がらくたどうBlog

模型趣味とその他諸々

1/24 TAMIYA 911GT1 その7

2006年05月25日 | 模型
        【緊急】一番時計キター【会見】

 今日祭用のメルボ開けてみたら、遂に一番時計の投稿を頂いてました!
完成品データ投稿一番乗りはラックさんでした!!22日付で御送付いただいてました!
完成した御仁が既に何名か出てますので、これから投稿が増えることと思います。
〆切まであと三週間ほどです。参加者の皆さん、超ガンガレ!(←あんたもな!ww)
 

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最近数日分の更新をまとめてカマすことが板に付いてきてしまった@河童です。製作記は一応作業が進むごとに作成してるんですが、UPするに到らないことが多く、結果としてgooブログサーバに保存した下書き原稿を数日分編集してUPというパターンです。御陰で更新頻度がヌルくてすんません。まぁ作業もエントリーもヌルいんですけどね(笑。

 さて、今回はちょっと長編。作業としては前回の続きでクリアーコートだけなのですが、90年代のタミヤのキットのデカールということで、カルトグラフとかそれに類するデカールに比べて難易度が高めです。人それぞれ攻め方はあると思いますので、参考にならないかも知れませんが、私流の攻め方を一寸詳し目に紹介してみようと思います。

 先ずは「その6」以降で進んだ作業について。リキッドデカールフィルムで修復するはずが、逆にデカールを殲滅デストロイドしてしまったオレちゃんは、急遽RICAMBIなる出所がマイナーっぽいスロットカー用デカールを調達し、破壊したデカールの補填を敢行。で、デカールを貼り終わりまして、ついでに別パーツで処理しておいたドア前のフェンダー部とボディーの色が合わないので、そこいらをリカバーしておきました[→2006/05/22付けエントリー]

 で、タミヤの方は約一週間、33号車の方は2~3日という乾燥時間ですが、〆切を考えるとそろそろ”ギリ”って感じなので、クリアーコートに突入です。

 今回のクリアーは、フィニッシャーズのオートクリアー。ピュアシンナーで希釈してます。一旦開封したクリアーはそのままだと黄変して劣化するので、私は開封するごとに希釈して薬瓶にエア抜きの上密封封入して保管してます(実際保ちが良いです)。使用するのは[クリアー1:シンナー1]の2倍希釈、[クリアー1:シンナー3]の3倍希釈、[クリアー1:シンナー8]の約7~8倍希釈の三種類です。

 使用するシンナーは同社のピュアシンナー。同じ会社だからという単純な理由ではなく、デカールの上のクリアーコートで最も重要なのは速乾性と肉保ちなので、オートクリアーにピュアシンナーの組み合わせは現状ベストの組み合わせだと思います。
 クリアーコートの時、デカールに皺が寄ったり溶けたりするのは、デカールの密着不足とデカールそのものの乾燥不足、それとコートするクリアーの遅乾燥による流動や垂れに起因するものが殆どかと思います。速乾性のクリアーを吹くことで、デカールが溶けたり伸縮したりする前に乾燥してしまえば、先のようなトラブルを大幅に回避することが出来るという訳です。そんな訳で、デカール、中でもクリアーに弱いデカールには,リターダーやリターダーマイルドは勿論

↑の様なリターダー成分を含むクリアー(クレオスのスーパークリアーⅡ等)や溶剤(クレオスのレベリングシンナー等)は、乾燥の遅れからリスクが増大するだけなので、使用をオススメしません。缶ペクリアー缶ペ吹きもプラモ用はやや乾燥が遅めなので△かな?マークソフターをデカールの上に垂らし、直ぐに拭き取ると問題ないけどそのまま放置するとインクが溶け出してしまうトラブルと同じ理屈です。かくいう私も、夏場はクリアーにリターダー混ぜて使ってたことがあったんですが、ハセガワやタミヤのデカールを「吹いた直後は良かったのに、時間が経ってみてみると溶けてた」なんつー失敗を何度かやらかしてますが(汗。
 勿論、[速乾性=溶剤分が強い]ので、コレはコレでドカ吹き「デカール直撃!?何やってんのぅ!!」」になります。

 さて吹き方でも注意が必要なタミヤのデカールへのクリアーコート。一言でタミヤのデカールと言っても種類は複数有りまして、クリアーによるダメージ別だと

・表面艶消しのオフセット印刷→インクが滲んだり乾燥中に割れることがある。青系黒系インクに多い
・表面艶有りのオフセット印刷(今回はコレ)→溶剤に負けて皺が寄ったり溶け出したりし易い
・表面艶有りのシルク印刷→溶剤に負けて皺が寄ったり溶け出したり、また乾燥後の収縮でヒビが入ったりし易い
・2002年頃以降(?)の艶有りシルク印刷デカール→意外と耐える
・カルトグラフデカール→最初のドカ吹きさえ気をつければ後はもう好きにして(ハァト


↑こんな感じかと。拙なる私の経験での話なので、他にも曰くがあるかもしれません。御存知でしたら教えて下さいまし。

 今回の911GT1は、艶有りのオフセット印刷のデカール。ボディー色に白を使用すると言うことで、わざわざシルクにする必要はないって判断でしょうか?

