韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

韓国、古里(コリ)原発1号機永久停止についてのムン・ジェイン大統領の演説

2017-06-22 00:45:46 | 脱原発社会のために

6月18日に韓国の古里原発の永久停止の記念式典が行われましたが、ここでのムン・ジェイン大統領の演説を日本語に訳してみました。韓国の新しいエネルギー政策がどのようなものか、非常に分かりやすく述べられています。ムン・ジェイン大統領の新しいエネルギー政策が示している内容は、日本の私たちにも大変参考になるはずです。少し長いですが、ぜひ読んでみてください。

実は、すでにソウル市では原発1機分の電力を節電と再生エネルギーで変えていくという宣言をしています。ソウル市の実験は韓国の新しいエネルギー政策と相互補完して、これから韓国の全土に拡がっていくでしょう。これからの韓国の脱原発と再生エネルギー政策に注目したと思います。

日韓環境情報センター(田中博)

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2017年6月19日0時、大韓民国は、国内初の古里原発1号機を永久に停止しました。

 1977年に完工して以来、40年ぶりの事です。過ぎ去った歳月、古里1号機は 大韓民国の経済成長を下から支えました。稼働初年の1978年、韓国全体の発電設備容量の9%を担い、それ以降、増えていく原発によって、我々は経済発展の過程で大きく増えた電力需要に対応することができました。

 

古里1号機はわが国経済発展の歴史とともに記憶されるでしょう。1971年に着工を開始した時から今まで、古里1号機が運転された間に多くの方たちの汗と努力がありました。自分の青春と人生を古里1号機とともに記憶される方も多いと思います。今後、古里1号機を解体する過程でも、多くの方々が汗を流す事になるでしょう。

 

この席を借りて関係者の皆様の苦労をねぎらうとともに、特に現場、古里1号機の管理に努力してきた方々に深く感謝いたします。

尊敬する国民の皆様!

 

古里1号機の稼動永久停止は脱原発の国への出発です。安全な大韓民国に向かう大転換です。

 

私は今日を起点に韓国社会が国家エネルギー政策について新たな合意を形成していく事を期待します。

 

これまで我が国のエネルギー政策は低い価格や効率性を追求しました。安価な発電単価を最高と考え、国民の生命と安全は後でした。持続可能な環境に対する考慮も軽視されました。原発はエネルギーの大部分を輸入しなければならないわが国の開発途上国であった時期に選択したエネルギー政策でした。

 

しかし、もう変える時になりました。国家の経済水準が変わり、環境の重要性に対する認識も高まりました。国民の生命と安全が何よりも重要だということが、確固たる社会的合意として定着しました。

 

国家のエネルギー政策もこのような変化に歩調を合わせなければならないです。方向ははっきりしています。国民の生命と安全、健康を脅かす要因を除去しなければならないのです。持続可能な環境、持続可能な成長を追求しなければなりません。国民の安全を最優先とするクリーンエネルギー時代、私はこれがわが国のエネルギー政策が追求する目標だと確信します。

 

昨年9月の慶州(キョンジュ)大地震は、私たちに大きな衝撃でした。マグニチュード5.8、1978年の気象庁の観測開始以降、韓半島で発生した最も強い地震でした。幸い、死亡者はいませんでしたが、23人が負傷し、計110億ウォンの被害が発生しました。

 

慶州地震の余震は今も続いています。6日前にもM2.1の余震が発生し、今まで9ヵ月間で合計622回の余震が続いています。

 

私たちはこれまで大韓民国は地震から安全な国だと信じてきました。しかし、もう大韓民国が地震安全地帯ではないことを認めなければなりません。私たちは当面の危険を直視しなければなりません。特に地震による原発事故はあまりにも致命的です。

 

日本は世界で地震に最もよく備えてきた国と評価されました。しかし、2011年に発生した福島原発事故で、2016年3月現在、計1368人が死亡しており、被害復旧に計220兆ウォンという天文学的な予算がかかると申します。事故後、放射能の影響による死亡者やがん患者発生数は把握さえ不可能な状況です。福島原発事故は、原発が安全でなく、安くもなく、親環境的なものでもない事実を確に示してくれました。

