韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

2nd EIDER Friends - 少女時代 Yoona & イ・ミノ

2011-09-30 01:53:40 | 僕の韓流~ソング&シネマ

(Sep 16, 2011) 2nd EIDER Friends - SNSD Yoona & Lee Minho CF Making

急にがらりと雰囲気が変わり、テレビに流れるアウトドアメーカーのCMです。少女時代のユナと「花より男子」で一躍、韓流スターになったイ・ミノがでている最新バージョンです。このEIDERという会社のホームページを除いたら、このCM、ダウンロードもできるようです。こちらです。

韓国はアウトドアブームが、ここ数年間続いています。登山、サイクリング、マラソンなどにつづき最近は、トルレキルとか○○キルといったトレッキング(またはハイキング)も人気です。ちゃんと道を歩きやすく整備して観光商品化したところから、既存の登山道に案内板を整備しただけのところなど千差万別ですが、注目を浴びています。有名なのは、済州島、チリサン、プッカンサン、DMZ(中ではなく、近くを歩きます)などですが、僕の住んでいる南揚州にもありますし、ソウル市内もあるみたいですし、探せばどんどん出てきます。

今日のニュースではヨーロッパの老人が1日に20分程度しか運動しないのに比べ、韓国の老人は30数分、運動をすると言っていましたが、そうですね、電車の中で登山ウェアに身を固めたお年寄りをよく見ますし、最近はサイクリングをしているお年よりもよく見かけます。

特に韓国は、服装から入る人が多いので、結構派手な格好をしている人、とくにサイクリング派の人たちの服装には、いつも驚きます。僕も見習って、出てきたお腹をどうにかしなきゃ。

 


コン・ユ 映画 「トガニ」予告編 PART1

2011-09-29 02:25:01 | 僕の韓流~ソング&シネマ

コン・ユ 映画 「トガニ」予告編 PART1

実際にあった事件に基づいたコン・ジヨンの小説「トガニ」を映画化した作品で、いま、韓国中で一番話題の映画です。まだ見ていませんが、テレビでも連日のように報道されています。

事件は光州にあるろう学校で、教師たちが生徒たちに強姦や性的嫌がらせを行い、校長、教師、事務職員の6名が調査を受け、そのうち2名は告訴の取り下げや時効で不起訴処分となり、校長と教師1名は執行猶予付きの有罪判決が下されたという事件です。6名のうち1名は数ヵ月後に元の職場に復帰し、被害者の生徒を教えていたそうです。

校長たちは無罪と主張していると当時の弁護士は伝えていますが、このあたりは性犯罪のよくあるパターンでしょう。つまり、まったくの嘘をついているか、あるいは自分の行動が性犯罪であることを自覚していないかのどちらかのケースだと思います。

とくに、後者の場合が問題です。韓国の場合、日本よりスキンシップが多かったり、人と人との距離が近かったりするため、大人(加害者)は愛情表現(先生が生徒を愛するという意味で)のつもりで、スキンシップをして、だんだんそれがエスカレートしていく、あるいは無自覚になっていくというケースが多いように思います。

また、学校という閉鎖された空間で、先生という権力者が生徒たちを自分たちの所有物と考えるという場合もあるでしょう。この場合、何か問題が起きても、なかなか外部に情報が伝わらないという問題点も生じてきます。

ちょっと重い映画ですが、すでに観客100万人を突破しています。週末に見に行けたら、また報告しましょう。

 

 


アン・チョルスを知っていますか?

2011-09-28 01:27:12 | 韓国あれこれ

 10月26日にソウル市長選挙があります。オ・セフン前市長が学校給食の無償化をめぐって住民投票をしかけ、結局開票に必要な投票数を得られず、開票すらできずに辞任をしました。

 まあ、この市長さん、どこか根本的に発想が間違っていて、学校給食の無償化という政策をめぐって、国政野党の民主党(ただしソウル市議会では多数派)とまったく妥協をせずに、対立をあおるという、何を考えているかわからない市長さんでしたので、やめてもらって、ほっとしています。以前、ハンガン・ルネッサンスのことで書いたことがありますが、次の市長さん、後始末で大変だろうな。

 今、市長選の主な候補者はつぎの4人になっています。

A ナ・ギョンウォン(ハンナラ党最高委員、元裁判官、女性)私は美人で頭がいいのよ、と顔に書いてあるタイプの政治家で、はっきり言って大嫌いです。

B イ・ソックヨン(弁護士、保守系の統一候補?)まったく知りません。どこか探してきたのでしょうか?

