韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

伝統芸能の魅力4~Samulnori's Arakawa Pangut

2017-09-29 02:33:01 | 僕の韓流~ソング&シネマ

Samulnori's Arakawa Pangut (사물눌이 아라카와 공연-판굿)

日本の政治のいやなニュースを忘れるためには、こんな音楽もいいですよ。

韓国ファンならどこかで聞いたり見たりしたことのある、サムルノリ。サムル=四つの楽器、ノリ=遊び、はキム・ドクスたちが20台のころに伝統音楽をベースにして新しく作った舞台パフォーマンス。やはり何だかんだ言って、キム・ドクスは天才ですし、ベースになった伝統音楽、すなわち、農楽(ノンアク)とかプンムルと呼ばれている農共同体に伝わってきた芸能はパワーがあります。

画像も音も悪い映像ですが、僕が現場にいた公演なので、我慢してください。もしかすると、僕が家庭用の8ミリビデオで撮影したものが元映像かもしれません。ズームアップのタイミングや、なるべく4名全員をフレームに入れるところ、なにより途中にカットがないので、教材にも使えます^^

この荒川公演は、三河島で民族教育をしていた在日の人や指紋押捺拒否の闘いでで出来たネットワークなどが母体の実行委員会形式で行ったものです。たしか800名ほどの会場でしたが、ほぼ埋まり、赤字もなく無事に終わったことを覚えています。たしか、関係者の親戚がやっているスナックで打ち上げをした記憶があります。もちろん、サムルノリの4名も一緒に打ち上げをしました。

僕が韓国に暮らすようになったきっかけの一つが、このサムルノリでした。86年ごろから水道橋にある在日韓国YMCAでチャンゴを習いだし、その年の冬、そして翌年の夏にはキム・ドクスがやってきて直接教えてくれました。このサムルノリのワークショップには日本人、民団青年会の会長、金剛山歌舞団のメンバーなどが一緒になって習ったのがとても印象的でした。

それまでの在日の民族的自覚が、本名宣言や言葉や歴史の学習、そして指紋押捺拒否といった重いもので、また日本人は支援者にしかなれない構造だったと思います。ところが、サムルノリのような明るく力強く、そしてどんな民族の人とも一緒に楽しめる民族音楽を通じて民族的な自覚を得ることができるようになりました。僕自身、サムルノリとの出会いはカルチャーショックでした。

そういえば、2~3年前、久しぶりにチャンゴに触りましたが、まだ覚えていますね。やはり体で覚えたものは、消えないなと感動しました。


伝統芸能の魅力3~南部地方の即興合奏・シナウィ

2017-08-14 02:52:02 | 僕の韓流~ソング&シネマ

국악_시나위_국악방송

さて、南部地方で伝わってきた即興合奏のシナウィを紹介しましょう。初めてこのシナウィと呼ばれる音楽を聴いたとき、これってジャズだな、と感じました。カヤグム、アジェン、ヘーグム、コムンゴといった弦楽器とチャンゴ、チンの打楽器、そして、ピリなどの管楽器によるシナウィは、もともとムーダン(シャーマニズム)の儀式で使われた音楽から派生したと考えられています。

このシナウィは楽譜にそって演奏されるものではなく、いくつかのリズム・パターンの組み合わせを決め、そのリズム・パターンに従ったメロディをそれぞれの楽器が一緒に、時には別別に演奏をしているそうです。もちろん、この映像にあるような舞台の上での演奏の場合は、きっちり決めて演奏をしている部分が多いでしょうが。

実は、ずーっと前に、珍島で個人の家で行うムーダンの儀式を見る機会があり、その時は3人か4人で演奏していましたね。弦楽器がふたつ、管楽器がひとつ、そしてチャンゴ、だったと思います。それに、ムーダン本人がクウムという唸り歌に似た歌や、物語性のある歌で加わっていました。そんな合奏を、村のおばあちゃんやおばさんたちが楽しんでいるという場を目撃して、ちょっとカルチャーショックを受けました。韓国の伝統音楽の深さというか、幅の広さを痛感しました。ぜひ、じっくりと味わってください。

 

 


伝統芸能の魅力2~密陽(ミリャン)の五太鼓踊り

2017-08-10 01:49:13 | 僕の韓流~ソング&シネマ

밀양오북춤

さて、僕が韓国の伝統芸能に興味を持ったのが1985年ごろからなので、もう30年にもなります。当時、86年のソウル・アジア大会、88年のオリンピックを盛り上げるため、韓国から様々な文化イベントがやってきて、その一つが踊りや音楽を中心にした伝統芸能でした。ナムサダン、サムルノリ、鳳山タルチュム、東海岸ピョルシンクック、カヤグムやパンソリなど、どのくらい公演があったかはっきりとは覚えていませんが、1か月に1回ぐらいは何だかの公演やイベントがあったようの思います。