 

その後、西欧先進国家たちは速やかに原発を減らし、脱原発を宣言しています。しかし、我々は依然として原発を増やしてきました。その結果、我が国は全世界で最も原発が密集した国になりました。

 

国土面積当たりの原発設備容量は勿論のことですが、原発別の密集度、半径30Km以内の人口数もともに世界1位です。

特に、古里原発は半径30Kmの中に、釜山248万人、蔚山(ウルサン)103万人、慶尚南道29万人など、合計382万人の住民が暮らしています。月城(ウォルソン)原発も130万人で2位にランクされました。

 

福島原発事故当時、住民避難命令が下された30Km内の人口は17万人でした。しかし、私たちはそれよりも22倍を超える人口が密集しています。その可能性は非常に低いですが、もし、原発事故が発生するなら…、想像もつかない被害に繋がる可能性もあります。

 

尊敬する国民の皆様!

 

私は前の大統領選挙で、安全な大韓民国を約束しました。セウォル号以前と以後が全く違う大韓民国を作ると約束しました。安全な大韓民国は、セウォル号の子供たちと交わした堅い約束です。

 

新政府は原発の安全性確保を 国の存亡がかかった国家安保問題と認識して対処します。大統領が直接点検し、配慮します。原子力安全委員会を大統領直属の委員会に昇格し、地位を高め、多様性と代表性、独立性を強化します。

 

原発政策も全面的に再検討します。原発中心の発展政策を廃棄し、脱原発時代を作ります。準備中の新規原発の建設計画は全面白紙化します。

原発の設計寿命を延長しません。現在、寿命を延ばして稼動中である月城(ウォルソン)1号機は電力需給状況を考慮してなるべく早く閉鎖します。

設計寿命がつきた原発稼動を延長することは、船舶の運航船齢を延長したセウォル号と思います。

 

今、建設中の新古里5、6号機は安全性とともに工程率と投入コスト、補償費用、電力設備予備率などを総合的に考慮して早期に社会的合意を形成します。

 

原発の安全基準も大幅に強化します。今、脱原発を開始しても、現在稼働中の原発の寿命が尽きるまでは、これからも数十年の時間がさらにかかるものです。その時まで私たち国民の安全が最後まで完璧に守られなければなりません。今の稼動中の原発の耐震設計は、福島原発事故後、補強されました。その補強が十分であるか、十分になされたのかもう一度点検します。

 

新政府の原発政策のオーナーは国民です。原発運営の透明性も大幅に強化します。これまで原発運営の過程で大小の事故があり、さらには原子炉の電源が切られているブラックアウトが起きる事態が発生したりしました。

 

しかし、過去の政府はこれを国民にきちんと知らせず、隠蔽する事例もありました。新政府ではどんな事でも国民の安全と関連されることなら、国民に隠さずに知らせることを原発政策の基本とします。

 

脱原発をめぐって電力需給と電気料を心配する産業界の恐れがあります。莫大な閉鎖費用を心配する意見もあります。しかし、脱原発は逆らえない時代の流れです。数万年この地で生きていく我々の子孫らのために、今始めなければならないことです。

 

私の脱原発、脱原発政策は原発を長い時間をかけて徐々に減らしていくことなので、韓国社会が十分に対応することができます。国民が安心できる脱原発のロードマップを早く作成します。

 

尊敬する国民の皆様!