C パク・ソンソン(民主党政策委員長、元MBCアンカー、女性)テレビで討論会などをするとよく出てきます。説得力のある話し方、女性らしいあたたかさを感じられる政治家です。

D パク・ウォンスン(弁護士、NGO団体「希望製作所」代表)今回の選挙の本命ですね。たぶん、野党系の統一候補になるでしょう。アン・チョルスソウル大学教授と話し合いでパク弁護士の立候補となりました。この件については、次の新聞記事を見てください。

    ◆     ◆     ◆

 ソウル市長補欠選出馬を検討していた安哲秀(アン・チョルス)ソウル大融合科学技術大学院長が、結局、選挙には出馬しないことを決めた。 その代わり朴元淳(パク・ウォンスン)希望制作所常任理事を支持するという立場を表明した。

  安哲秀氏は6日午後4時、ソウル光化門(クァンファムン)世宗文化会館で記者会見を行い、「尊重する同僚の朴元淳弁護士に会い、抱負と志を聞いた。 朴弁護士が私たちの社会に献身し、市民社会に新しい花を咲かせたのを見て、ソウル市長職を遂行できる美しくて立派な方だと思った」と述べた。 また「私に対する期待が大きいことは知っている。 しかし誰も民心を容易に得る権利は持っていないと思う」とし「私への期待も、社会リーダーシップの変化に対する熱望が私を通して表現されたものだと考える」と述べた。

  続いて「今回のソウル市長補欠選に出馬しないことにした。 その代わり私に信頼と声援を送ってくださった方々の期待を忘れず、自分ではなく社会を優先して考える誠実な生き方で報いたい」とし「私たちの未来の世代を心より激励し、慰労する」と語った。

  安氏は記者の相次ぐ質問に対し、「何よりも心情的に持つ志をうまくやっていければいい」と答えた。

  一方、この日、朴元淳弁護士は安氏の記者会見が終わった後、「美しい関係をずっと続けて、この時代を新しい時代に変えていく」と述べた。

 ◆  ◆  ◆

 この辞退でアン・チョルスの評価はワン・ランクアップ、来年の大統領選挙で一番注目される人になりました。今回のソウル市長選挙は、国家公務員(ソウル大学教授)という立場なので、応援はできないと言っていますが、アン・チョルスに連なるさまざまなネットワークが積極的に動いていくと思います。

 そのなかで進歩的、民主的、そして良心的な勢力がどれだけひとつにまとまるかが勝負です。その第1歩がソウル市長選挙。今回のソウル市の住民投票でコアの保守層は25%とわかりました。ですので、進歩的・民主的・良心的な人たちの積極的な投票で投票率を60%以上に上げれば、ソウル市長選挙は勝利するでしょう。

 ここでポイントなのが「良心的勢力」の結集でしょう。たとえば、不平等を許さないとか、不正を許さない、汚職や天下りを許さないといった「良心的勢力」という層がいると思います。今の日本なら、原発は即時に停止という主張が「良心的勢力」を形作るためのポイントになるでしょう。

 韓国の民主化の運動を見ていると、「良心的勢力」の結集の度合いが高ければ高いほど、運動が広がり前進して言ったように思えます。これから1ヶ月の間、ソウル市長選挙から目が離せません。

 

 


MBCオーディション番組「偉大な誕生2」 - Bust your windows ペ・スジョン

2011-09-22 02:04:35 | 僕の韓流~ソング&シネマ

MBCオーディション番組「偉大な誕生2」 - Bust your windows ペ・スジョン

韓国はいま、オーディション番組のブーム。ケーブルテレビのMネットで火がつき、地上波放送局でも、歌、バンド、演技といろいろなオーディション番組が雨後のたけのこのように出てきていますが、ほとんど見ていません^^; 

まあ、昔々、あの「スター誕生」で岩崎宏美が<誕生>したのを目撃した僕としては、オーディション番組の醍醐味は、これからどうなるかなと思わせてくれるような期待値の高い人が登場するのが一番の楽しみなのですが、今回、発見しました。