 先ずは一回目。3倍希釈のクリアーを使用。0.3mmのブラシを使用し、圧は0.07~0.08Kpa程度で、パーツから2~30cm離し尚かつパーツの上でブラシが停止しないように吹く。吹き始めと吹き終わりがパーツの外になるようにってこと。缶ペと同じですね。艶が出なくても構わないというか、艶が出ると吹きすぎと言うことなので、クリアーの粒を乗せるような感じで吹きます。で、暫く間を開けます。

 小一時間経過後、また同じようにチョコっとだけ吹く。で、また小一時間間を開ける。コレを3~4回繰り返すと、デカールを貼っていない部分にほんのりクリアーの層が出来て艶が出てきます。反面デカールはクリアーを吸い込んでるので艶が殆ど出ないと思います。

この時点で所謂砂吹きが終了です。この砂吹きと勝手に称してる行程では、相手にするデカールによって使用するクリアーの希釈率を変えてます。これは更に上にコートするクリアーの溶剤分から、この砂吹き部分の層をどの程度保護したいかによって変えてると言いますか、吹きっぱなしのみでの最終的な表面の滑らかさを優先するか、デカールをとにかく溶かさないようになるべく厚めの層を最初に構築するか等々、求める条件によって様々です。そんな訳で、今回は吹きっぱなしの艶よりも、なるべく安全にコートする方を優先したので三倍希釈を使用しました。
 
 次は馴染ませ吹き。砂吹き終了後、クリアーが安定した頃を見計らって、同じく3倍希釈のクリアーを吹きます。ただし砂吹きと違い、ココでは対象物とブラシの距離は普通に塗装するのと同じ位の近めから吹きます。しかしながら、エア圧と塗料の量は総じて絞り気味にして、デカールをクリアーに馴染ませるように吹いていきます。2~30分間隔で3~4回繰り返して吹き、今度はデカール表面にも湿ったような艶が出るのを目指します。


これで漸くデカールがうっすらとクリアーにコートされた状態になります。

 次は一晩明けてから本吹き。ここから二倍希釈のクリアーを使用します。ブラシは0.3mmのまま。希釈が濃いのでイキナリ厚吹きすると、先の砂吹きや馴染ませ吹きの苦労を水泡に帰させますんで、エロパブのNo1嬢のテクニックの如く寸止め腹八分生殺し感覚で吹きます。「もうちょっと吹きたいな~」な気分のところでグッと我慢って感じ。
 最初は一時間感覚で吹き始めて、クリアー層を増やしていきます。デカール完全に埋まり出す頃からブラシを0.5mmに変更。ここからは、ひたすら層を増やしていきます。ここでも兎に角クリアー層を水たまりのようにドカッと作らないよう注意。溜まりは乾燥が遅くなり、ソレによって下の砂吹き→馴染ませ吹きの層まで溶かしちゃ意味ないので。今回はこの本吹きでは二台でオートクリアー一瓶程消費しました。でも、実際にパーツに乗せたのはその2/3位で、1/3はパーツの外で捨て吹いてます。

 私は他のクリアーに耐えるデカールに吹く場合は、この本吹きの際に間々でデカールと塗装面の段差を均す為の中研ぎを入れますが、クリアーに弱いデカールの場合は入れないようにしてます。巧い人なら逝けるんでしょうけど、私は過去中研ぎ入れたためにデカールの上のクリアー層が無くなって、そこに濃いめのクリアーを吹いて結局溶け出しや皺の発生を招いた過去があるのですな(笑。だから本吹き中に中研ぎ入れる勇気がありません。
 ともかくこうして本吹きが終わりました。溶け出し・皺寄り・気泡発生も無く、無事ここまで到達です。今後乾燥時間を取って、一旦軽くペーパー当てて段差と塗装面を均し、仕上げに7~8倍クリアー吹いて研ぎ出しという行程になりますが、山は越えました!


 さて、タミヤの方は無事進めることが出来ましたが、反面33号車の方はもうシッチャカメッチャカでございます。

ネタとしては比較用に丁度良いことになってしまいましたが、使用したデカールが外国製ということで油断してました。密着が不完全だったことと、RICAMBIのデカールに関してはタミヤ並にクリアーに弱かったらしく、カルトグラフ感覚でサクサククリアー塗ったら、気泡・溶け出し・皺よりが各所に発生(笑。我ながら見事な失敗ぶりに笑うしか有りません。
 それでも気が付いて以降は乾燥時間を取って慎重に塗り重ね、大方の皺や気泡はクリアー層の下に塗り込んで誤魔化しましたが

矢印部分は誤魔化しきれずです。リアフェンの上はチリチリっとなったのを強引に埋め込んで誤魔化してますし、ドア下のロゴなんて溶け出し起こして





歪んだ(寒)

 早く人間になりてぇよ、ホント(意味不明)。まぁ〆切間に合わないよりはイイヤって事で、26号車の完成を第一に気を取り直してガンガりまふ。クリアーミスった33号車もこのまま完成までは持っていきます。

 余談ですが、この期に及んでスタジオの33号車用デカールが手に入ってしまった。ストックの911GT1がまだ残ってるし、97年仕様としてのモディファイも何れキチンとしたいので、コレはコレで遠い未来のリベンジ用にすることにします。
コメント (13)
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