 

新政府は脱原発と一緒に未来エネルギー時代を開きます。新再生エネルギーとLNG発展をはじめとする清潔で安全なクリーンエネルギー産業を積極的に育成します。4次産業革命と連携してエネルギー産業が、大韓民国の新しい成長動力になるように努力します。

 

今、世界はエネルギー戦争を繰り広げています。地球温暖化による異常高温、パリ気候協定など国際環境の変化に能動的に対処しなければなりません。

 

石油の国のサウジアラビアが'脱石油'を宣言して、国のファンドを作って太陽光のような新再生エネルギー事業に力を注いでいます。アップルも太陽光電気販売を開始しており、グーグルも'グーグルエネルギー'を設立し、太陽光事業に参入して久しいです。

 

韓国も世界的傾向に取り残されてはいけません。原子力発電とともに石炭火力発電を減らして天然ガス発電設備稼働率を増やしていきます。石炭火力発電所の新規建設を全面中止します。老朽化した石炭火力発電所10基に対する閉鎖措置も、私の任期内に完了します。去る5月15日、微細ほこり対策で30年以上稼働してきた老後石炭火力発電所8機の運転を一時中断したことがあります。石炭火力発電を減らしていく第一歩を始めました。

 

太陽光、海上の風力産業を積極的に育成して、4次産業革命に備えたエネルギー生態系を構築していきます。環境にやさしいエネルギー税制を合理的に整備して、エネルギー告訴費の産業構造も効率的に変えます。産業用電気料金を再編して、産業部分での電力の過剰消費を防止します。産業競争力に被害が発生しないよう中長期的に推進して中小企業は支援します。

 

尊敬する国民の皆様!

 

今日の古里1号機永久停止は、我々にはまた別の機会です。原発の解体に対するノウハウを蓄積して、原発の解体産業を育成できる契機になるからです。

 

原発の解体は多くの時間と費用と先端科学技術を要する高難度の作業です。脱原発の流れの中に世界各国で原発の解体の需要が多く発生しています。しかし、現在まで原発の解体の経験がある国家は米国、ドイツ、日本だけです。現在、韓国の技術力は、米国など先進国の80%水準であり、原発の解体に必要な商用化技術58件のうち41件を確保しています。

 

もっと急ぎます。原発解体技術力確保のために慶尚道地域に関連研究所を設立し、積極的に支援します。大韓民国が原発の解体産業先導の国になることができるように、政府は、努力と支援を惜しみません。

 

尊敬する国民の皆様!

 

私たちは今、新たな挑戦を始めています。慣れたものと別れて新しいものを創造しなければなりません。国民の生命と安全を守りながら…。安定的な電力供給も維持しなければなりません。

原発と石炭火力を減らしながら、これに代わる新再生エネルギーを私の時に安価に生産しなければなりません。

 

国家エネルギー政策の大転換、決して容易ではありません。政府と民間、産業界と科学技術界が一緒に動かなくてはなりません。国民のエネルギー認識も変わらなければなりません。脱原発や脱石炭(火力発電所)のロードマップとともに、環境にやさしいエネルギー政策を樹立しています。

 

多くの困難がありそうです。しかし、明確に進むべき道です。健康なエネルギー、安全なエネルギー、クリーンなエネルギーの時代に行きます。国民の安全と生命を最高の価値と考える安全な大韓民国を作ります。

 

ありがとうございました。

原文韓国語はこちらをご覧ください。

 


<生命・脱原発シルクロード>が始まります

2017-01-25 17:21:20 | 脱原発社会のために

韓国の反核・反原発の市民グループ<生命・脱原発シルクロード>が、2年後バチカンを目指して、5月にソウルを出発します。6月には広島から長崎まで歩きますが、僕も事務局に参加して裏方をしますので、皆さん、よろしくお願いします。

というわけで、こんなニュースレターを作りましたので、ご覧ください。(なお、フェイスブックの文章をネットで検索できるように、ここでもアップします)


 生命・脱原発シルクロード (日本・広島~長崎コース)準備団(仮称)

 ニュースレター No 1 (2017年1月24)

 連絡先:日韓環境情報センター(田中博・連絡先 +82-10-6668-9252 /

 tanaka551119@naver.com

日本にいるみなさん、初めまして(あるいは、お久しぶりです)。韓国の田中博/日韓環境情報センターです。私の知り合いの韓国のスウォン大学のイ・ウォニョン先生が、ことし6月に広島から長崎まで歩いて、原発反対をアピールする計画を立てています。イ・ウォニョン先生とは2010年ごろの韓国でイ・ミョンバク政権が国策として推進した4大河川整備事業に反対する韓国と日本の市民たちの共同視察団を実施したときに知り合い、その後、東日本大震災とフクシマ原発事故をきっかけに、2015年に「生命・脱原発シルクロード推進本部」を立ち上げ、 脱原発運動を始めている方です。