とにかく、審査員の3人、それもみんな実力のある、パク・ヒョンジョン、イ・ソニ、イ・スンファンの3人が、歌っている途中から表情が違うんですよね。これは、ちょっと驚きました。合格って顔に書いてありますよ。コメントも「もっと聞きたくなる歌を歌う」とか「高温部分で力を抜くので、その次の音がとてもいい。プロ水準のテクニック」とか絶賛です。

まあ、今回はヨーロッパ予選。本大会はいつごろあるのかな。6ヶ月ぐらいしたら、たぶん大ブレイクして、1年ぐらいあとにはプロとして大活躍しているでしょう。いま、イギリスで大学を出た後、ロンドンで公認会計士(!)の仕事をしているという彼女、26歳とそれほど若くはないですが、その分、心に訴える歌を歌ってくれるでしょう。彼女の名前はペ・スジョン、これから注目です。


最終兵器-弓、1000万人観客突破するか? 

2011-09-20 02:51:10 | 僕の韓流~ソング&シネマ

最終兵器ー弓

すでに見てから2週間以上たっているのに、まだ生き生きとした感覚が残っています。久しぶりにスケールの大きな映画を見ました。

1636年、清が韓国に攻めてきた丙子胡乱(へいしこらん)が背景となり、妹を結婚式の当日に清の軍隊に連れ去られた男と、清の軍人との戦いの映画です。珍しいのは、清側の登場人物が女真語(?)を話すこと。韓国のドラマなどでは日本人も韓国語を話すのでしらけることが多いのですが、このようにきちんと登場人物が自らの民族や国の言葉を話すというのは、リアリティがあって、映画に奥行きができますね。かつて、『将軍の息子』で日本人が日本語を話すのに感動したのを思い出しました。

また、珍しく日本人が悪者でなく中国人、正確には満州人(女真人)が侵略者として登場し、かなり残酷なことをする描写があります。そうなんですよね、韓国と中国は川、1本でとなりあわせ。巨大な中国の圧力は、ものすごいですね。そんな地政学的な韓国の立場というのを基礎知識として盛っていたら、いっそう面白い映画です。

主人公のパク・ヘイルも熱演していますが、それ以上なのが清国の軍人役で出てくるリュ・スンヨンの魅力。いやあ、本当に中国人のような、とてもすごい演技でした。たぶん、日本でも公開されたり、DVDが発売されたりすると思いますので、ぜひ、ご覧になってください。たぶん、来月早々には1000万人観客の記録を達成するでしょう。

 


日韓両生類共同モニタリング その4

2011-09-10 01:38:53 | 環境保護&エコツアー(2011まで)

 さて、日韓両生類共同モニタリングも最後の日程、清州を訪問しました。この街には<ヒキガエル生態公園>があり、その一角には<ヒキガエル生態文化館>というビジターセンターもあります。公園の周辺には高層マンションや裁判所、検察庁などのビルがたちならび、その間に公園と、公園と山を結ぶ生態通路があります。

 さて、この公園がどのように作られたのか、<京郷新聞>の記事がありますので、紹介しましょう。

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人と自然がともに生きる都心型生態公園

「まず、人が暮らさないと。ヒキガエルが何でそんなに大切だと騒ぐんだ」 2003年3月、忠清北道の清州(チョンジュ)市ホンドック区サンナム洞にあるウォンフンイ村。ヒキガエルの子供たちの大規模な移動が目撃されてから、これを保存しようという市民・環境団体と住宅地開発をしようという施工業者との対立と葛藤が真っ最中だった。

ここはチョンジュ市に含まれていても、現地の人以外の一般の市民がやってくることがめったにない寂れたところだった。そんな地域に市民団体が、三歩一拝デモ・ハンガーストライキ・ウォンフンイ池の人間の鎖など連日デモを行い、一部の市民の間では「いったいヒキガエルが何なんだ」という不満がでるほどだった。

旧韓国土地公社(現在のLH公社)忠北本部と市民団体は1年9ヶ月にわたる熾烈な葛藤と反目を克服して、相生(ともに生きる)協約を結んだ。ウォンフンイ池の原形保存と代替湿地5箇所の造成、ヒキガエル生態文化館の建設などを両者が合意したのだ。

2006年、この一帯の3万6000㎡(1万909坪)が、国内で初めてアパートやビルが林立する中にある国内最大のヒキガエル生態公園として生まれ変わった。ヒキガエルたちはこれ以降、近くのクリョンサン(九龍山)で生息して、毎年3月のはじめに冬眠から目覚めて自分が生まれたウォンフンイ池へと戻って卵を産む。とくに、5月末から6月はじめの雨の降る日に卵から孵った数万匹の幼いカエルがクリョンサンへと大移動する姿は、ここだけで見ることができる風景だ。

