韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

4大河川事業、パルダン有機農業地で和解案に合意!

2012-08-15 02:35:50 | 環境問題&有機農業

 携帯電話に「パルダン有機農業共同対策委員会」のパン・チュンベ事務局長からメールが入り、ようやく嬉しいニュースが飛び込んできました。

”今日(14日)の午後、カトリック・スウォン教区のイ・ヨンフン主教が仲裁案を提案し、これを農民側と国土海洋部(政府側)が受け入れ、パルダン有機農業地・トゥムルモリの問題(強制撤去問題)が一段落しました。合意案は「トゥムルモリに生態学習施設を造成する」というものです。今後、協議機構を組織して進めていき、オーストラリアのセレス生態公園(有機農業体験学習場)をモデルとして進めます。強制代執行を阻止して8日目に、農民たちは苦渋に満ちた決断を下しました。これからトゥムルモリが開発でなく生態保全を通した新しいモデルに生まれ変わる土台が作られましたが、これがきちんと実行されるためにいっそうの努力が必要だと思います。いずれにしても3年間、厳しい状況の中でがんばってきた農民たちに激励の言葉をお願いします”

 という内容です。新聞報道などで付け加えると、生態学習施設の建設費用は政府が負担し、4戸の農家は近くに農地を確保して農業を続けることになります。また、協議機構には農民側の代表も参加して具体的なプラン作りが行われる予定です。

 カトリック教会が仲裁をするのが、日本ではなかなか見られないと思いますが、実は強制代執行の予定日だった8月6日に、カトリックのミサがトゥムルモリで行われ、約1500名の信者が集まりました。京畿道の教会だけでなく、全羅道やプサン・マサンからも参加したそうです。このミサには僕も参加しましたが、最後には<声明文>を採択し、その中には強制代執行の中止と<トゥムルモリ有機農場プロジェクト>を受け入れろという要求事項まで入っているのですから、日本の物差しで計るとかなり<政治的>なミサでした。写真を撮ったので紹介しましょう。

 今まで10回以上は行っているトゥムルモリ。いろいろな思いが混ざっています。明日にでも整理して、また書き込もうと思いますので・・・。

ミサは8月6日の2時から始まりました。この日、朝6時には強制執行の動きがあったのですが、200名ほどが集まり、これを阻止しています。

ミサの場所は自動車専用道路のガード下。左側に500メートルほど行くとトゥムルモリがあり、毎日3時にミサを行っていて、すでに900回ほどになっています。

スウォン教区をはじめ、全国から集まりました。

すぐ隣では工事が始まっています。

農民の代表の挨拶です。天地が崩れ去ってもどこかに道があるという言葉が印象的でした。

司祭団も参加しました。韓国で勉強している外国の修道士の姿もいました。

最後に要求事項を掲げて<ミサ>が終わりましたが、この写真では政治的な集会みたいですね。