まず、この「推進本部」のパンフレットから、今回の行進の目的などを紹介します。

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生命・脱原発シルクロード推進本部は2015年から2年間5回にわたって1,075kmを歩く、韓国内での行進を行いました。 そして、 2017年5月から720日間、26カ国、総11,000kmを歩く「生命・脱原発新シルクロード大長征」を開始します。 これをとおして、生命の尊厳と脱原発を遂行する国際機関を設立しようと考えています。生命軽視の風潮と全世界の450基の原子力発電所は、地球上から消えなければなりません。 一つの国が脱原発を実現しても、他の国が原子力発電所を稼動していれば、地球的な災難は無くなることはありません。私たちの努力が美しい実を結ぶように、ともに靴の紐を結びましょう。

<生命・脱原発シルクロード大長征期待効果>

1. 生命の尊厳に関連した活動を地球レベルで実践する → 生命の尊厳憲章の制定や発表

2. 脱原発運動の世界化 → 宗教人など各国の精神的指導者たちによる生命倫理意識の高揚

3. 新しい国際機関の結成 → 世界の原子力発電所の監視体制の構築

廃炉を推進/エネルギー転換/脱原発ロードマップの構築

世界生命憲章の制定と実践による機構の組織化

4. 中国を含む主要国の脱原発を誘導 → 韓国・日本・台湾・香港が求心的な役割をはたす

5. 人類意識の大変化 → 各国の指導者の平和、慈悲、愛の価値認識と実践

人類が追求しなければならない普遍的価値の確立と定着

(生命・脱原発シルクロード パンフレットより)

 

以上のような目的で行ない、途中、ダライラマと面談し、目的地はバチカンでローマ法王に会うとなっています。

日本の脱原発などの市民運動からは、なかなか出てこない目的や方法ではないかと個人的には思い、期待もあり心配もたくさんあります。

具体的には、5月3日からソウルのチョゲ寺を出発し5月30日にプサンに到着、6月4日に広島を出発して29日に長崎に到着、その後は台湾・香港・ベトナム・インドと回り、来年は中東からヨーロッパを歩く予定になっています。

先日、韓国での事務局会議があり、私も参加しましたが、やはり日本と韓国の文化というか社会環境の違いを痛感し、準備をしっかりやらないと大変なことになりそうだと気を引き締めています。

今後、このような形のニュースレターを必要な時に発行して、皆さんと認識を共にし、また情報を交換していこうと思います。

まず、次のことを早めに確認しようと思っていますので、皆さんのご協力をお願いします。

1.広島から長崎まで、一日20キロぐらいを数人で歩きます(伴走する車もあります)。この場合、デモ申請は必要でしょうか?

2.いま暫定的にコースを決めてあります(グーグルでイ・ウオニョン先生がチェックをしました)が、歩ける道なのか、確認したいのですが、わかる範囲で教えてください。

3.数人一緒に歩きますが、宿泊と食事をどのようにするか、いい、アイデアがありましたら教えてください。博多では聖公会の教会に泊まることになっていますが、このような施設は他にもあるでしょうか?全部ホテルを利用すると、宿泊費だけで1日3万~4万円、食費や車代・ガソリン代などを含めると、1日5万から7万円ぐらいが必要となり、一か月で200万、航空券や経費などを合わせると、総額で300万以上必要だと考えていますが、これを削る方法がないでしょうか?

4.各地で協力してくれそうな方を、どんどん紹介してください。また、日本国内でカンパを集めようと思っていますが、よい方法があれば、教えてください。一応、今日はこれまでです。また、すぐにNO2をお送ります、(田中博)




どこから、なにをはじめるか?