ヒキガエル生態公園は湿地の中でも外来種である食用ガエルなどからの攻撃をさけて卵を産み、ジムグリガエル(環境部指定の絶滅危惧種)、ハイタカ(天然記念物232号)、チョウゲンボウなど20種類ほどの珍しい鳥類や水生植物が育つ、自然そのままの都会の中の生態学習場だ。ヒキガエル生態文化館も2009年3月にオープンした。ここでは、ヒキガエル生態公園を紹介し、ヒキガエルの情報も一緒に提供している。

ヒキガエル生態公園は人と自然(ヒキガエル)の共存可能性を掲げ、いまだ実験を行っている途中だ。環境団体中心から地域住民が中心になって生態保全運動が進化している。住民はヒキガエルの中心的な生息地の一坪購入運動を推進中だ。また、「サンナムヒキガエル地域新聞」を創刊して、住民の間の意思疎通を図り、ヒキガエル命の文化祭など地域のお祭りなどを通して共同体文化を創っている途中だ。ウォンフンイヒキガエル生態公園が注目される理由は開発と保全という葛藤を合理的に解決した環境運動史での模範事例だという点だ。宅地開発事業地区のなかに生態公園を造成するという新しいモデルを提示し、全国的な波及効果を及ぼしている点にも意義がある。

ヒキガエル生態公園は外国の学生たちにも関心の的になっている。7月12日には中国の北京大学の学生が訪問し、25日から2週間はドイツ・ポーランド・カナダなどの外国の大学生13名が公園管理のボランティアとして活動する。ウォンフンイ地区のヒキガエル保存活動はテグのマンウォルチなどほかの地域でのヒキガエル保存運動の起爆剤になった。

<ヒキガエルの友達>のパク・ウォンヒ事務局長は「今後、子供たちの生態共同体の文化意識を向上させるためにヒキガエル生態公園を生態教育の現場体験の学習場として活用する計画」であり、「チョンジュを両生類、ヒキガエルが棲む生態都市、緑色都市としてイメージを作るために努力したい」と語った。(2011年7月7日)

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 上の記事でもお分かりでしょうが、開発と保全の対立や葛藤を克服してこの公園と文化館は作られました。そして、ここが大事なのですが、このモデルはベストではない、一歩間違えると開発推進側に免罪符を与える危険性がある、という問題意識をもちつつ、環境団体がチョンジュ市から委託されて<ヒキガエル生態文化館>の運営を行っています。ということで、写真を何枚か紹介しましょう。

全員の記念写真。バックは文化館です。

その場でイラストを描いてプレゼントする川上さん。

 

公園の中の見学です。

真ん中に見える池がウォンフンイ池です。以前は農業用水用のため池だったそうです。左手に見える建物が裁判所と検察庁。後ろに山があるので、ほかの場所に移転してほしいと要求したそうですが、拒否されたそうです。後ろの山とは細い水路でつながっています。

発信機によるヒキガエルのモニタリング。発信機がついている3匹のカエルを毎日、モニタリングしているそうです。

見つけたヒキガエル。写真ではよくわかりませんが、発信機が背中についています。

これなら、よくわかりますね。針金みたいなのがアンテナです。ちなみに<腕>は福田さん。数分で探し当てました。

カエルの糞を採集しているところ。左側が<ヒキガエル生態文化館>のハムさん。研究スタッフです。もともと農業の専攻だったそうですが、先輩に誘われてここに来たとか。

ということで、5日間の共同モニタリングも終わりました。もっと早くアップしようと思ったのですが、2週間以上もかかってしまい、申し訳ありません。来年の2月は日本で行いますので、ぜひ興味のある方、連絡をください。

 


日韓両生類共同モニタリング その3

2011-09-03 02:21:59 | 環境保護&エコツアー(2011まで)

3日目の続き ジャジャン麵とタンスユック(酢豚)のお昼のあと、民間人統制区域内にある<第4トンネル>の見学です。このトンネルは北朝鮮が<南進>のために掘ったといわれているもの。いざというとき、このトンネルを使って武力侵攻をする目的で掘られたものです。軍事政権時代に発表されたため、南の体制を維持するためのでっち上げじゃないかな、と考えていたのですが、実際現地で見て、またこの間の北の動きを見て、これは本気だと感じました。