そして、水道橋にある在日韓国YMCAでチャンゴ、カヤグム、伝統舞踊などの文化教室が始まり、僕も1年ぐらいしてから通い始めました。また、1年ぐらいしてからタルチュムも習い始めました。タルチュムは、YMCAでなく、当時、津田塾の学生だったAさんが韓国留学で習っていて、彼女を先生役にしてグループができていて、そこに合流した記憶があります。

そのとき、僕は一応、サラリーマンをやっていて、1週間に2回(チャンゴとタルチュム)、習い事を夜やっていたのですから、すごい集中力というか、体力というか、今ならできないでしょうね。そうそう、練習、終わってから一杯やるときも多かったですから、まあ、若かったのだと思います。で、これがきっかけで、韓国で暮らすことになりましたから、やっぱり、芸は身を滅ぼすという諺が正しく、芸は身を助けるということは、あまりありませんでした^^

韓国に来てから、パンソリも6か月ぐらい習いましたが、日本で習った時のような情熱はなかったように思います。この辺の事情というか、心の変化というか、ちょっと複雑な部分がありますので、考えを整理してから書くことにします。

さて、今日、紹介するのは、慶尚南道の密陽(ミリャン)に伝わる、オブックチュムです。前回の鶴舞いとは違って、服装が庶民的ですね。これは完全に農民の踊りで、たしか百中(ペクチュン)、旧暦の7月15日でしたっけ、そのときに行うお祭りで踊る太鼓踊りです。

これは、きちんと習ったことはありませんが、チャンゴのチャンダン(リズム・パターン)と基本的には同じですので、そんなに難しくありません(チャンダンを知っていれば)。太鼓なので、チャンゴのように音がきちんと出るようになるまで何か月もかかるのでもありません。そのため、大学や同好会、町の文化センターなどでも、よく教えていた記憶があります。大学の学園祭などでも、よくやってましたね。

農民の芸能と書きましたけど、撥を持って、ゆっくり踊るときの腕の線や、ステップを踏むときの足の動きなどは、先日の鶴舞いと共通するところがあると思います。これは、両方ともリズム・パターンが3分割の4拍子で同じですし、また、このリズム・パターンでステップを踏むとき、ひざなどの間接で動きをためる動作をしないと、リズムに乗れないという事情があります。そのため、両班の踊りも農民の踊りも共通なところがあり、そこが韓国の伝統芸能の特徴でしょう。(口で説明するのは、難しい) 日本の伝統的なリズムは強い弱いの2拍子なので、ここの違いはとても大きいですし、たぶん、こんなところに、僕は魅力を感じて夢中になったのだと思います。(続く、つぎは楽器の演奏に行きましょう)



久しぶりに、伝統芸能~東菜鶴舞い

2017-08-06 03:18:00 | 僕の韓流~ソング&シネマ
YouTube에서 '왕비의 잔치 - 백성의 잔치/동래학춤' 보기

韓国の伝統芸能、特に音楽や舞踊は、僕が韓国に定着するきっかけの一つです。その事は、別の機会にじっくりお話することにして、釜山の東菜
鶴舞いを紹介します。
この踊りは見て分かるように、鶴の動作をモチーフにした躍りで、軽やかに跳ぶ動作や肩から腕の線の美しさ、足の動きの繊細なところなど、韓国の伝統舞踊のエッセンスを感じることができます。
この動画はお芝居の中のワンシーンなので、3分ぐらいしかありませんので、じっくりご覧下さい。
なお、これから時々、韓国の伝統芸能の紹介をしますので、よろしくお願いします。というのも、日本人で韓国の伝統芸能をかじった事がある人間は数えるぐらいしかいないので、若い人たちにもぜひ知らせたい、タスキを渡したいと考えたからです。とまあ、最後は何か難しい話担ってしまいましたが、明日も続く予定です^^

セウォル号追悼~Come back home 2NE1

2017-03-26 01:41:51 | 僕の韓流~ソング&シネマ
YouTube에서 '투애니원 2NE1 - 컴백홈 Come Back Home (세월호 참사 추모 / Sewol Tribute Cover By Jin.E)' 보기