2011-06-08 01:12:59 | 脱原発社会のために

 そろそろ3ヶ月が経とうとしています。この3ヶ月は、日本だけでなく全世界の人々にとって、原発の恐ろしさを実感させた時でした。そして、これからもしばらくの間は、この<恐ろしさ>と向き合わなくてはいけません。

 僕などは韓国に住んでいるので、直接の脅威は余り感じませんが、放射能汚染に敏感になったのは確かです。今まで、問題だとは思いながらも、なかなか考えることすらパスしていた原発の問題を振り返る機会になりました。韓国に原発があることは知っていましたが、4箇所に21基ということは、まったく知りませんでした。

 どこから、なにをはじめるか?

 まず、ちょっと関わりだしはじめた弁護士、とくに環境訴訟に関わっている弁護士や原発訴訟のグループなどの交流の橋渡し役から始めようと考えています。今年の秋ぐらいには具体的な動きを作っていければと考えています。

 もうひとつは、原発の温排水の問題と海の生態系の破壊の問題について、ちゃんと調べなくてはいけないですね。日本も韓国も海岸沿いに原発を作り、温排水をどんどん流しているわけですから、被害が出て不思議ではありません。来年9月に、韓国の済州島で国際自然保護連盟の大きな国際会議がありますので、これをひとつの目標にして、日本と韓国のNGOが行動をおこす必要があります。

 ということを、まじめに書きましたが、これからはかなりキチンと取り組まないといけないでしょう。それにしても、日本の政治家、民主党のだらしなさは何なのでしょうか? 菅総理があれほど視野の狭い人間とは思いませんでしたし、前原のあとの外務大臣も最低。放射能汚染水を海に捨てておきながら、レベル以下だから問題ない、とまるで抗議する周辺諸国のほうが間違っているような言い方は、お話にならない。あのニュース、韓国でも大きく報道されて、まあ、10年から20年は逆行しましたね。あれなら、去年の生物多様性条約の会議で最後まで粘って議長案提案で会議をまとめた松本龍のほうが、外交センスがあるんじゃないかな。

 自民党も、過去の原発推進の言説を考えれば、A級戦犯なので、大きな顔をしてはいけないのに、みんなずうずうしね。まあ、だからこそ、国会議員になれたのだろうけど。このままだと、民主+自民+その他の<大連合>政権になりそうですが、これ<たいせいよくさんかい>政権にはならないでしょうね。どこか、落ち着きのなさと同時に、きな臭さを感じて島します。

 というわけで、最後にお口直し。あの、藤原心、本を出したそうで、おめでとうございます。MSN産経ニュース

 twtter の記事を見ていたら、こんな文章が。

<全然気になりません! 悪いのは福島の人ではなく、原発・放射性物質です。でも福島の人を差別する人から握手を求められたら、ためらいます。 握手会…福島県の30Km圏内の避難区域から来ましたって言っても心さんは躊躇なく握手が出来ますか?それとも一瞬ためらいますか?>

 うん、やっぱり彼女、基本がしっかりしてますね。何が大切なのか、何が問題なのか、ちゃんと把握していて。ブログであれだけの長い文章を書くだけあって、ちゃんと世の中を見る眼が違います。これからは、twtter もフォローしないと^^

 


5月7日渋谷・原発やめろデモ!●藤波心さん「ふるさと」

2011-05-14 02:33:15 | 脱原発社会のために
 ソウルで4大河川訴訟弁護団と有明訴訟弁護団の合同会議が行われた5月7日、東京の渋谷で反原発の大きなデモがありました。そのデモの集会で、B級アイドルの藤波心がしっかり(!)発言して、歌を歌っています。



 発言の内容は、ユーチューブでご覧ください。とても短いコメントですが、本当にそうですよ。韓国でも特別に大きな変化がない限り、ニュースに流れなくなりました。今でも多くの人たちが被爆しながら作業をしていることは、だんだん見えてこなくなりましたね。この点を指摘しているところ、やはり、スルドイです。

 それ以上なのが、アカペラで歌った「ふるさと」。

  兎追ひし かの山
  小鮒(こぶな)釣りし かの川
  夢は今も めぐりて
  忘れがたき 故郷(ふるさと)