 ただ、このような<軍事施設>が観光スポットになっているのも、不思議です。また、最近は韓流スターが徴兵で入隊したとき、宣伝部隊として活躍しているのも事実です。この施設ではこんなポスターが張ってありました。

映画<王様の男>で一躍スターになったイ・ジュンギ、奥様が大ファンという川上さんが発見したポスターです^^

 

さてこれが第4トンネルの入り口で、歩いて行きます。なぜか途中でカエルを見つけたのですが、トンネルの中は撮影禁止になっているため、帰りに見つけて外で写真をとろうとしましたが、やはり帰りにはいませんでしたね。

で、やはり<両生類モニタリング>チーム。トンネルの入り口のそばにある池を観察しだし、カエルやサンショウウオをいろいろ見つけていました。

トンネルから宿舎へ行く途中、こんな標識をソ局長が見せてくれました。<平和の森の道>というワーキング用の道を整備して、地域の人たちをガイドとして育成するプロジェクトが進んでいるそうです。ここの<パンチボール>といわれる地域の道を全部歩くと2日ぐらいかかるそうです。来年の夏、一緒に歩きませんか。希望者がいれば、ツアーをつくりますよ。

この建物が、3日目に泊まった宿舎で、実は軍の施設です。面会のために家族や友人が来たときに泊まる施設だそうで、サンショウウオやカエルに”面会”にきた僕たちも泊まることができたのは、グリーンコリアがこのあたりを<縄張り>にしているからでしょう。この施設で働いている人は、みんな軍人です。晩ごはんと次の朝の朝食をここで食べたのですが、それらの食事もみんな調理担当の軍人がつくったそうです。なかなか、美味しかったですよ。

さて、4日目は忠清北道の清州(チョンジュ)にいき、<カエルの友達>というグループに会いますが、この清州がなかなかの衝撃でした(続く)。

 


日韓両生類共同モニタリング その2

2011-09-02 01:04:48 | 環境保護&エコツアー(2011まで)

 3日目(8月26日) さて、今日は非武装地帯周辺の見学です。朝鮮戦争の休戦ラインの南北、それぞれ2キロの細長い地域を非武装地帯(DMZ)といいます。東西の長さは約250キロ、南北4キロのベルトのような地帯に、1953年7月以降、一般人はまったく入れなくなりました。砂漠とかツンドラ地帯のような人間の住めないところでない温帯の地域で、60年近くも人の干渉を受けない地域が出来上がり、動植物の宝庫になっています。

 この非武装地帯の南側(韓国側)に5キロから10キロぐらいの幅で民間人統制区域が設けられています。このエリアに立ち入るためには軍の許可が必要です。今までハンガンの河口地域や板門店の近くの村には入ったことがありますが、江原道の民間人統制区域に入るのは初めてです。 

 今回案内をしてくれるグリーンコリアは、DMZとその周辺の自然保護のために活動を積極的にしています。4年ほど前には、韓国政府の協力でDMZの中に入り、実際にどのような生態系なのかを調査したこともあるそうです。ソ局長の説明で、初めて知ったこともたくさんありました。休戦ラインといっても、53年に立てられた看板があるだけで、フェンスや鉄条網などはないそうです。また、非武装地帯は南北ともフェンスで囲まれているエリアですが、10センチぐらいの穴があれば、中型の哺乳類だと行き来してしまうそうです(もちろん、軍は認めませんが)。

 一番のポイントは、いま南北の間は休戦協定であり、平和協定でないこと。また休戦協定には韓国政府が参加していないため、DMZの南側2キロの幅の地域は韓国政府でなくアメリカ軍が法的な権利があること。ユネスコの自然遺産に登録をしようと考えたそうですが、休戦協定のままだと韓国政府には申請の権利がなく、平和協定になって初めて、権利が生じること。この点は、実際に行ってみて実感しました。

 さて、この日の朝食はスンドゥブ定食。ソクチョの有名な郷土料理です。

左から、植田さん、出島さん、福田さん、ソ局長、ヒョジンさん。この食堂、メニューはひとつだけ、スンドゥブ定食。にがりを入れていない、おぼろ豆腐みたいなもの。一緒に出てきたオカラなべも美味しいです。朝から、ものすごいお客さんです。

