんだんこんな路線も少なくなってきました。

 春川にいく路線も電化、複線化の工事を進めています。2年ぐらいすると完成するとか。でも、そのわりには思陵駅のまわりは、あまり工事が進んでいません。ほんとに、2年後に完成するのかな。ともかく、将来なくなりそうな風景を記録していきます。