  如何(いか)にいます 父母
  恙(つつが)なしや 友がき
  雨に風に つけても
  思ひ出(い)づる 故郷

  志(こころざし)を はたして
  いつの日にか 帰らん
  山はき 故郷
  水はき 故郷

 今回の福島原発の被害を考えた時、「ふるさと」に帰れないという被害がどれだけのものか、この点を東電の経営陣にしっかりと考えてもらいたいものです。「山は青き、水は清き」ふるさとが、この事故(というより人災です!)で、どう傷つけられたのか、ちゃんと直視してもらいたいですね。

 ただ、僕も韓国からネットやテレビを通して、今回の原発や地震と津波の被害にせっしているので、本当に分かっているのかなというと、地震のない部分もあります。一度は、直接見るべきなのですが…。

 で、福島第一の1号基がメルトダウン。いったいどうなるのだろう。たんぽぽ舎のメルマガの一部を引用すると

 これまで投入して行方不明となった水がどこにあるのでしょうか。 しているとしたら、その水は主に何処に溜まっていますか。タービン建屋において水位上昇が確認されていますか。 しているとしたら、さらにその水が地下を通じて海に流れ出していることを否定できますか。 海に流れ出しているとしたら、重大な海洋汚染を招いているわけですが、今後も水を入れ続ければさらに拡大の一途となります。これで良いのですか。

 というのは、僕もまったく同感です。海を汚すということは、他の国にも直接の被害を与えているという自覚がないのでしょうか? どちらにしても、福島原発、いまの立ち入り禁止のエリアは、ソウル市よりちょっと大きいぐらいですが、これがソウル市の2倍や3倍ぐらいにならないことを祈っていますが…。

高円寺 4.10反原発デモ~ダイジェスト版

2011-05-01 01:32:44 | 脱原発社会のために
高円寺 4.10反原発デモ


 このデモは韓国でも報道されました。

 最近、こちらのテレビニュースでも福島原発のことはあまり出てきません。でも、いろいろな所で反原発の集会が行われているのは同じですね。まだまだ、安定化まで時間がかかりそうですし、その間に大きな地震が発生したり、突発事故が起きたりすると、取り返しのつかない事態になるということは、もうみんなが知っています。

 とにかく、現時点では、廃炉のための安定化を一日も早く事故なく実現し、福島第一だけでなく、少なくとも浜岡、女川、柏崎の原発の運転を中止させないといけないですね。

 反原発、脱原発のために、日本と韓国のNGOが協力してできることがあると思います。皆さんの中にも何かいいアイデアがあったら、教えてください。

4月30日の緊急集会のお知らせ~行きたいけど、僕はちょっと無理です。

2011-04-27 02:40:33 | 脱原発社会のために
 東京近辺にお住まいの方、4月30日に次のような集会がありますので、ぜひご参加ください。僕も日本に行く用事があれば、絶対に行きたいのですが、こちらでの用事があり、ちょっと無理だな。ネット中継をやるそうなので、それを楽しみにしましょう。

 今回、報告される方々は、みんな僕の知り合いで、なおかつ直接の被害を被ったメンバーです。これからの湿地保全、環境保全をどのように実現するか、彼らの話をぜひ、聞いてみてください。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


『東日本大震災 緊急報告会  地域の復興と湿地』                  
 去る3月11日、東日本太平洋沿岸では大地震と津波により甚大な被害を受けました。沿岸全域で街全体が瓦礫の山となるほど破壊されてしまいました。
 さらに、福島原発の事故では放射能放出が長期間に及ぶことが予想され、広範囲にわたる農漁業への影響が心配されています。
 このような時こそ、「湿地を保全することを通じて持続可能な社会の構築に貢献する」というラムサール条約の目的の真価が問われます。緊急集会では、宮城県栗原市・大崎市、福島県相馬市、栃木県など、北関東~東北の地域NGO代表などが各地の被害状況を報告し、将来について会場と意見交換します。
 さらに、ラムネットJがGEOCの協力を得て全国から集めた被災地への緊急支援物資を現地関係者に贈呈し、搬送を手伝う予定です。