車の間からの隠し撮り。DMZが見えるウルチ展望台に行く途中、移動中の戦車部隊に出会いましたが、やはり緊張しますね。兵士はみんな徴兵なので、若いです。

この地域で目に付くのが、<地雷>と<不発弾>いう看板です。地雷の埋設には2種類あり、計画的に設置するものと、飛行機などで空中からばら撒くもののがあります。前者はどこにいくつ設置したかのデータがあり、撤去が簡単ですが、飛行機からばら撒いたものはやっかいです。とくにプラスチック地雷は金属探知機でもなかなか反応しないので、探すのが難しいそうです。

電信柱の後ろにあるフェンスがDMZの南側の境界です。このフェンスの右側はDMZ、左側(道路側)は民間人統制区域です。

ウルチ展望台。韓国にはこのような展望台が11箇所あり、ここが南北の距離が一番近いところ。北側が2キロより狭くフェンスを立てたので、南側も近づけたため、はばは1キロちょっとだそうです。1階は兵士たちの事務室、2階が展望台です。

展望台から南側を眺めます(こちらは写真OK、DMZがわはだめです)ここは「パンチ・ボウル」といわれていた激戦地。

左から朱宮さん、ソ局長と同じようにクライマーです。真ん中がジン・ヒョジンさん。いつも元気で笑顔のイファ女子大学の学生さん。右が福田さん、日本側の担当者。

小此木さん、朱宮さん、ドライバー担当のジェゴンさん。なぜかお昼はジャジャン麺です。

 

 


日韓両生類共同モニタリングが行われました!

2011-09-01 02:19:27 | 環境保護&エコツアー(2011まで)

 8月24日から28日までの5日間、韓国の環境NGOのグリーンコリアと日本自然保護協会(NACS-J)の両生類共同モニタリングが、日韓文化交流基金の助成のもと、行われました。今まで環境保護や自然保護の交流プログラムにはかなり参加していますが、両生類はほぼ初めて。とても勉強になった共同モニタリングでした。

 初日はキンポ空港からスタート。日本からの参加は、自然保護協会のメンバー4人とトウキョウサンショウウオ研究会の川上さん、北方生物研究所の植田さんの6人。韓国側がグリーンコリアのソ・ジェチョル局長とボランティアのジン・ヒョジンさん、ボランティア・ドライバーのジェゴン君、そして通訳&コーディの自分、合計10人。今まで下準備をしてきたグリーンコリアのボラムさんは、ゴルフ場建設反対の活動のため参加できず、残念。

 12人乗りのワンボックスは荷物があるため、ぎゅうぎゅうです。一番最後のシートの植田さん、ご苦労様でした。ということで、車は一路、ソクチョ(束草)へ。途中、インジェ(麟蹄)で五日市(5日ごとにたつ伝統市場)を見学してから、ソクチョへ。宿舎は台所がついているコンドミニアムタイプ。これで、あしたのおにぎりが作れます。

 

左からカエルを捕まえる’職人’の植田さん、NACS-Jの出島さん、ボランティアのジンさん。

これは、何のカエルかな? とにかく最初に見つけたやつです。今回のモニタリングで、植田さんの職人芸はすごかった。あっというまに、カエルを捕まえるのですから、すごい!

左から、NACS-Jの小此木さん、ジンさん、NACS-Jの福田さん(今回の責任者=団長です^^)、カメラを構えているのがグリーンコリアのソ局長。植田さん、NACS-Jの朱宮さん、図鑑を持っているのが(たぶん)川上さんです。

ヘルメットに採集用網と、<完全武装>の川上さん、本職は自然保護関係のライター&絵師です。後ろで、ソ局長がなにか一生懸命話していますが、何だろう。

これは日本にいないカエルですね。韓国ではムダン・ケグリといいます(日本語ではスズガエルというそうです。)

渓谷の石の下にいるサンショウウオを探しているソ局長。結局、この日はハコネサンショウウオ1匹と普通のサンショウウオの赤ん坊2匹と探し出せました。

この渓谷の下をソウルーソチョ間の高速道路のトンネルが通り、環境の悪化が心配です。この現場のあと、トンネル工事現場の責任者と会って、いろいろ話を聞きました。長さ12キロ近くの巨大トンネルですが、環境への影響について共同調査が行われているそうです。この件、ちょっと注目なので、調べて見ます。(続く)