セウォル号の船体がほぼ3年ぶりに引き揚げられました。モッポ港に到着するまで少し時間がかかるそうですし、船体を調べる専門家の調査委員会が立ち上がり調査を始めるのも4月にずれ込みそうです。
なぜ、もっと早く引き揚げることができなかったのか? なぜ、大統領の罷免が決まってから、あっという間に引き揚げる日時が決まり実行されたのか? 真相を追求する必要があります。
来週にはパクグネが逮捕されるのか逮捕されないのか、はっきりするでしょう。逮捕してセウォル号の7時間に何をしていたのか? 家族や遺族の真相究明の活動を妨害した理由は何であるか、きっちりと調べる必要があるでしょう。
家族や遺族の活動を妨害するやり方のひとつに補償金の問題がでっちあげられ、様々な特権や特例が家族や遺族、また生存者に与えられているというキャンペーンがテレビニュースでも報道されました。僕も100%ではないですが、半分ぐらいは信じてしまいました。多くの韓国人はそれらのキャンペーンの半分以上が信じていたと思います。

紹介する動画は、2ne1という女性グループがある音楽番組でセウォル号追悼の特集をしたときに、アコースティックギターの伴奏で歌った音源にセウォル号関連の写真を編集して、誰かが作ったものです。韓国語と英語の歌詞があるので、ぜひ歌詞を見ながら聴いて下さい。セウォル号のために作った歌ではないのに、セウォル号の悲劇に対応しているように感じました。

なお、元の動画は著作権の関係でか、今は削除されています。以前、最初に見たときは、なぜギターの伴奏だけなのか、理解できませんでした。もし、どこかで見ることができるのなら、右上(もしかすると左上かも)に黄色いリボンがあるはずですから、探してみて下さい。

ハンドングン&チェヒョイン ”君を愛していない”

2017-01-08 02:44:04 | 僕の韓流~ソング&シネマ

한동근&최효인 '널 사랑 하지않아'

久しぶりの〝僕の韓流~ソング&シネマ”です^^

去年の下半期、お気に入りだった歌手を紹介しましょう。MBCの「デュエット歌謡祭」という音楽番組で、断トツの人気と実力を備えた二人が、ハン・ドングン(男性)とチェ・ヒョイン(女性)のチームでした。

この番組はプロの歌手がアマチュアといっしょにデュエットをするという単純な番組なんですが、このアマチュアが半端じゃないです。なんでこんなに上手いんだろう、というレベル。初めてこの番組を見たときは、プロ同士だと思っていたぐらいですから。

おすすめのチームもハン・ドングンがプロ、チェ・ヒョインがアマチュアなんですが、もう少し説明しておきましょう。ハン・ドングンは3年ほど前、とあるオーディション番組で優勝した人。その後、念願かなってプロになり、何曲か発表していますが、実力あっても、なかなかヒットには結び付きませんでした。

一方のチェ・ヒョインもアマチュアですが、引大周辺のライブハウスで歌っているので、正確に言えばインディーズの歌手とも言えます。番組ではフリーターとして紹介されています。

冒頭に紹介した動画は、チェックを逃れるため? 一部の画面を切り取っていますが、二人の歌の雰囲気はよくわかると思います。元は〝アーバンザパカ”という男二人、女一人のグループの曲ですが、ハン・ドングンとチェ・ヒョインの二人の歌のほうが、印象が強い気がします。

とくに、チェ・ヒョインの感情表現の深さと声の響きが、悲しさや辛さを一層深く表現しています。

二人の歌はこれ以外にも10曲近くあり、ホームページで一部だけ見ることができます。http://www.imbc.com/broad/tv/ent/duetfestival/ 

また、ユーチューブでは歌だけ聞くこともできますので、ぜひ聞いてみてください。きっと、夢中になりますよ。

한동근&최효인-10곡 [전곡모음, 듀엣가요제 5회 우승 명예졸업]

それにしても、音楽娯楽番組というかエンターテイメントの種類の多さとセンスのよさ、そしてアマチュアの歌手の歌のうまさには驚かされます。韓流ブームの底力がこのような音楽娯楽番組にもあらわれている気がします。

 


AKMU - ‘RE-BYE' M/V

2016-05-08 00:55:08 | 僕の韓流~ソング&シネマ

AKMU - ‘RE-BYE' M/V

楽童ミュージシャンの新曲、"RE-BYE"が発表されましたね。今までとはガラッと変わった雰囲気、しゃれたMV、妹のスヒョンの魅力的な歌声、そしてお兄さんのチャニョクの作詞作曲と、今回も注目の一曲です。まずは、聞いてみてください。

それにしても、スヒョンは17歳、チャニョクは20歳ぐらいのはずです。まあ、天才ですね、この歳で、これだけの曲を作って歌いこなすというのは。今回のアルバム<思春期>というタイトルで上となっているので、下も期待してますよ。