*****************≪ 緊急集会 ≫*********************************               
日時:4月30日(土) 10:30~13:00
場所:国連大学内 GEOCセミナールーム  
http://www.geoc.jp/intro/access.html
主催:ラムネットJ水田部会  
後援:日本野鳥の会・WWFジャパン・日本自然保護協会・CBD市民ネット
協力:地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
問い合わせ:安藤(090‐5330‐9456)  
参加申し込み:不要  
参加費:無料(カンパにご協力ください)

≪ プログラム ≫
1.挨拶 柏木 実さん(ラムネットJ共同代表)          
2.各地報告   10:35~11:35                       
① 宮城県栗原市 呉地正行さん(ラムネットJ共同代表・日本雁を保護する会) 
② 宮城県大崎市 岩渕成紀さん(NPO田んぼ)               
③ 福島県相馬市 新妻香織さん(相馬 はぜっ子倶楽部)           
④ 栃木県 上三川 稲葉光國さん(民間稲作研究所)             
休憩 11:35~11:50
3.意見交換「地域の復興と湿地」 11:50~12:50                
進行:浅野正富さん(ラムネットJ事務局長)
コメンテーター:菅波 完さん(高木基金事務局長)
4.まとめ 12:50~13:00                           
呉地正行さん(水田部会長)
☆当日、会場のGEOCでは、被災地の農産物などの販売も実施しています。   
皆様のご来場をお待ちしています。


雨宮処凛のブログを見つけました。いいですね。

2011-04-24 01:44:53 | 脱原発社会のために

雨宮処凛・マガジン9

 今回の原発事故の<おかげ>で、今まで検索しなかった方面もチェックし始めました。雨宮処凛(あまみやかりん)さんの名前は知っていましたが、なんか違うはずだと<食わず嫌い>をしていました。

 でも、今回読んでみたら良いですね。僕が探していた東京新聞のコラムのもとの文章がこのブログみたいです。ぜひ、皆さんも読んでください。このブログの一部を紹介しましょう。

 原発のせいでいつ家に戻れるかわからないという人もいれば、放射能の値が高く、いまだ救助が手つかずの地域もある。一方で、命を危険に晒しながら原発で作業しなくてはならない人がいる。こういった「犠牲」をどこかに押し付けて、それで素知らぬ顔をしていていいのだろうか? というか、そのことに見て見ぬふりをしてきたのが、今までのこの国のあり方だったのではないだろうか?

 こんな「犠牲」が前提になっている世の中は、やはり異常です。「犠牲」にならないために「競争」があったり、人口が少ないという理由で「犠牲」になったり、こんな馬鹿げた、そして悲しい「犠牲」が、なぜあちこちに転がっているのでしょうか? こんな社会からの転換をしないと、フクシマから何も学ばなかったことになります。
 
 そでで、提案が一つあります。
 今回の原発事故に関連する各方面の文章を海外にも発信する必要があると思いませんか?
 みんなで印象に残った文章を集めて、ネットで公開し、英語や中国語・韓国語などのバージョンも作って、僕たちの反原発の考えを発信しましょう。雨宮処凛の文章も絶対、韓国の人たちに呼んでもらいたいし、藤波心のブログもチェルノブイリの子供たちによんでもらいたい。探せば、これから絶対残し、他の人にも読んでもらいたい文章はたくさんあると思います。
 
 ネットだけの公表でなく、お金を集めて、ちゃんと印刷して、全世界に配りましょうよ。そうしないと、<周りの国に断りもなしに放射線汚水を海に捨てる野蛮で自分勝手な国>というイメージが固まってしまいます。どうでしょうか、みなさん、このアイデアは。



城南信用金庫が脱原発宣言~理事長メッセージ

2011-04-16 03:00:28 | 脱原発社会のために
城南信用金庫が脱原発宣言~理事長メッセージ


 とても分かりやすいメッセージです。ぜひ、ひとりでも多くの人に見てもらいたいし、多くの企業や自治体でこのような「脱原発宣言」をしていきましょう。日本で住んでいたら、ここに預金するのに(実は、僕の日本の実家の近くにも支店があります)。