 

 


楽童ミュージシャンの〝オルムドゥル(氷たち)” (The veiled truth of Sewol)

2016-04-17 02:36:46 | 僕の韓流~ソング&シネマ

楽童ミュージシャンの〝オルムドゥル(氷たち)” (The veiled truth of Sewol)

この歌は、セウォル号沈没事件以前に発表された曲ですが、大人たち(オルンドゥル)を冷たい氷(オルムドゥル)にたとえています。

歌詞にある海とか冷たいといった言葉が、セウォル号の沈没を連想させるので、当時のニュース映像と歌が共鳴しあって、この事件の悲しさとやるせなさを語ってくれています。

+  +  +

붉은 해가 세수하던 파란 바다 검게 물들고
赤い陽が顔を洗った青い海は黒く染まり

구름 비바람 오가던 하얀 하늘 회색 빛들고
雲、雨風が行きかう白い空 灰色の光が差して

맘속에 찾아온 어둠을 그대로 두고
心の中にやってきた闇をそのままにして

밤을 덮은 차가운 그림자마냥 굳어간다
夜を覆った冷たい影のように固まっていく

얼음들이 녹아지면
氷が溶ければ

조금 더 따뜻한 노래가 나올텐데
少しは暖かい歌が流れてくるはずなのに

얼음들은 왜 그렇게 차가울까
氷はなぜこんなに冷たいのだろう

차가울까요
冷たいんだろう

Why are they so cold
Why are they so cold

붉은 해가 세수하던 파란 바다
赤い陽が顔を洗った青い海

그 깊이 묻힌 옛 온기를 바라본다
深く埋もれた昔のぬくもりを見つめる

too late get it out

어른들 세상 추위도 풀렸으면 해
大人達の世界の寒さも和らげばいいのに

얼었던 사랑이 이젠 주위로 흘렀으면 해
凍った愛がこれで回りに流れ出せばいいのに

맘속에 찾아온 어둠을 그대로 두고
心の中にやってきた闇をそのままにして

밤을 덮은 차가운 그림자마냥 굳어간다
夜を覆った冷たい影のように固まってく

얼음들이 녹아지면
氷が溶ければ

조금 더 따뜻한 노래가 나올텐데
少しは暖かい歌が流れてくるはずなのに

얼음들은 왜 그렇게 차가울까
氷はどうしてあんなに冷たいんだろう

차가울까요
冷たいんだろう


2ne1の' Come back home'( アコーステイックバージョン)

2015-12-10 09:41:17 | 僕の韓流~ソング&シネマ
YouTube에서 '[HIT] 2NE1 - Come Back Home 유희열의 스케치북.20140523' 보기


偶然、見つけたこの映像、2ne1というグループはダンスも歌も上手く、またそれぞれのメンバーが個性的で、ちょっと気にはなっていました。この歌もミュージックビデオを見ると、クールな雰囲気で結構良いです。

そんなグループが、踊りもせずにギターの伴奏だけで歌っている'Come back home 'を見つけました。なぜ、彼女たちはこんなスタイルで歌っているのでしょうか?

韓国人ならすぐ判ると思いますが•••• ヒントは左上にあります。

”埃になって”(キム・グァンソック)~ロイ・キム&チョン・ジュニョン

2015-11-08 01:28:48 | 僕の韓流~ソング&シネマ

スーパースターK4 ロイ・キム&チョン・ジュニョン

最近、堅苦しい記事ばかり載せているので、今回は歌を紹介しましょう。

この”埃になって”は、1970年代に作られ専門家やミュージシャンのなかでは知られていた曲でしたが、1996年にキム・グァンソックが歌って、大衆的な人気を得たそうです。いまでも、カラオケのリクエスト曲のトップグループに登場してきます。

この曲を、オーディション番組でふたりのミュージシャンがロックバージョンで歌い、再び脚光を浴びました。

 

僕はドラマの挿入曲でちょっと聞いただけで、あまり関心が無かったのですが、今回、改めで聞くと、とてもいい曲だと痛感しました。特に、この2人のバージョン、2人とも判りやすいイケメンなので、ユーチューブでも300万回を越えていますよ。

というわけで、これから1週間に1回ぐらいは、音楽やドラマなどを紹介していきましょう。というのも、こんな楽しく、元気な韓国もあるんだと、しってもらいたいからです。以前、僕もデモとか集会などのチャンネルだけで韓国を語っていて、現実とは違うところがたくさんあるのに、気がついたので。では、次回をお楽しみに!