 これに続く企業や自治体、学校などがどんどん出てきたら、日本も少しはよくなるでしょう。外から日本を眺めていると、ダメなところばかり目に入るし、韓国のマスコミは危機感を煽る原発事故の報道ばかりだし。ちょっと、最近メゲていましたが、あきらめずに頑張っていこうと思います。

 

ほうしゃのうは、あぶない! でも、いじめちゃダメだ!!

2011-04-14 01:26:34 | 脱原発社会のために
 こんな記事をご存知ですか?

 「放射能怖い」福島からの避難児童に偏見

 これから原発事故の安定化がなかなか進まないと、こんな「いじめ」は拡大していくような気がします。日本国内では「フクシマ」か「フクシマでない」かで差別をし、海外では「フクシマのある日本」か「そうでないか」で差別するようになる可能性があります。

 すでに今回の原発事故で日本はダブル・スタンダードで語られ始めています。
 最初は「地震の被害がもの凄くても、我慢強く、頑張る日本人」として語られていましたが、いまでは「ウソをつき、何かを隠し、相手を配慮しない自分勝手な日本人」になりつつあります。
 
 韓国でも日本の教科書での竹島関連の記述の報道で雰囲気がガラリと変わりました。その上、事前の予告もなしに放射能汚染水を大量に海に捨て、「国際法では問題ない」というバカな外務大臣は、辞めてもらいたいです。政治家というのは、あるいは外交というのは法律だけですすむのではなく、相手への思いやりとか気配りとか交渉などが基礎になっていることが、この外務大臣はまったく分かっていないですね。官僚の原稿を読んでいるだけなのでしょう。

 菅首相も困ったものです。

 原発周辺「20年住めない」=菅首相が発言、その後否定 

 なにを根拠にして言っているのか、じゃあ20キロの外はどうなるか、30キロの外は?こんなアブナイ話、取り巻き連中とのおしゃべりの中でいうのでなく、地元を含めたきちんとした会議の場で検討し、地元への負担をなるべく少なくするための工夫や配慮を同時に行わないとダメでしょ。
 で、なんで急にドイツの田園なの。これこそ、自然や環境をバカにしているとしかおもえないですね。日本政府が去年のCBD-COP10で「里山イニシアチブ」を国際的なものにするといいながら、急にドイツとは。これで、この人たち思い付きで言っていることが証明されたようなものですね。

 ということで、しばらく原発関係ばかりになりますが、ご了承ください。

周辺諸国に特使を派遣してください!

2011-04-05 01:05:46 | 脱原発社会のために
 低濃度の放射能汚染水が海洋投棄して、本当に大丈夫なのでしょうか? 
 放射性物質の拡散予測を公表しなくて、本当に大丈夫なのでしょうか?
 数字を間違えたりする東電にまかせて、本当に大丈夫なのでしょうか?

 とにかく、韓国でも福島原発からの放射能と後手後手の日本政府の対応に、我慢するのも限界でしょう。義捐金が増えたと言って、喜んでいる場合じゃないですよ。今の事態は一晩で変わるかもしれないのです。朝起きたら、世界中で日本に対する批判が高まり、日本政府と東電にはまかせておけないと、国際的な機構で福島原発を管理するというような話になるかもしれません。世界的な物差しで計ってみると、そのぐらいの「犯罪行為」を続けていると思います。

 いまが最初で最後のチャンスだと思います。周辺諸国、韓国、北朝鮮、中国、台湾、モンゴル、ロシア、カナダ、アメリカぐらいにぜひ特使を派遣して状況説明をしてください。そして公海(たとえば、太平洋など)での放射能測定のために、資金を提供すると言って下さい。日本国内のものさしで判断しては、まったく不十分です。早く、誰かが、周辺諸国の人たちの不安に気がついて、対処してくれることを願っています。